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私が見たアメリカのホテル

アメリカの一流ホテルで日本人マネージャーとして10年間勤務した著者が、日々の仕事の中でふと目にしたシーンから、日米の文化的な違い、考え方の背景にあるものなどをつづります。 著者紹介はこちら>>

第30回

アメリカのホテルでの子供の扱い方

ホテルイメージ

Four Seasons Los Angeles At Beverly Hills

先週、日本にいたら、「幼児虐待」のニュースが繰り返し流されていた。それを見て、アメリカのホテルにおける子供の扱い方に触れておきたくなった。アメリカは暴力を強く法律で禁じている国。わが子であっても、愛の鞭は許されない。アメリカにいるときは、ふざけても子供を叩かないこと。叩いたところを目撃されると、警察に通報され、逮捕されることがある。

学校の教師は子供の痣にいつも注意を払っている。痣が親からうけた体罰らしいとなれば、すぐにしかるべきセンターへと通報する義務を負っている。それを怠った場合には、教師が罰せられることになる。報告を受けたセンターはすぐに調査を開始する。法律が親と子供の人権を明確に分けていて、「親だから○○してもいい」というあいまいさを残していないのだ。

また、子供を一人にしてはいけないという法律もある。ホテルに滞在しているとき、子供を部屋に置いたまま外出をするのは法律違反となる。ロビーのギフトショップに買いものに行く際にも、子供を連れていかなくてはいけない。部屋に一人で残しておくと、清掃をしにきたハウスキーパーが警察に通報する可能性がある。“ホテルがゲストを守らなくてどうするんだ!”という声があがりそうだが、この国では、人々の正義は法律に沿って行動することにある。

映画で、親が子供の送り迎えをしているシーンがよくでてくる。これも、子供を一人にしてはいけないという法律に基づく行動の一部。さらに、車に乗っているときも、子供を車内に一人で残すことは許されない。コンビニエンスストアーに行くために、2~3分だからと車内に子供を置いて車を離れたところ、後ろにいた警察官に目撃されて逮捕されるということがよく起こる。

それでは、24時間、保護者の目のとどくところに置かなければならない子供の定義とはなにか?それは、火事などの有事のときに対処できる能力を持っているか否か。また、起きたことをきちんと説明できる能力を持っているか否かによる。そうした能力がない子供は、保護者がいつも一緒にいなければならない子供と定義される。ニューヨークで言うと、子供が一人で登下校できるようになるのは10歳を過ぎたころからとなる。

アメリカにいる限り、アメリカの法律に沿って動かなくてはならないのは当然のこと。子供連れでアメリカに行く際には、こうした法律の基礎知識を持っておくことが必要だ。詳しい情報は著書「海外旅行が変わるホテルの常識」を参照のこと。

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奥谷啓介氏

著者:奥谷 啓介

1960年東京都生まれ。ウエステインスタンフォード&プラザシンガポール、ハイアットリージェンシーサイパン等勤務の後、1994年よりニューヨークのプラザホテルに就職。2005年プラザホテルの閉館に伴い退職。現在はニューヨークにてホテルコンサルタントを、また2023年6月からは長年の夢であった小説家としてデビュー。ホテルマンの経験を活かし多方面で活躍中。

・奥谷 啓介オフィシャルサイト

<著者紹介>

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