一般的にホテルは、当日キャンセルが入ることを見越して多めに予約を取っています。が、その見込みが外れたり、あるいは悪天候によるフライトキャンセルで、お客様の滞在が延びたりすると、部屋が足りなくなり、「オーバーブック」という事態になってしまうのです。
でも慌てるのはちょっと待って。たいていの場合、ホテル側がすぐ近くのホテルか同等クラスのホテル、またはよりランクの高いホテルの部屋を手配してくれます。即、路頭に迷うということではありませんから安心してください。まずは落ち着いて事情を聞きましょう。
- トラベラー
- ホテルマン
「オーバーブック」と言われたら
- I am sorry, but we are over booked tonight.
- 申し訳ありませんが、本日はオーバーブックでお部屋がご用意できません。
- Are there no rooms at all that are free?
- 本当に1室も残っていないのですか?
まずは余裕をもって。本当に1室も残室がないのかを確かめます。
- I have an appointment with my client at the restaurant here tomorrow morning.
- 明日の朝、ここのレストランでクライアントと約束があるのです。
- I'm sorry, we have no rooms available tonight.
- 申し訳ありません、今夜はお部屋がまったくございません。
- We could arrange you another room at the hotel nearby.
- その代わり近くのホテルのお部屋を手配いたしますが…。
- Is it possible to choose the hotel?
- 移動先のホテルは選べますか?
- Is there any closer hotel available?
- (もし遠くのホテルをオファーされたら)もっと近いホテルはありませんか?
- Would it be possible to move back to this hotel tomorrow?
- 明日にはここに戻れますか?
- Could you cover the moving and communication expenses?
- 移動費や連絡のための通信費は負担してもらえますか??
「cover」は柔らかい言い方。これを「guarantee」にすると、やや強めな(ビジネスライクな)表現になります。
- Yes, we will fully reimburse you upon submission of the original receipts.
- はい、経費は領収書をいただければお支払いいたします。
「reimburse(リインバース)」は「払い戻す」という意味。ふだんあまり目にすることのない単語ですが、このような場合に耳にしますので覚えておきましょう。
- OK then, I guess I've got no choice. Thank you.
- 仕方ないですね…。ではよろしく。
オーバーブックに遭遇しないためには、とにかく早めにチェックインすることです。また、18:00以降に到着しそうな場合は、必ず一本電話を入れましょう。
また、オーバーブックという緊急事態におけるポイントは、いかにホテルマンが「このお客様を大切にしたい!」と思うようなゲストになるかということ。怒って怒鳴りつけるような行為は、自分の首を絞めることになりますのでご注意を。服装も気をつけたいところです。チェックインの時は、なるべくきちんとした服装をしていた方が上客と見られ、扱いも自ずと違ってくるものなのです。
希望がかなったら、担当スタッフにお礼を忘れずに。もし残念ながら希望がかなわなくても、あとに不愉快な思いを引きずらないためにも、ニッコリ笑って別れましょう。