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日本の常識は世界の非常識?
みなさま、遅ればせながら、2018年あけましておめでとうございます。わたくし、いつものような年末年始を過ごすべく帰省したところ、到着駅で驚くべき数の外国人観光客を見かけたのでございます! まあ地方の主要駅だし、冬期の人気観光地でもあるのですが、それにしてもスゴすぎ。マダムシスターに言わせると、「なんでこんな場所にと思うところにもいるんだよね~」。
あらゆる場所に観光客が……
そうなんです。これまでわたくしたち日本人は、パリやロンドンやローマなどの有名観光地に出かけると、「観光客ばっかり」なんて気持ちになったものですが、そんな状況がもはや日本各地で起こっているのでございます。これはもちろんインターネット、特にSNSのおかげでございましょう。特別でもなんでもなかった場所が、ある日突然人気スポットになる。町・村おこしとしてはウハウハです。が、ただ喜んでいるわけにはいきませんのよ。
来日する外国人が増えるということは、コミュニケーションの機会もぐっと増えるということでございます。海外旅行に出かけて、「お客様」として扱ってもらっている分には、無知もマナー違反も見逃してもらえたわたくしたちですが、反対にお客様をおもてなしする側になったら、「わからな~い」と笑ってごまかすわけにはいきません。だって相手は空気を読むことも、「忖度? ナニソレ?」な人々ですものね。
とにかく「声」を出そう!
そこで肝心なのが、とにかく自分の意思や気持ちをはっきりと伝えること、でございます。話しかけられて理解できなくても仕方ありません。ブロークンの英語で構わないので、はっきりと「ごめんなさい、わかりません」と言えばいいだけ。一番いけないのは、無視することや、ニヤニヤ笑ってやりすごそうとすることです。わたくし、外国語が話せないことよりも、そういった態度を取ることの方が恥ずかしいと思いますのよね~。
また「日本の女の子はかわいいけれど、話をするとつまらないんだよね~」と、しょっちゅう言いやがる(笑)のが、在日4年目のフランス人の友人。「日本語で話しかけているのに、ちゃんとした話ができない。どう思うって聞いても『え~』『別に』しか言わないから、何を考えているのかわからない」とのこと。あら~。周囲との調和を優先し、自己主張を控えるのは、大和撫子(ホホホ)の美点ではありますが、それも時と場合によりけりですわね。
日本的美徳もTPOによりけり
同じように「どんな時でも人に先を譲る」「大勢の前に出ることをかたくなに拒む」「積極的に場に参加しない」「基本は待ちの姿勢」なども、日本人女子の典型的なパターン。これもTPOを考えないと場のムードを壊すだけでなく、物事の進行に支障を来たしかねませんのよ。自分が何らかの役割を求められる(かもしれない)場にいる以上は、どうぞ覚悟を決めて対応なさってくださいませ。
そして女性のみなさま。マダムヨーコは、これまでも何回も申し上げてまいりましたが、外国人男性に話しかけられても、すぐにニッコリ笑ってはいけません。わたくしたちにとって、他人に丁寧に接することは礼儀ですが、国が違えば常識も違います。笑顔での返事は「お付き合いOK」の意味に取られることが少なくありません。相手が何を求めているのかが判明するまでは、フラットな表情を保ちましょう。イヤなことはきっぱり「NO!」と言うこと。これも立派な自己防衛です。
ゲストでもホストでも素晴らしい国へ
情報技術の発展で、海外旅行はこれからもさらに身軽に、そして気軽になっていくでしょう。そして、観光立国を目指す日本には、ますます多くの外国人が訪れることでしょう。「海外旅行、興味なーい」と言っていた人たちも、少なからず外国人と接する機会が増え、気持ちだけでもグローバルでいなければならない状況になるかもしれません。イヤだの無理だの言ってる場合ではございませんのよ。日本人はゲストとしてもホストとしても素晴らしい、と太鼓判を押してもらえるよう、ともに心を開いていきましょう。な~んて、今月はちょっとマジメなマダムヨーコでした。それではみなさま、また来月。Ciao!
旅のお土産に関して、ぴゃんぴゃん様は「基本『ナシ』か『消え物』で。会社には現地のお菓子を。それも、旅行がばれたら仕方なく」だそう。「これだけ素晴らしい日本製の物に囲まれて生きているのですから、よほど美味しいものでないと渡す価値も無いような気がして」。ですわよね~。ぴゃんぴゃん様、いつもご愛読ありがとうございます。
初ニューヨーク渡航を果たされたM.M.様。「治安の悪いニューヨークのイメージで生きて帰ってこられるのか、と言う思いで旅立ちました。ところが、全く東京を歩いているのと同じではないですか!」とのご報告が。誰も信じてくれないとお嘆きですが、わたくしも同じような経験があります(笑)。「基本気をつけていれば、治安の良いニューヨーク」のお言葉に、大きくうなずくマダムヨーコでございますわよ~。
辛口サロンご常連のみなさま、そしてまだお越しでないみなさまにも、改めまして謹賀新年。今年もマダムヨーコの辛口サロンをお引き立てのほど、なにとぞよろしくお願いいたします。
「Thank you for your help.」
「ご協力ありがとうございました」=「助かりました」という意味のフレーズです。誰かに何かをしてもらった時、融通を利かせてもらった時、心づかいを受けた時などなど、感謝を伝えたい時にはこう言いましょう。意外とどんな時にも使える便利なひと言です。
自分を伝える主語は「私」
受け身表現が多い日本語ですが、自分がどう感じ、何を考えているかを伝えるには「私」を主語で考えてみましょう。