アメリカン・エキスプレス
マダムヨーコの辛口旅サロン「目指せエレガント・トラベラー」
Vol.
63

トラヴェジェンヌのボディランゲージ

マダムヨーコの辛口旅サロン トラヴェジェンヌのボディランゲージ

みなさま、2011年もあと数日で終わりですわね。今年は誰もが想像もできなかったほど大変な1年になり、とても陽気に新年を迎える気分になれない方も多いことでしょう。でも「どうせ・・・」なんて思わないで! 一人一人ができること、したいことをしっかり見つめて、少しずつでも明るい光をともしていきましょう。たくさんの光が集まれば、たくさんの人の笑顔が見えてきますわよ!

美意識は集団になるほど薄れます

さ〜て、美しいイントロに続き、マダムヨーコが本年最後に送るのは、ふふふ、恒例のお説教ざます! いまや求めればたいがいの情報は入手できる時代。旅のスタイルもバラエティに富み、誰もが効率的かつスマートに海外滞在を楽しめるようになりました。ところが、まだまだ足りない個人の「美意識」。マダムも数々の失敗をしてきましたし、ああ、そのふるまいさえなければパーフェクトですのに、と残念すぎる場面にどれほど出くわしてきたことでしょう。

日本では常識だったり謙遜だったりしても、海外では通用しないマナーやルールがあれば、世界共通で眉をひそめられる言動もあります。ある程度の年齢の方が陥りやすいのが前者、日本的価値観ごり押し系、若い方は後者、傍若無人系ってとこかしら。特に周辺を見渡して必死に学習する一人旅に対し、集団で日本の空気をそのまま持ち込んでくるグループの旅は要注意。どこに行っても「おらが村」、何をしても「無礼講で大宴会」。もうっ、や?め?て?!

エレガントにふるまうための身体コントロールを

そう、マダムが何度も繰り返し苦言を呈しているように、問題は自覚がなさすぎること。自分を取り巻く状況に対する想像と思いやりの欠如ですのよ。見た目のよさや身につけているものの高価さだけでは、足りないのです。相手の心をとらえ、一人の人間として敬意を持って対応してもらうために、絶対欠かせないこと、それがエレガンスです。「そんなこといわれも、急にお蝶夫人のようにはなれないも〜ん」ですって? その通り! お蝶夫人は1日にしてならず。大切なのは基本です。そこでお教えしたいのが、この「エレガンススキルアップ初級編」。とても簡単なことばかりですわよ〜。

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■その顔があなたのすべてを語ります

【目】
会話中は適度に相手の目を見る。キョロキョロ動かさない。男性は女性の体をジロジロ見ないこと。どーーーしても見たいのならチラリとスマートに。常に携帯電話を気にしているのも失礼ですよ。

【鼻】
鼻水をすするのは最悪の行為。特に食事中は厳禁です。必ずティッシュでかむこと。

【口】
笑うときに手を口に当てるのは「はしたない」行為です(特にヨーロッパ)で。特におばさま方が上品と思ってやりがちなのでご注意を。
必要のないときは微笑みを浮かべずキリッとした表情で。話しかけられてすぐに笑顔で対応は、あまりに危険。笑みを浮かべるならきちんと内容を理解してから。
パブリックの場で声高に話さない。若い人から中高年、男女の区別なく、集団になるとついつい声は大きくなっていくようです。飛行機、電車、レストラン、ホテルのロビー・・・気をつけるところはいくらでも。
第三者のいる場で品のない話、言葉遣いをしない。日本語だからどうせわからないだろうとタカをくくらないこと。理解できる人がいないとは限りませんよ。

【あご】
話すときにあごを突き出さないように。相手を見下しているような感じになります。

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■カラダが据わればキモも据わります

【首】
会話中は適度に相手の目を見る。キョロキョロ動かさない。男性は女性の体をジロジロ見ないこと。どーーーしても見たいのならチラリとスマートに。常に携帯電話を気にしているのも失礼ですよ。

【髪】
やたらと髪を触らない。特に食事中は気をつけて。きちんとセットして望みましょう。

【背】
日本人の猫背は、相変わらず「アジア人鑑別法」で有名です。背中を伸ばして、前を見て、堂々と。体格がよくなくても姿勢で心意気を表現することはできます。

【手】
食事中はテーブルに肘をつかない。手首あたりを軽くテーブルのフチに置くように。手を隠してはいけません。ただしイギリスでは膝の上に置いておくのが正式だそうです。

【指】
会話するときに、むやみに相手を指ささない、指を振らない。するなら手全体でアクションを。

【腰】
どこでもしゃがんだり腰を下ろしたりしない。欧米の若い子がやっていても、元来はお行儀のよくない行為です。旅先でわざわざ真似することはないでしょう? 不良(ふ、古い)にからまれることもありますから、絶対にしないこと。

【足】
内股でペタペタ、または靴を引きずるようにずるずる歩かない。椅子に座ったときに、爪先に靴を引っかけてブラブラさせない。
基本的に走らないこと。踏切や信号などでついやりがちですが、あまり見栄えのよい動作ではありません。すべてにおいてゆっくりと余裕を持って行動できるよう心がけるのも、トラヴェジェンヌの心得です。

威張らず、媚びない心を持ちましょう

そして最後に、こんなエレガンスを身につけたトラヴェジェンヌに備わって欲しいのが、威張らず媚びない心です。「オレ様」をアピールするために仕事や人種、性別などで相手を見下したり、反対に相手の庇護を受けるために卑屈になって、意に沿わないことでもイエスと言ってしまったり・・・。こんな態度は海外で最も嫌われ、またバカにされます。あ?、そういうヒトいるよな?と思ったら、どうぞ、その方を反面教師になさいませ。人のふり見て我がふり直せ、でございます。仏の顔も三度まで、でございます。・・・ん?

いかがですか、みなさま。どれも日常生活で気をつけられることばかりではありませんか? 最初は意識的でも、いつしかそれが普通になりますから、どうぞ常に心に留めておいてくださいませね。ところでマダムのコラムは毎年、マジに年の瀬にみなさまのもとに届くため、きっと「そんなの読んでるヒマないっす」なのでしょうね。うう・・・でも・・・マダム、負けないっ。2012年度も体を張って、みなさまが楽しく思い出に残る旅をするためのお手伝いをしてまいります。どうか心安らかなお年越しと新年をお迎えになれますように。それでは、また来年。Ciao!

聞かせて、あなたの声を

以前お母様との旅行体験をお寄せくださったjun様。お母様がご多忙な今は気ままな一人旅を続けていらっしゃるとのこと。そのこだわりは「音楽」のある土地。「そして、その土地の音楽を聴きまくる、というのが、今は私の旅のスタイルになっています」。ウィーンはもとよりイタリアでは「乗り継ぎのパリでバレエを2つ、オペラを1つ、ローマ、フィレンツェ、ミラノでオペラを1つずつ見て帰ってきました」。しかし「もちろん、こんな旅には誰も付いてきてくれません。ひとり旅にこだわりがあるのではなくて、こだわると必然的にひとりになってしまうという悲しい結末。本当はこんな趣味を一緒に楽しんでくれるパートナーが欲しいのですが(笑)」。お気持ちわかりますぅ。でも一人旅の身軽さ・自由さは捨てがたいですわよねえ。

常連スカーレット様は上海での奇妙な体験を。台風で乗り継ぎに間に合わず航空会社が手配してくれたホテルに、スカーレット様親娘と日本人女子大生でチェックイン。パスポートを見せると「フロントのお姉ちゃんが『2ベッドの部屋でいいか?』。つまり私(と娘)に見ず知らずの女の子と部屋をシェアしろという意味だったんです」。2ベッドの1台はダブルだった様子。「結局は別の部屋にしてもらいましたが、人口の多い中国ではこれは一般的な対応でしょうか? いくら何でも、これって普通ではありませんよね?」。う?ん、おそらくフロントは3人で一緒に旅行していると勘違いしたのでは・・。それにしてもアジア圏にあるダブル+シングルで「2ベッドの部屋」、不思議ですわよね。このナゾについてはミスターもコラムで触れるそうです。そちらもご覧くださいね。

そしてH.Y様! すでにいただいているお便りは60通を超えました。最近の話題はワイキキのおいしいもの。「エッグン・シングス」「マリポサ」とわたくしもだ?い好きなお店が、本当においしそうに紹介されていて、今すぐにでも飛んでいきたくなってしまいます。いつもありがとうございます。これからもお便りが届くのを楽しみにしています!

使えるワンポイント英会話

「Could you change this bill?」

「この紙幣をくずしてもらえませんか?」とたずねるフレーズ。高級ホテルは到着したその時からチップが必要になるもの。もし手元に高額紙幣しかなかったら、チェックイン時にレセプションかキャッシャーでこうお願いしてみましょう。交換してもらったお金は数枚をすぐ取り出すようにしておけば、チップをスマートに渡せますよ。

他にも、あらゆるシーンで役立つ英会話がそろってます!

マダムイラスト
マダムイラスト

エレガンスは心と体でつくるもの

海外でエレガンスを実践したいなら「外見より中身」「見た目が9割」どちらも思慮不足。双方を兼ね備えてこそ本物になれる・・・という意味。

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