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カップルでの旅は「なりきりモード」で!
みなさま、いかがお過ごしですか?マダムヨーコでございます。それにしても、女性陣からいただくメールの悲痛な叫びの数々。旅をするならスマートな男性と、というのはトラヴェジェンヌの最も重要なポイントのようですわね?。
海外ではカップルが基本単位
マダムは海外に行くたびに「ああ、この世でカップルほど最強のものはない!」と、つくづく感じます。だって、カップルにはさりげない優先権が与えられているんですもの。ホテルでもレストランでも、少しでもいい部屋やテーブルはカップルのもの。さらに特別のサービスまで付いちゃったりして・・。「わあ。素敵!」なんて喜んでいる女性の姿なんぞ見た日にゃ、あなた、一人旅のマダムはジェラシーで身もだえし「ダーリンさえ横にいれば!」とダークフォース発動寸前になってしまいます。
なぜ、これほどまでにカップルがもてなされるかといえば、ひとつには海外(特に欧米)ではカップルが社会活動の基本単位と考えられているからでしょう。パーティやイベントでパートナー同伴が当然とされているのもその現れです。そして、カップルは「絵になる」のです。フレッシュで微笑ましい若い二人にしろ、いぶし銀のような年配ペアにしろ、カップルは場を盛り上げ、華やかなムードを醸し出すための欠かせない存在なのですね。
羨ましがられる二人であってこそ!
そう、カップルって意外と注目されているんですの。「げっ、ペアルックかよ」「どういう関係?」などなど。あなたも、そんなチェックを入れた経験おありでしょ?ということは、自分達もまた見られているということ。だったら、人も羨むほどの素敵な二人でいたいではありませんか。そのために必要なのが外部に対する想像力と相手に対する思いやりです。
旅先でのカップルはどうしても「二人だけの世界」をつくりがちです。これは、決して悪いことではありません。仲良しさん達を見るのは、マダムも大好きですもの。ところがですねえ、時として、その世界が閉じすぎちゃっているのが気になるんですの。ホテルのお部屋でだったら全然OK。どんどん閉じちゃって欲しいくらい(フフフ)ですけど、パブリックな場所では、少し気をつけなければなりませんことよ。
ラブラブはいけないことじゃないけれど・・・
例えばホテルで。温かく二人を迎えてくれたスタッフが、お部屋に案内してくれながら、あれこれと話しかけてくれる時。ちゃんと、その人の顔を見て返事をしていますか?思いっきり二人だけで会話をしていませんか?例えばレストランで。「お味はいかがですか?」とたずねられた時、まず最初に自分のパートナーを見て「えー、なんて言ってるの?」だの「どう答えるの?」なんて打ち合わせたりしていませんか?お皿を上げ下げしたり、グラスを満たしに来てくれたスタッフに、ちょっと話を中断しても「ありがとう」と声をかけていますか?
これらはホントに基本中の基本。特に外国だからしなくてはならない事柄ではありませんわね。二人の世界の周囲には、必ずパブリックな空間があります。そこには第三者がいます。その存在を無視してはなりません。どんなにホットなムードになろうとも、視野には必ず他人の存在を入れておき、その場にふさわしいコミュニケーションを取らねばなりません。それが、二人を含めたパブリックの雰囲気を心地よくかつスマートなものにつくりあげていくのです。
男性には男性の役割、女性には女性の役割
そして二人のバランス。これも重要です。たまーにいますわね、全部相手に任せきりで、相方は「してもらって当然」風のカップル。ダメ、ダメです!男性には安全に気を配り女性をエスコートする、女性には笑顔で場を和ませ、安らぎと居心地のよさを演出するという役割があるのです。これぞ想像力と思いやりの神髄。懸命にジェントルマンたろうとする恋人を笑ってはいけません。他人と話を弾ませている恋人に対して不機嫌になってはいけません。それもこれも、二人が非日常を楽しむための、お互いに対する思いやりなのです。一緒になって「素敵なカップル」を演じることを、楽しめばいいのです。
美しい「旅の恥」をかき捨てましょう
「そんなこと、いつもやってないからできるわけないじゃん!」とお思いのあなた。だ・か・ら・こそ、です。照れくさくても、日本では恥ずかしくてできないことにチャレンジする。それが海外旅行の醍醐味ってものですわ。「旅の恥はかき捨て」とは、海外なら人として恥ずかしいことをしても許される、ということではありませんのよ。頑なな価値観を捨てて、なじみのない習慣に身を委ねてみる。失敗しながら知識と見聞と想像力を培うことこそ、素晴らしい「恥のかき捨て」ではありませんか!
さて、そんなカップルのスマートなふるまいのヒントとなるのが、「ホテルの常識」。実はマダムにとっても虎の巻のひとつ。目からウロコが落ちる教えが満載でございますわよ。ぜひ、ぜひ、お二人の楽しい旅づくりのためにお役立てくださいませ。
◆素敵な二人になるための虎の巻
「そこが知りたい、ホテルの常識 ?A Good Travelerへの道?」
カップルで旅をする。なんてロマンティックな響き。生涯忘れられない美しい思い出になるか、とっとと忘れてしまいたい最悪の失敗になるか(ああっ! メモリ削除したい出来事が走馬灯のようにっ)は、二人の心がけ次第。どうぞ、最高のパートナーと最高のバカンスを楽しんでくださいませ。次回は、新春にふさわしいお笑い企画、マダムの旅先でのトホホな失敗談をお送りいたします。それではみなさま、また来月。Ciao!
続々と届くお便りに目頭とハートを熱くしているマダムです。みなさま、本当にありがとうございます。
ご夫婦で1カ月の退職記念ツアーに行かれたというbchi01e20ko様、羨ましゅうございます! TSUCHIYA様、すでにドバイを制覇されたmogimrjy様、Nomura様、そしてアニー様はすでに立派なトラヴェジェンヌとマダムが認定いたします!これからも、どうぞ賢く美しい素敵な旅を。旅先で地図を広げる危険性」について懸念されている旅はなこ様、次回はマダムの失敗談と合わせてちょっとしたヒントをご紹介しますわね。これからも辛口サロンをお楽しみに!
「You amaze me!」
40代以上の方なら「びっくりしたなあ、もう」、イマドキの言い方なら「ありえなくない?」(尻上がりで)といった感じの、感激を伝えるフレーズです。
チェックインしたら部屋がアップグレードされていた、レストランでデザートをサービスしてもらった、などという思いもかけない嬉しい出来事に出合った時に、すかさずどうぞ。大げさな表情で言ってみるのがポイントです。
旅先ではホスト、ホステスに徹せよ
周りの人たちを心地よくさせてこそ自分もまた心地よくなれるし、してもらえる。旅先では感謝の気持ちと想像力を全開にして過ごすべし・・・です。