中目黒マダムママがウィーンで転倒！

先にミスターMのコラムでも話題になっていましたが、みなさま、海外旅行の際に保険に入っていらっしゃいますか？　わたくしはビジネストリップや2週間以上の長旅の時には加入しますが、通常は「カード付帯のでいいや」というのんき派。ですが、昨年末のヨーロッパ旅行で「保険は大事！」という事例を目の当たりにし、認識を改めましたのよ～。

事故が起きたのはウィーンで滞在していたアパートメントでのこと。イギリスから移動してきた中目黒マダムファミリーと合流し、さあ、これから華麗なるウィーンライフが……と思っていた矢先、中目黒マダムママがアパートの階段で転倒。額を強打してしまったのです。

提携病院に搬送、入院はなんと2週間に

別行動で買い出しに行っていたわたくしたちは部屋に戻り仰天。中目黒マダムが保険会社に連絡したところ、すぐに救急車が手配され、日本語が通じる提携病院に搬送。検査＆簡単な縫合手術＆経過観察を兼ね、何と！　最終的には帰国までの2週間まるまる入院するという、想定外の大事故になったのでした。

筋肉痛や内出血はひどかったものの、本人の意識はクリアでひと安心。とはいえ怪我の場所が場所だけに、しばらくは絶対安静。検査も入念を極めたそうです。加えてドクターは日本語OKでも、看護師や同室の患者はほぼドイツ語オンリーの世界。ママ……どんなに心細いでしょう……と誰もが心配しておりました。

意外と快適な入院生活（食事をのぞく。笑）

ところがママは、一人で放っておかれても全く平気な行動派！　身振り手振りでみるみる交流を深め、退院日には涙で別れを惜しまれるほどの人気者に。さ、さすがでございます。本人曰く「毎日好きな音楽が聴けるし、リンパマッサージや洗髪、メイク、ネイルもしてくれるのよ～。快適だったわ～」。ううむ、母は強しでございます。

ただ、ひとつだけどうしても我慢できなかったのが食事。「毎日シュニッツェルやフライドポテトみたいな揚物ばかり、それも大量に出てくるのよ。野菜もないし」とのこと。そのため、中目黒マダムは毎朝、おむすびやらちらし寿司やらをつくっては届けるのが日課に。「ホントにキッチン付きアパートメントでよかったわ」としみじみしていました。

ウィーンの個人病院はまるでビストロ！？

ママが内出血で腫れた顔をお見せできないとおっしゃるため（写真を見ると、実際に息をのむほど人相が変わっていました）、家族の面会中わたくしは病院のカフェで待機でございます。そしたら、んまあ～、驚きの光景が！　ガラスで仕切られたカフェの一角で、車椅子に乗ったり、点滴をしたままの入院患者らしきみなさんが、煙草スパスパ＆ビールで乾杯、なのでございます！　

確かにおハイソな方達が集いそうな高級個人病院でありました。それにしても、シャンパンやビールサーバーがナチュラルにある病院て……。うっ、うらやまし～。ていうか、もうそれこそ自己責任なのでしょうね。マチュアな社会をかいま見させていただきましたわ。

保険のおかげて経費はゼロ＆サポートもバッチリ

そんな中目黒ママによるウィーン入院騒動。しめて経費は……とたずねると、驚きのゼロ円！ 「実は今回は胸騒ぎがして、出発前に空港でオール補償付きの保険に入っておいたのよ」。おかげで医療に関わる一切の料金はもちろん、面会や移動のための移動費（タクシー含む）、帰国日の空港までの送迎、成田から自宅までのタクシー代等々、そのすべてがカバーできたのだそうです。

「加入金は1万円弱だったけど、もし入っていなかったと思うと震えるわ～。だって病院たら嬉々として各種精密検査するんだもの。実費だったらゆうに数百万円レベルの請求だわよ！」。ひえええ～。マジですか！？　そういえば、みなさまからも、海外医療に関するオソロしいエピソードが届きますものね。実際に関わってみると、恐怖もひとしおだったのでございます。

人生、どこで何が起きるかわかりません。自分だけは大丈夫、ムダなお金は使いたくない、そんな過信とちょっとしたケチ心が、どんな大ダメージとなるかわかりません。不安な時は用心を重ねる＆出費を惜しまない。これぞ海外旅行を安心・快適にするための、最高にして最短の方法ではないかと思いますわ。みなさまも、どうぞ、心にお留めおきくださいませね。では、また来月。Ciao！