93
あきらめないで、その「どうしよう！」
みなさま、ごきげんよう。何と、今年は5月にクーラーを入れてしまったマダムヨーコでございます。そして梅雨の大雨。7月に海外行きを計画しているマダム仲間は、こぞって「こんな変な天気……もし飛行機が飛ばなかったらどうしよう～」と悩んでいます。んもうっ、今から心配しても仕方ありませんから！ それよりも旅先でのあれこれを想像して、ワクワクしていた方がよっぽど生産的ですから！ 人生、なるようにしかなりませんっ。
でもマジで飛行機飛ばないんですけど
飛行機が飛ばないといえば、常連の花の精様からも「台風の季節に飛行機が飛ばなかったら、旅行代どうなるんでしょう」というご質問がありました。本来、自然災害による欠航は免責ですが、そんなオニ対応をされることはまずないでしょう。ほとんどの航空会社が振り替えや払い戻しをしてくれるはずです。ただし状況によっては他社便になったり、希望日や時間の指定ができないことも……。スケジュールの組み替えが近々にできない場合は、どこまで延期できるかは相談するしかないですわね～。
ツアーの場合は、おそらくツアー自体が取りやめになると思います。料金もちゃんと払い戻しされますわよ。その際は気持ちをキッパリ白紙に戻して、改めて旅行計画を立て直すのが吉。でも、飛行機は飛ぶけれど、空港までのアクセスができないとか、天候不順が心配なので参加を見合わせたいというケースの場合は、自己事由となりキャンセル料が発生しますので注意が必要。出発日にバスや電車のストに遭遇しそうなら、空港やその近辺で前泊する、タクシーを利用するなど、時間とお金を惜しまずに対策を立てましょう。
ロスバゲは交渉と保険でリカバー
昨年末に盛り上がったロスバケ事件。翌日戻ってくるとわかっていてもグッタリ～なのに、｢どうなるやら｣なんて言われた日にゃ（いや、言われるんですのよ、海外では！）、そのストレスはハンパありません。ヒースローからマドリッドに降りてカバンが出てこず気が動転、滞在最終日までリターンなしだったというドイヒー体験の持ち主こそ、かの中目黒マダム。そうでなくとも荷物が多い彼女のこと、観光もグルメもそっちのけで、ひたすら身の回り品と衣類を買い回るのみの涙の毎日だったそうです。
しかし彼女も転んでただでは起きないタイプ。帰国後に航空会社にかけ合ったところ、ロスバケのために購入した品物は補償してくれるとのこと。しっかり保管してあったレシートを提出し、必要最低限の費用をゲット！ めでたしめでたし……とはいえ、手続きは面倒だわ、書類は複雑だわ、監査はエグいわで、入金まで半年くらいかかったそうです。また以前紹介した佐田様のように、旅行保険に入ってるとフォローもスムーズかつ万全ですわね。みなさまも、お持ちのカードに補償付帯があるかどうかチェックをお忘れなく～。
欲しくて買ったものなのに
海外での買い物は一期一会。マダムのモットーは「迷ったら買う！」でございますが、手に入れて満足しちゃってはダメ～。服や靴は、必ずもう一度ホテルで試着をいたしましょう。舞い上がった気持ちもすでに収まり、「い、意外に似合わない」｢やっぱりキツイ……｣など、判断も冷静に。でも、あきらめてはいけません。海外、
特に欧米ではレシートさえあれば、気軽に返品・交換してくれるので、時間を見つけて再訪するのです。キャッシャー付近で聞いていると「色が合わなかった」とか、地元のみなさんはかなりワガママな理由で返品・交換しています。お店の人もイヤな顔せずに対応してくれるので、ビビらずにどうぞ。チェーン展開しているショップだと、買ったお店でなくても処理してくれることもありますわよ～。
帰国してからでも何とかなるのが、泣く子も黙るハイブランドの商品。まずは日本支社に連絡して相談してみましょう。どうしてもサイズが合わない衣類などは、購入国に配送すれば交換してくれるところもありますし、その手続きを代行してくれる場合も。清水ダイビングの高額商品、タンスの肥やしにしたくないですものね。
あ、その際タグは付いたままにしておくこと。レシートも必ず保管しておいてくださいね。一方、壊れてしまった装飾品類は、ほぼ日本でも修繕を請け負ってくれます。こちらは手続きもカ～ンタン。お金持ち系カードホルダーなら、そちらの補償もチェックしてみてくださいね。
レストランで「予約がない」だって！？
今やたいていの有名ダイニングは日本から予約が可能ですし、代行予約サービスを用意しているカード会社もありますわね。ところがっ！ 実際に行ってみたら、予約が入っていなくて大ショック！ もしくはマダムのように、シートまで指定したのにすっとぼけられるという、苦々しい思いをしたことがある方もいらっしゃるのでは。予約を確実にするためには、必ず担当したスタッフの名前を聞いて、電話なら通話日時のメモ、メールならやり取りの記録をプリントアウトして持参しましょう。
そこでの飲食が旅のハイライトだとしたら、前もって見学に行き、テーブルを指定するくらいの気合いがあってもいいですわね～。空いている時間なら迷惑になりませんし、実情を知っておけば冴えない場所にアテンドされる心配もありません。念を入れるなら、お店のカード等にリクエスト内容（日時、テーブル、食事内容）も簡単に記入してもらいます。
自分で書かず、相手にしてもらうことが肝心ですわよ。もちろんサインも確実に。ここまでしてとぼけられたら……ある意味スゴイ！ ちなみにもっと悲惨なホテルで｢予約がない｣のトラブルは、ミスターのコラムをご参照くださいませ。
盗難、紛失は尻込み禁物
｢海外だから仕方ないか｣であきらめてはいけないのが、盗難、紛失、病気などのシリアスなトラブルです。盗難や紛失の場合は、何はともあれ、すぐに地元警察に届け出ること。「言葉が通じない」だの「何だか怖い」なんてグズっている場合ではありませんわよ！ たとえ戻ってくる確率は低くても、届け出ることが重要なのです。そして後々の問い合わせや旅行保険等の手続きのために、必ず書類の控えかコピーをもらうこと。
自分の過失による落とし物や忘れ物でも、遺失物届けを出しておくに越こしたことはありません。そうそう、持病がある方や常用している薬がある場合は、いざという時のためにカルテや処方箋を持って行きましょう。病院や薬局で頼めば英語で書いてくれますわよ。
いかがかしら。旅先だからとあきらめてしまいがちなあれこれも、工夫と根性があれば、割と何とかなるものではありません？ そして、こうした現地でのやり取りをこぶしを握りしめながらでも重ねるうちに、トラブル対処のテクニックが磨かれていくのです。その場を黙ってやり過ごしたが故に、いつまでもクヨクヨし続けるのなら、当たって砕けた方がマシですわよ！ みなさまのこれからの海外旅行に幸多きことを願いつつ、では、また来月。Ciao!
まずは、きゃーと様からのご質問から。「この夏、プノンペンに行く予定なのですがカンボジアのビザは空港でも入手できるが、事前に日本で取っておく方が良いとのこと。できたら空港で取りたいのですが、やはり危険ですか？」ご心配なく。カンボジアの空港でビザが発給されないことは、ほとんどないそうですわよ。ただハイシーズンや到着フライトが混雑している時間帯は、待ち時間がかかることもあります。事前に取得しておくなら、オンラインで発行してもらえるe-visaも便利でしょう。詳細はカンボジア外務省の公式サイトで確認してくださいね。
｢旅にタオル持参は不要｣というマダムに、アリー様から追加アドバイスが。「比較的安めの宿に泊まる時、私はあえてタオルを持っていきます。ただし、日本の宿などで持ち帰りできる薄くてペラペラなタオルです。置き忘れても悔しくありませんし、薄いのですぐに乾きます。そして、長距離飛行機の場合は、持ち込み手荷物に入れます。機内は思いのほか寒いことがあるので、薄くてもタオルを首に巻くと暖かいですし、何かと役に立ちそうなので」。首に……なんだかナイス！（笑）。
タオルに関しては、花の精様からこんなアイデアも。「バスタオルは入浴後、洗濯した下着や水着の水分を取るのに大活躍しています。ブラ以外の物をバスタオルに巻いて、雑巾絞りの様にして水気を切っています。干しておくと翌朝には乾いている次第」。ああ、これはミスターも提唱していた方式ですわね！ わたくしの場合は水気をある程度切った後、バスタオル、洗濯物、バスタオルと、互い違いになるようにミルフィーユ状にきっちちりたたみ込み、足でぎゅうぎゅう踏んで脱水しています。これならブラジャーも変形しませんわよ。お試しあれ～。
その他、旅のマストアイテムとして寄せられたのは、以下の品々。「ミニサイズのカップそばやうどんを持っていくこともありますが、最近はフリーズドライのにゅうめんなど」「粉茶だと、ミネラルウォーターのペットボトルに溶かすだけでお茶が飲めます」（以上アリー様）、「水泳キャップも活躍しておりますよ。日焼け防止のためシュノーケル時にも被っております」「カトラリーは持参していきます。もちろんコンビニ仕様。フォーク、スプーン、ナイフ、レンゲ、お箸と、スーツケースに常備しっぱなしです」（以上花の精様）。みなさまの旅支度のご参考にしてくださいね。
「May I have your name again？」
｢もう一度お名前をうかがえますか？｣という意味のフレーズ。特にホテルや各種店舗に電話をすると、最初に早口で一息に告げられることが多く、聞き取れないことも多いですよね。対面時にこう聞くのもマナー違反ではありません。トラブルを防ぐためにも名前はきちんと把握しましょう。
挫けず粘れば道は拓ける
「もういいや」と思ったらそこで終わり。「でも」「だったら」と食いつくことで、わずかな光が見えてきます。
