アメリカン・エキスプレス
マダムヨーコの辛口旅サロン「目指せエレガント・トラベラー」
Vol.
88

日本人は日本人が嫌いなの?

マダムヨーコの辛口旅サロン 日本人は日本人が嫌いなの?

そろそろ松の内も過ぎようかという今日この頃ですが、みなさま、明けましておめでとうございます。2014年、マダムヨーコ初お目見えでございます。年末にエアコン&年始には給湯器が壊れ、温風もなければお湯も出ないという室内八甲田山の年越しだったわたくし。なんとか原状復帰し、エネルギーを再チャージいたしました。さあ、本年もどうぞよろしくお願いいたします!

ハワイの悲しい思い出

昨年はスーツケースにまつわるトラブルで、日本のサービス精神の素晴らしさを再認識したわたくしですが、同じ日本人なのに、どうしてそうなるの……と悲しい思いもいたしました。それはワイキキでのこと。行ってきたのはホノルルマラソン後かつクリスマスシーズン前という、瞬間的なオフピーク。人出は少なめで、どこもかしこもゆったりのんびり。

繁忙期にはオソロシイほど素っ気ないホテルやレストランのスタッフも、気持ちに余裕があるのかとても親切。バーゲンもはじまっているし、「ビーチ命!」でない方には、最高におすすめのシーズンなのでございました。

問題は移動のためのシャトルサービスを予約した時のこと。日本語のフリーペーパで見つけた会社ですので、日本人観光客を対象としたビジネスなのでしょう。なのに、その電話応対が……ううう、今思い出しても暗い気持ちになるほど横柄だったのでございます?。早口で一方的な説明、聞き返した時の舌打ちせんばかりの返事、さらには命令口調での念押し。わたくし、ただ普通に予約しようとしただけです。なのに、なぜそんな対応を……。

ワイキキの「ええ?!?」な接客

実はこれ、ハワイに行くと時々感じることなんですのよねえ。日本人スタッフが、日本人観光客をなんとな?く小馬鹿にしているというか、チャラすぎというか。たとえば、自分の親ほどの年齢のお客様にタメグチでしゃべったり、木で鼻をくくるような扱いをしたりする……そんな、日本国内の一般的な商業施設ではあり得ない接客が、ワイキキではフツーに通用しているのです。

もちろん、全部がそうというわけではありませんわよ。きちんとしたホテルや飲食店、各種ショップでは慇懃無礼な時はあれど、不愉快というレベルの対応をされることはありません。しかしながら、日本人をメインターゲットにした店舗ほど、「ええ?!?」という事態に遭遇する率が高いような気がします。

なぜそうなるのかと言えば、ひとつには「フレンドリー」のはき違え、かしらねえ。誰でも気軽に「ハ?イ」でやりとりするアメリカンリゾートのため、相手が誰であれ「じゃあ今日帰っちゃうんだ?」的な、友達口調で接してもOKだという思い込み。これが、特に若いスタッフの「常識」になっているのではないかということ。もしくは雇用側が、スタッフにプロの接客を求めていないため、教育も訓練もしないまま仕事をさせてしまっているのか。はたまた、そんなゆとりすらないほど多忙なのか……。

日本人は日本人が嫌い?

それ以上に思い当たるのが、よく言われる「日本人は日本人が嫌い」というやつです。旅先で同胞と出会うとすぐに仲良くなる他国人に対し、日本人は顔を背けて「見なかったことにする」ケースが多いという話を聞いたことがあります。ああ?、何だかわかるような気がします。

せっかくエトランジェを気取っているのに、「日本」を持ち込んでこないで?、っていう思い。そして外国だからこそヤケに目についてしまう、日本人のダメなところ。自分だって立派に「日本」なのに、日本から観光に来ているのに、日本から働きに来ているのに……。なぜか他人には厳しくなってしまう、この不思議。特にハワイは日本人率が高いため、なおさらその感覚が強くなっているような気がいたします。

一方、海外ということに怯えすぎて、現地の日本人スタッフにベッタリ甘え、無理難題を言ったりする日本人旅行者が多すぎるのも、状況を悪くしている一因でしょう。きちんと提示されている内容やマナー、ルールを読まず守らず、「だって知らなかったんだもん」「日本じゃ問題ないから」で、大迷惑をかけて平然としている。のみならず、「お客様は神様」とばかりに逆ギレする困ったさんも少なくないはず。こんな手合いに日々翻弄されていたら、そりゃあぶっきらぼうにもなりましょうし、気持ちもすさんでしまいますわよねえ。

まず、他人には敬意を払いましょう

サービスされる方にも、する方にも言い分はあると思いますが、みなさまは、どう思われます? なかなか根が深そうですわね?。誰かの号令一下で状況が変わるとは思えませんから、やはり個々ができることからコツコツとやっていくしかありません。まず、わたくしたち観光客は、旅先の日本人スタッフを「お手伝いさん」や「お母さん」のように扱わないこと。

日本人スタッフだから何を言っても大丈夫という態度をやめ、礼儀を忘れず敬意を持って接しましょう。その上で、どうしても我慢できない応対をされたら、その場で毅然と抗議する。もしくは上司を呼んで冷静に訴える。このあたりが現実的ではないかしらん。そしてゲスト同士でも、目が合ったらニッコリ笑ってあいさつするくらいの気持ちでいたいものですわね。

ミスターも再三おっしゃっていますが、海外でのトラブルは、その場で行動を起こし解決するよう努力するのが基本。不満を抱えて帰国し、いつまでも文句を言い続けるよりはるかに健全で前向きですものね。ちなみにわたくし、先のシャトルサービス会社には、当日ドライバーを通じて抗議しようと思っていたのですが、担当の方があまりにも優しく親切だったため、怒りの角が引っ込んでしまいましたの?。

そう、相手の対応次第で、人はいくらでも幸せな気持ちになれるのです。これって、海外旅行をより楽しくする大きなヒントかもしれませんわね。みなさまも、ちょこっと心にとめておいてくださいませ。それでは、また来月。Ciao!

聞かせて、あなたの声を

まずは海外旅行での困った体験。初海外、出張でひとり旅、しかもシカゴ。「油断したら撃たれる」というくらい緊張していた微笑むモナリザ様(パリ、ラーメン好き←この自己申告がいとおしい?)の受難の記憶です。帰国フライトが機材故障のためキャンセルという、「当時の私には死刑宣告に等しい無慈悲なアナウンス」に「目の前が真っ暗」!

 何とか翌朝の臨時便で帰国でき、「シカゴのもくずとなるという悪夢は回避することができました」って……おかわいそ?、でも大笑い! 結果的には「恐い恐いといわれる海外でもそれほど捨てたものではないし、親切な人たちも大勢いること」を学ばれたそう。今では大の海外旅行好きになられた微笑むモナリザ様。ふふふ。今年もマダムにツボの旅エピソードをお送りくださいね。

幸運にもいまだロスバゲ体験がないのは、心のマブダチ楓様。とはいえ毎回空港で「ターンテーブルのところに着くと、ロスバケになったら……間違えられたら……と思うと目がカっと開き、足が震えて」くるそうです。両方とも経験したマダムには、もう怖いものなしですわ!(ヤケクソ)。

ちなみに楓様の旅行中のマイルールは、「旅行先の紅茶かココアを買うこと、機内食は絶対写真に撮る、飛行機に乗った感想をブログなり、旅のしおりなりに記載しておく事(シートがどうとか、機内食がどうだったとか、エンターテインメントは充実しているか、CAの美男美女率など)」だそうです。美男美女率……マダムも今度注目してみましょう。

そして今年もよろしくお願いします、おばさんH様。年末前に「金婚式を迎えた両親を連れてハワイに」行かれた親孝行者でございます。で、ワイキキでの宿泊は……エンバシースイーツですって!? 何とマダムも同時期同じホテルに! もしかして館内ですれ違っていたかも?。イブニングレセプションで、ドレスの胸元からチップを出してバーテンダーにバカ受けしていたのはこのわたくしでございます?。

賛否両論のエンバシースイーツですが、ツウの駒込マダムによると、「滞在の快適さはタワーによってかなり差があるので、泊まるなら上層階。なおかつフラタワーならベスト」とのことです。次回ご利用の際はぜひお試しください。またホテルのアメニティやリゾートフィーについては、ミスターにも再度解説をお願いしておきましたので、「おいしい話」の方も忘れずお目通しくださいませね。

使えるワンポイント英会話

「Do you charge for this?」

「これは有料ですか?」という意味のフレーズ。チェックイン後に通された客室に、用意されているワインやスナック、もしくはバスアメニティや雑貨などが有料かどうかを確認する時にこう聞きます。ちなみに「Complimentary」と表示されていれば無料です。

他にも、あらゆるシーンで役立つ英会話がそろってます!

マダムイラスト
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優しくされたければ優しくせよ

誰かに大切に扱われたいと思ったら、まず自分が相手を大切に思い接することが肝心です。恋心もこうすれば伝わりやすいかも……。

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