アメリカン・エキスプレス
マダムヨーコの辛口旅サロン「目指せエレガント・トラベラー」
Vol.
87

スーツケース受難再び……

マダムヨーコの辛口旅サロン スーツケース受難再び……

みなさま、2013年も残すところあとわずか。この1年はいかがお過ごしでしたかしら。わたくしは年々低下していく体力に直面し、少しはおとなしくしなければ……な~んて!! これっぽっちも思うことなく、動けるうちに、元気なうちに「行きたいところに行きまくるザマス!」と、決意を新たにしている次第でございます。ふふふ。では今年最後のサロン、張り切ってまいりましょうか!

マダムシスターと共に沖縄へ

シチリア旅行で生まれて初めてのロストバゲージ(というかディレイドバゲージというかバゲージ置きっぱか?)に直面し、旅の恐ろしさを改めて実感したと述懐してみたマダム。とっこっろっがっ。その舌の根も乾かぬうちに、またまたやっちまいましたわよ!

今回の舞台はいきなり沖縄でございます。「休みが取れるからどこかに行きたい」とせがむマダムシスターに、4日間で行ける海外としてソウル、台湾、香港、バンコク、シンガポール、ハワイ、グアム、サイパンと次々に提案してみたものの、ソウルや台湾は「飽きた」、ハワイとシンガポールは「この日程じゃもったいない」、バンコクは「いまいちイメージがわかない」などとことごとく却下され、最終的に手打ちになったのが沖縄だったのでございます。

レンタカーステーションで「あら?」

いや~、国内旅行ってラクチンですのね~。飛行機は15分前にゲートをくぐればよく、特に持ち物に気を遣うこともない。おまけにレンタカーやらいろいろな特典がついているパッケージでしたけど、送迎や引き回しの苦行もないんですのよ! どうして海外旅行、せめて日本人のメジャーデスティネーションだけでも、こういうシンプルかつお手頃なパッケージができないのかしらねえ……。

さて問題は、那覇空港到着時でございます。バゲージクレームでマダムシスターのスーツケースが回ってきてすぐ、わたくしのヤツも登場しました。だからな~んにも考えないでピックアップ。そのままレンタカーステーションに向かったのです。手続きの間、もう必要のないレジャージャケットをスーツケースに突っ込もうとして……あれ、入らないヨ~。なんで? 荷物はすんごく少ないのに。

何もかもがうり二つのスーツケース

仕方ないからバックリ開いてみたのです。あら~、シスターったら何でこっちにポーチ入れてるのかしら……って、ああああ! ちがう! これマダムのスーツケースじゃない! もうビックリです。だって自慢じゃありませんが、マダムのスーツケースはもはや超10年選手。販売されていたのだって半年にも満たないレア物件で、これまで一度たりとも同じブツをみたことがなかったからです!

なのに、今回はくたびれ具合といい、あえて何の目印もしてないことといい、マジですべてがクリソツ。そそそそんなの、あけてみなきゃわからん! いや、怒ってる場合じゃない。きっと本来の持ち主もたいそうお困りのはず。っていうか、私もスーツケースがなきゃ困るザマスよ!! ああ、何とスーツケース受難の年でありましょうか。

素早くスムーズな事後処理に感動

あわてて航空会社に連絡をしました。するとちょい待たされた(その間の祈るような気持ち!)後、折り返し連絡で、正しい持ち主様がまだ空港にいらっしゃるとのこと。「わわわかりました。すぐ戻りますっ」と即答し、レンタカーの用意ができたとたん、空港へととって返したのでした。ちなみに運転はマダムシスター担当。わたくしの輝けるゴールドカードは、単なる身分証明書ですもの~。ホホホ。

さあ、空港でこの取り違えはどう処理されるのでしょうか。わたくし初体験のため想像がつきません。自分で直接相手に手渡すのかしらん、と思ったのですが、とんでもないですわね。そんなトラブルのタネになるようなこと、日本の航空会社がするはずございません。

指定された場所にスタッフがやってきて、まず間違えたスーツケースを回収。そしてわたくしのスーツケースと共に、事故証明書を持って再登場。確認とサインをして完了です。何と迅速かつスムーズなことか。

低姿勢で丁寧な対応にビックリ

わたくしねえ、ここでホント~~~に驚いたんですけれど、日本の顧客対応って信じられないほど丁寧ですのねっ。今回の取り違えは、スタッフも同意するほどのそっくり具合だったとは言え、ちゃんとバゲージクレームでタグを確認しなかったわたくしのミスでございます。言い訳も申し開きもできませぬ。なのに、スタッフの女性は「今後はご注意くださいませね」と、そのご指導はあくまでも優しく。少しも居丈高なところはありません。

しかも、しかもですよ、アナタ。「わざわざ空港までご足労いただき、申し訳ありませんでした」ですって! いやいや、悪いのはわたくしですから! そんなこと言われる立場じゃありません~。恐縮しつつ思い至ったのですが、もしかして日本人て、こういう時によっぽど居丈高なのかしら……。

たとえ自分が悪くても「もう空港へは戻れない。何とかしてくれ。おたくの飛行機に乗ってやったんだから」ってごねる人がいるのかしら。だから、あんなに低姿勢の対応なのかしら。だとしたら、何か間違っていないかしら……。

自分を甘やかさないために

はっ。マダムったら。シチリアでクール&アバウトすぎる対応の洗礼を受けたので、なにやら勘ぐりすぎているのでは……? まあ、どんなおバカ様がいようとも、こうした日本の対応は本当に素晴らしく、また頼もしく、世界に誇るべき「お・も・て・な・し」(いまさら……)ですわよね。

しか~し。その一方で、国内でこうした対応に慣れすぎてしまったが故に、日本人の海外での自己管理力や事故処理能力がどんどん低下している部分って、絶対にあると思いませんか?

先を見越して何かをしてくれる、言わなくてもわかってくれる。そんなこと、海外では期待しちゃダメですわよね。何かコトが起きたら客観的に冷静に。そして正当な自己主張と素直な謝罪で、最終的には笑顔で和解。当然のことなのに、なかなか難しいこの態度、本年度の反省も含め、今後もマダムは国内外問わずに極めていきたいと思います。それではみなさま、楽しいお年越しとよいお正月を。また2014年にお会いしましょうね。Ciao!

聞かせて、あなたの声を

「私はスマホではないのですが、旅先でも軽量モバイルパソコンが手放せない人間です」というのはキョーコ様。「『インターネットがそんなに大事!?』と言われ『そりゃそうだよ!』と返事していた私。たぶん、友人は憮然とした気持ちでそう言ったのでしょう。全然わかっていませんでした……ごめんね」。んもう! こういう素敵な方がいるから、このサロンを続けていられるのでございます。手ひどいロスバゲ体験もお持ちのキョーコ様、これからもどうぞよろしく。

佐田弥様は、冬のカナダで遭遇したロスバゲで保険によるケアをしっかり確認。「セーター、靴、ブルゾン、パジャマ等を買いました。これでは帰りに荷物がいっぱいになるとスーツケースも買い、結局『10万円コースがっちり買いましょう』になりました (知ってます?古---い番組です)」←知ってますとも~。こういうたくましさもトラヴェジェンヌならでは。にしても、冬のロスバゲはせつないですわねえ……。

ところでこのロスバゲ、「私も!」という体験談の嵐でございました。ハワイの往復で、メインランドの乗り継ぎで、トルコで、パリで災難に遭いまくりのこきぬ様。たった1度でへこたれたマダムって、まだまだヒヨッコみたいです~。こうなったら、みなさまの体験談を特集して「ザ・悲惨ロスバゲ大賞」を選定しましょう。あなたのエピソード、どしどしお寄せください!

常連スカーレット様からは「マダムには旅行中のマイルールというものはありますか?」というご質問が。ホテルの写真は撮らない、滞在中のメインの日はいつもよりおしゃれをする。この2つがスカーレット様のマイルールとのこと。ホテルの写真を撮らないのは「私は旅行していた時期を懐かしむのではなく、その土地で過ごしたことを心にとどめておきたいので」。んま~、なんてオトコマエ! わたくしは旅の始まりと終わりの記録として、空港、機内食、ホテルは必ず写真撮りますわよ~。みなさまのマイルールは何ですか? 

先日、プーケットに行かれたのは42歳男性様。「余りの物価高、交通費の高さ、擦れ切ったローカルの人々(白人には笑顔、日本人には手のひら返し)、道を渡れないパトン、と何だか楽しめずに終わり、極めつけは飛行機が遅れ……」と、さんざんな思いをされたご様子。「唯一、良かった事といえばミスターMが書かれていたホテルのスパでした」。ああ、少しホッとしました。さっそくミスターに、プーケットの現状視察の依頼をしておきますわね!

使えるワンポイント英会話

「How late are you open?」

「何時まで開いていますか?」という意味のフレーズ。各種店舗や施設の営業時間だけでなく、オフィス等に問い合わせをする場合の最終時間を確認したい時にも使えます。シンプルで応用の利くひと言なので、覚えておくとさまざまな場面で重宝します。

他にも、あらゆるシーンで役立つ英会話がそろってます!

マダムイラスト
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慣れと思い込みがトラブルを呼ぶ

どんなにわかりきったことでも、その都度新鮮な気持ちで対することでたいていのトラブルは回避できます。恋愛もそうですよね?

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