照明もインテリアの一部
海外ホテル、特に欧米のホテルに滞在して「照明の暗さに閉口した」という話をよく聞きます。これはインテリアに対する考え方が異なっているのが原因です。
日本では、照明は「明るさのために必要なもの」で直接採光型。インテリアとほとんどリンクしていません。ですから部屋の天井に1個どんと付けるのが普通です。そして明るさとコストの面から蛍光灯が主流になっています。
それに対して欧米では、照明はインテリアの一部と考えられています。単なる明るさが求められるのではなく、家具の配置、絵やコレクションのディスプレイと大いに関係してくるのです。ですから日本のように、天井に1個の照明というス タイルは生まれてこないのですね。
家庭に近い心地よさ
欧米の家庭では天井に照明を取り付けるのは、キッチンの他はバスルーム(明るさが必要な場所)くらいで、後はダイニングテーブルの上にシャンデリアなどを吊るすのが一般的です。それ以外は間接照明のダウンライトやテーブルランプ が主流で、これらのランプを使用することによって光の影がインテリアに陰影を与え、その豊かさを演出します。さらに欧米人特有の瞳の色の薄さも、低めの照明をCozy(心地よい)と感じる一因になっているようです。
アメリカのインテリア雑誌の記事によると、ホテルのインテリアはCozyさを求めるお客の要望によって、ますます家庭に近いインテリアになってきているとのこと。こんな習慣の違いを理解して、いつもとは違う暗めの照明で、ゆっくりと 心身をくつろがせてみようではありませんか。
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