101
ルームシェア問題を何とかする
みなさま、ごきげんよう。今年はなかなか旅行の計画が立たず、しんみりと空を見上げるばかりのマダムヨーコでございます。行きたいところはたくさんあるんですのよ~。ミスター絶賛のクロアチアやらエストニア、個人的にはメキシコにキューバにサンクトペテルブルクにカンボジア等々。あああ! 大きなお財布を持っているパトロンが欲しいざます。なんちて~。
パートナーがいた方が旅は楽しい!?
ところで、みなさま。ひとり旅は楽チンだけど、パートナーがいた方がずっと楽しいと思ったことありませんか? レストランの窓からのぞく楽しげなカップルを尻目に、入る勇気もないままデリでひっそりテイクアウトをした異国の夜。はたまた、しょーもないトラブルに見舞われて意気消沈。なのに笑い飛ばしたり慰めてくれる人もいない一人の時間。そりゃあ何とかするし、なりますわよ。けど、こんな時誰かがそばにいてくれたらなあ・・・・。
だからといって、同行者は誰でもいいわけではありませんよね。できたらラブリーなダーリンか、気心知れた友人か。中には何でもわがままが言えちゃう家族が理想、という方もいらっしゃることでしょう。しかし! そんなベストパートナーとの旅にも、意外な落とし穴があるんですのよねえ。それがルームシェアの問題です。
往路は無二の存在、帰路は他人
連れがいる旅の最大の利点は、何といってもホテルがお手頃になること。少々お高いホテルでも、ツインユースにすれば室料は半額に! これはウレシイ。あこがれの5つ星にも泊まれる大チャンス。一緒にあそこでもない、ここでもないと選ぶ楽しみもいや増すというものでございます。で、ようやく決めた「この1軒」。出発前から盛り上がり、長時間フライトも何のその。望み通りのお部屋も用意されていて、さあ、これから夢の滞在がはじまるのよ~!
ところがです。あれほど仲のよかった二人が、帰路につく頃にはお互い口もきかず目も合わさず。空港で別れたまま、もう一生つきあうことのない他人に変身してしまうのです! 懐かしい言葉で言えば成田離婚でございます。これ、カップルだけではありません。同性同士でも、そういうケースはごまんとあるのだそうで、わたくしも知人からさんざんグチられたことがありましたわねえ。
新郎がマザコンだったとか、新婦が超浪費家だったとか、新婚旅行でシャレにならない正体が発覚した場合は「そりゃあね・・・・」ですけれど、その他のケースは、ホントに原因はささいなことのようです。でも、そのささいなことの積み重ねが大きな亀裂となるのですから、シャレになりません。マジで根の深い問題なのでございます。
イラッときたらもう止まらない!
まずは、まあ我慢できるけどイラッとくるあれこれ。「勝手に窓際or手前のベッドを取った」(ちいさっ。笑)「デスクやテーブルを全部自分の陣地にする」「洗面台やバスタブの使い方がザツ」「自分では何も持ってこないで、何でもかんでも『貸して』ですませる」「潔癖すぎていちいちウルサイ」。う~ん、短期滞在なら仕方ないかで目をつぶれるかもしれませんが、以下となると「ちょっと待って!」な感じに。
「自分だけピローチップを置かない。置く気もない」「電気をつけていないと眠れない」「テレビがついていないと眠れない」「テレビの音が大きすぎる」「遮光カーテンが嫌いで閉めたくない」(←これマダムです・・・・)「トイレの音やにおいを異常に気にする」「手持ち無沙汰になるとすぐスマホ」(ああ、スマホ問題!)「起床や身支度がマイペースすぎていつも待たされる」「ホテルスタッフや他のゲストと挨拶もコミュニケーションもできない」「常に何か文句を言っている」
言いたいことも言えない間柄だから
さあ、どうでしょう。どなたにも一つや二つ心当たりがあるような、単純なクセや習慣かもしれません。が、これが他人にはカンに障るし許せないわけでございます。「じゃあ、我慢しないで言えばいいじゃん」。ですよね~。ですが、言えないから問題なのでございます。
カップルや家族なら意外と言いやすいでしょうし、ケンカしてもなんやかんやで仲直りできるはず。しかし「気が合う友人」レベルだと、逆に遠慮が働いて言いたいことも言えず、ストレスをためるだけためて最終的に全否定、というオソロシイ結末にいたる場合が多い・・・・ですわね。
解決方法は、ただひとつ。不満に思った方が懐の広いところを見せる、です。ええっ。なんと後ろ向きな! でも、旅を楽しく続けるには、やはりこれが最良なのですわよ~。ただし精神的にどうしてもつらい事柄に関しては、正直に訴えるべきですわね。この時、あくまでも「お願いする」姿勢が大切です。
相手も悪気があってしていることではない(と思いたい)ので、「なんで、そうなの! キーッ!」と爆発してはいけません。そして可能であれば、代案を出してみましょう。「電気はベッドランプにしてくれる?」「テレビはスマホで見てくれる?」「私が××するから、○○は頼むわね」などなど。
どうしても無理ならシングルで
酸いも甘いも乗り越えて、お互いが妥協できるところに落ち着いたら、もはや二人は最強のパートナー。次の旅で何か問題が起こっても、きっと速やかに解決できるようになるはずです。それでも「どうしても言いづらい。でも一緒に旅をしたい相手なのよ~」な場合は、思い切って別々に部屋を取りましょう。
予算的にはややダメージがありますが、客室で過ごす時間はそれぞれ自由にして、同意したことは一緒に行動する。これができれば、どれだけ有意義で気持ちも安定することか! ルームシェア問題で悩んでいらっしゃる方、ぜひ一度お試しくださいませ。
旅は人の距離をぐっと縮めもするし、深くて暗い溝もつくるもの。「こうあるべき」にとらわれず、いろいろな工夫をして「楽しかったねー!!」な思い出を語り合えるパートナーを見つけてくださいね。そして「私は我慢をせずにルームシェア問題を解決した」という方、マダムにどうぞご指南を。みなさまからのアドバイスお待ちしておりま~す。それでは、また来月。Ciao!
「辛口サロン100回目! おめでとうございまーす!!」のご祝辞は姉と二人様から。「1回目から毎月楽しみにしていた者にとっても何だか嬉しい気持ちになっています」。うう、なんとありがたきお言葉。そんな姉と二人様は先日プラハへ。目についたのが「未だに写真を撮るときピースサインをする人が多いこと。随分前のコラムにもありましたけど、あれって本当に謎だしみっともないとしか思えません」。
さらに「狭い歩道を横並びで歩く(全員リュックスタイル。笑)のおばさまグループや、レストランでオーダーするのに声を出してウェイターを呼ぶ人、入口に店内撮影禁止のサインが出ているカフェで平気で写真を撮ってる人など」。大勢でいると、ついつい羽目を外しがちな海外旅行。トラヴェジェンヌのみなさまも一緒に気をつけましょうね!
続いては、サロン継続を言祝いでくださったしまもん様のハワイの思い出です。「この旅で私はレジェンドを見たのです。その御方とは明らかに中国人の方ですが、ちょっと心がほっこりしました。ロビーで赤いギンガムチェックのパジャマ姿につっかけで登場。連れの方は全頭に赤いカーラー+パジャマ。レセプションの人に部屋に戻るよう促されている宿泊者を初めて見ました」。
ぶ、ぶはは! 素晴らしすぎるマイペース! 「いやいや。かつての日本人もそうだったのかもしれない。こうして皆大人の階段を登っていくんだね・・・・(遠い目)。超大国の今後を生温かく見守ることにいたします!」。禿同でございます!
原始人様からは「クラブフロアで思い出しましたが」とのお便りが。「数年前にアシアナ航空のビジネスクラスでパリに旅をしました。インチョン空港のラウンジでゆったりと時間をつぶしていましたら、姉がしっかり見ておりました。韓国人のおばさんが、ラウンジにあったお菓子を『ごっそり』バッグに詰め込んでいたそうです」。ああ、わたくし、今でも「ごっそり」やってる方(たいがいがオバサマ族。日本人も)をたまに見ることがあります! ホテルだけでなく、空港ラウンジでもいろいろ問題があるようですわねえ・・・・。
トリは常連シェリー様。クラブフロアよりも「もっとお得なのがあります。区間乗船の船旅です」。へえ~。「ダイヤモンドプリンセスの6泊7日のバルコニー付き」で15万円弱。しかも「3食付きでアフタヌーンティーも付くし、ショーのレベルも高いし、もう最高」とのことでございます。クルーズの旅に注目が集まっている昨今、わたくしも機会を見つけてチャレンジしてみようかしらん!
「We'd like to have seats next to each other.」
飛行機などでシートが離ればなれに用意されていた時に、「隣同士にしてもらえませんか?」とお願いするフレーズ。復路の座席指定をし忘れていたら、ホテルのコンシェルジュに手続きしてもらうといいですね。ただしツアーなどでは事前予約ができない場合がありますので、ご注意を。
気がついた方が折れて吉
我を張って険悪になるくらいなら、時には自分から折れてみては? 意外と事態が好転するかもしれませんよ。恋愛でも応用できそう・・・・。