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ホテル、あなたは一筋派or浮気派?
夏の間は4時とか、もはや早朝とも呼べないレベルの早起きの毎日。「ふっ、わたくしもトシかしら……」な~んて思っていたのですが、涼しくなったとたん眠る眠る。単なる夏負けだったマダムヨーコでございます。さて2014年も残すところ3カ月ちょっと。連休やピーク時を外して、本年度最後の旅を計画している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
旅のスタイルいろいろ
最近の若者は「内こもり」なんて言われていますわね。勝手知ったる自分のフィールドの中がイチバン。勇気や元気を振り絞ってまで、新しい何かにチャレンジしたいとは思わない……というのがその心理のようでございます。だから留学も海外旅行も興味ナッシング。な~んて聞くと、激動の昭和を生き抜いてきた(ホホホ)マダムヨーコとしては、「どえええ!」と驚かざるを得ません。
さて、旅にも「内こもり」があるって、みなさまご存知でした? これは年齢に限らない、ある種の旅のスタイルのことらしいのですが、どういうものか想像がつきますかしら。
ちなみに「外こもり旅」というのもございまして、こちらは短期集中で資金を稼ぎ、物価の安い国に行って、できるだけお金を使わないようにして、できるだけ長く滞在する旅のことなのだとか。引きこもる場所が自宅から海外に移動しただけ、という見方もあるようですが、懐かしい言葉で言えば「沈没」ってことかしらん。
「内こもり旅」のメリット
で、「内こもり旅」でございます。これは毎回同じデスティネーションに行って、同じホテルに泊まり、同じレストランで食事をして、同じアクティビティをして……というワンパターンの旅のことなのだそう。へえ~、知りませんでしたわ~。「内こもり」なんて、ちょっとネガティブな響きですし、識者によっては「結局は海外における自己完結」とキビシい意見もありますが、わたくしは「それもアリ」と思います。
状況や金額などが確実に見通せる快適さと安心感、知識や理解の深まり、そして何よりも「常連」として扱ってもらえることの気持ちよさ。これこそ、リピートすることの意義ではありませんこと?
たとえ旅行全体がそうでなくとも、ホテルは「定番」という方は多いのではないでしょうか。マダムの周辺にも、そんな一筋派が結構いるので「ねえ、毎回同じホテルに泊まるのってつまらなくなぁい?」とたずねたところ、「常連になると客室の無料アップグレードやダイニングの優先案内、プラスアルファのサービスとか、いいことたくさんあるのよねえ。何より全部“わかってる”から居心地がいいし、ウエルカムバックって言ってもらうとうれしいものよ」。
自分から常連になる努力も
確かに。定宿をいくつか持っている駒込マダムと一緒にチェックインすると、スタッフの対応がとっても丁寧になることがありましたっけ。しかも彼女がスゴイのは、「また泊まりたい」と思ったホテルでは、レセプショニストだけではなく、ベルやドアマンとも積極的にコミュニケートして、自分を印象づけていること。これぞ「ウエルカムバック」の大切なベースになるのですね。
旅の達人ミスターも、行き先によっては投宿するホテルを決めているようです。決め手になるのは星の数でも立地でもブランドでもなく、たとえば朝食に信じられないほどおいしいクロワッサンが出るとか、オーナーの人柄が素晴らしいとか、とてもとても個人的な価値判断。う~ん、さすがですわねえ。
もちろん滞在中のコミュニケーションもばっちり。常ににこやか、どこにいてもあいさつや「サンキュー」のひと言を欠かさず、でも言うべきことはハッキリ言う。わたくしがホテリアーだったら、「常連になってくれてありがとう」と言いたいほどの、理想的なゲストなのでございます。
浮気派には浮気派の言い分が……
かくいうわたくしはと言いますと、ホテルは断然浮気派! 前に利用したところもよかったけれど、どうせなら別のところに泊まってみたい。だって世の中には素敵なホテルがたくさんありすぎるんですもの~。ね、気持ちはまさしく浮気モードでしょう。時には美しすぎるイメージ画像にだまされ、時には想定外の出来事に愕然とすることもありますが、わたくしにとって海外ホテルは常に心ときめく存在。おなじみよりも一期一会に賭けたいのです!
毎回ホテル選びをする時は、長大なリストをチェックしながらワクワクドキドキ。常連になって特別扱いされてみたい気もしますが、マダムのホテル滞在はきっとずっとビギナーのままかもしれませんわね。みなさまはホテルは一筋派ですか、それとも浮気派? 「それよりも私は究極の内こもり旅派」という方がいらっしゃいましたら、ぜひお話をうかがわせてくださいね。では、また来月。Ciao!
前回紹介したクルーズの旅が台風で変更になったシェリー様から、続報が届きました。「別港からの乗船(交通費は自分持ち)」「同コースの別日への振り替え(船内での優待券付)」「キャンセル(全額返金)」の3つの中からシェリー様が選んだのは、「同コースの別日への振り替え(船内での優待券付)」。
「今回主人も一緒で、要介護2の母と3人部屋でした。これが大問題でした。狭い船室にどうやってエキストラベッドが入るのか心配でした。で、まさかの2段ベッド」とは! 結局シェリー様が6日間、上段で眠られたのだとか。すごい~。いろいろな国のゲストとの会話を楽しみ、優待券でグレードの高いレストランにも足を運び、ダンナ様はカジノで資金を2.5倍にしてくれた家族3人での素敵な旅。シェリー様のお便りは、いつもながら勇気づけられます。また次の旅のエピソードも聞かせてくださいね!
「Can I have a cardboard box and a packing tape?」
荷物を梱包したい時、「ダンボールとガムテープはありますか?」とたずねるフレーズです。「ダンボール」「ガムテープ」はどちらも和製英語なので通じません。ちなみに「scoth tape」はセロハンテープ様のもので強度はイマイチ。理解してもらえないようなら「sticky tape」と言ってみてください。
人生には安定も刺激も必要
繰り返しによる経験の積み重ね同様、新たな経験による刺激も人生を豊かに彩ってくれる大切な要素です。思考は柔軟に!