アメリカン・エキスプレス
マダムヨーコの辛口旅サロン「目指せエレガント・トラベラー」
Vol.
94

高級ホテルのドレスコード

マダムヨーコの辛口旅サロン 高級ホテルのドレスコード

みなさま、ごきげんよう。気がついたら今年はあまり外遊していないマダムヨーコでございます。なんつって、10月にはドカーンとニューヨーク&バンクーバーを企画しているのですけれどね。ええ、そのためのエナジーチャージなのかと、我と我が身にツッコみつつ、日本でおとなしく過ごしているのでございます。なのにバーゲンで衝動買いなどしてみたり……ホホホ。世の中、誘惑だらけでございますわねえ~。

チェックインを侮るなかれ

さて不定期にお送りしている、マダムのためのトラベルファッション講座。今回はホテル編。いわゆる「ハイグレード」とされているホテルに滞在する際の服装の心得でございます。「ドレスコード」などと堅苦しいタイトルではございますが、要は女をあげるファッションテクのあれこれ。でも「あれを買え、これもなくちゃ」ではございません。お手持ちのアイテムで十分にアレンジできる、簡単かつ効果的な方法をご紹介します。

最初の関門はチェックイン。わたくし、声を大にして言いたいざます。チェックインする時は、よそ行きで! いつもいつも思うのですが、どうして日本人女性は、みな同じカジュアルすぎる格好でレセプションに立ってしまうのでしょう。チュニック、帽子、ポシェット、レギンスにスニーカー。不思議なことに色合いまで何だか似ていて、いくつになっても女子学生のよう。きっと、飛行機に乗るからと、汚れてもいいラクチンな服を選ぶのでしょうが、まずはその前提から大間違いですから!

「きちんと感」でぐっとエレガントに

カジュアルがダメなのではありませんのよ。そこにエレガンスがあるかどうかが問題なのでございます。チュニックを着たいのなら、帽子やポシェットはやめて、サングラス(この方が日焼け防止に効果的)とトートバッグでコーディネートする。スニーカーを履きたいのなら、デザインにこだわる。レギンスをはくならフラットシューズやサンダルと合わせる等々、どこかに「きちんと感」を採り入れるだけで、印象は断然スマートになりますのに……。

また、病気でないのなら、マスクは飛行機の中だけにしておくこと。最近はだいぶ認知されてきたとはいえ、あのアゴをすっぽり覆う大きなマスクは、やはり奇妙にうつります。せめてホテルのパブリックスペースくらいは、素顔で過ごしましょう。

旅の定番を決めておきましょう

チェックインをよそ行きにする理由は、ミスターのコラムを読まれた方ならおわかりのはずですわね。人間の第一印象は外見に大いに左右されるからです。高級ホテルで「素敵なゲストだな、大切にもてなそう」と思われるのは、近所の運動会を見学に行くようなスタイル? マスクで顔を隠した正体不明の女? それとも、ワンピースにパンプスを履いた女性? 問いかけるまでもありませんわね。そこがカフェであれば、ワンピース派はちゃんと上席に案内されるのでございます。

きちんとした格好をするのは、別に面倒くさいことではありませんのよ。旅支度の中にしわにならない素材のワンピース、カーディガン、パンプス(サンダル)の3アイテムを必ず入れておくか、それを着て旅立てばいいだけのこと。わたくしも、リゾートだろうがシティだろうが、往路は常にこの「定番」アイテムでございます。「旅にはコレ」と決めておけば迷うことはありませんし、旅先でのフォーマルなイベントにも使い回せますもの。

朝食も気を抜いてはいけません

ホテル内でもう一つ気をつけたいのが朝食時でございます。やはりここでも日本人ゲストはカジュアル派が優勢ですわね。リゾートの場合はさほど問題ないでしょう。でもヨーロッパやシティのホテルではNGですわよ~。特にラグジュアリークラスになると、朝食室も立派な社交の場でありビジネスの場。紳士はネクタイ、淑女もセミフォーマルでビシッと装います。ところが! そこに登場してくるチュニックとスニーカー&リュック!

ああ、場違いにも程があります。「だって、このまま出かけるんだもーん」て……。うう、なぜ、一度部屋に戻る時間を惜しむのですか。荷物とお出かけファッションは部屋に用意しておいて、ワンピース&パンプスで身軽に食事に出かけたらいいではありませんか。10分早目に切り上げれば、十分着替えられるでしょう? こうして気分を切り替えるだけで、気分も存分に華やぎますのに~。

そしてブッフェスタイルの時は、手ぶらか小さなショルダーバッグで。テーブルに荷物を残しておかずにすみますし、料理を取る時も邪魔になりません。え? テーブルに目印がなくなる? んもう、心配ご無用。あなたが一度座ったテーブルは、スタッフがきちんと把握していますわよ!

大人の女性は「よそ行き」で!

そういえば前回のバンコク旅行で、5つ星ホテルに滞在した駒込マダムとわたくし。朝食はフレンチテイストも加わった、そりゃあ豪華なメニューでしたが、わたくし実のところ、席を頻繁に立ったり座ったりするブッフェはあまり好きではありません。そのため、とりあえずデザート以外をちょこちょこまとめて取り置いておいたのですが、それを見た駒込マダムが、ひと言「中国人のオバサンか!?」。

はい~。身にしみました。その通りでございます。以前のコラムで、わたくし自身が「取り過ぎ注意報」を出していましたのにねえ……これからは面倒くさがらず、その都度お皿に取り分けるようにいたします~。

旅のファッションは、いかにエレガンスを演出するかがポイント。スポーツアクティビティでなければ、大人の女性は「よそ行き」が基本です。同行者のほとんどはユニクロがベースと考えて(だ、大胆な言い切り!)、かぶらないように、手持ちのワンピースをガンガン活用するようにいたしましょう。素材はあくまでもやわらかく、色味もきれいに。

ブラックはオールマイティですが、汚れるのがイヤだからと選ぶダークカラーと、オシャレで選ぶダークカラーはトータルの印象が圧倒的に異なります。まずはクローゼットをひっくり返して、これぞ自分のエレガンスというコーディネートを見つけてみてくださいね。それでは、みなさま、また来月。Ciao!

聞かせて、あなたの声を

川端様より「カップラーメンを持ち込んでの入国は、乾燥しているとはいえ肉類ですからダメではないでしょうか?」とのご指摘がありました。はい、特にアメリカやオーストラリアは、スープに肉のエキスが使われていたり、フリーズドライの肉が入っている物も厳しく没収されるようですわね。さらに「大丈夫」と言われるアイテムでも、引っかかる可能性も……。乾麺や魚系のエキスならOKぽいですが、みなさまも荷造りの際は重々ご注意くださいな。

「マダムのコラムは私の旅の指南書です」と、ウレシイお便りをくださったのは竹林熊猫様。パンダ様の必需品は「母のスイス土産、ヴィクトリノックスの小型万能ナイフ」だそうです。「旅先で出会ったワイン・ビール・缶詰はその場で即食いしています。現地ならではの一期一会の味を、その土地の空気の中で味わう! 旅の荷物の軽量化を目指しつつも、これだけはなかなか外せません」……即食い(笑)。でも、その気持ちわかります。小型ナイフですが、みなさま、こちらも機内持ち込みにしようとすると没収されかねませんので、くれぐれもスーツケースに収納するざますよ~。

ロスバゲのシェリー様からは、お年を召したお母様との貴重な旅エピソードとメッセージをいただきました。「介護をしている皆さん。老母が認知症になろうが、シルバーカーが無いと歩けなくなっても、家にこもってはいけません。足腰のトレーニングと認知症進行を遅らせる為にも、出かけるのは、良いことです。リハビリパンツをはかせて出かけましょう。その結論に行き着くまでには、かなりの葛藤がありましたが、本当に出かけ易くなりました。と言うより、出かけられるようになりました。電車で出かけるより、飛行機で出かけるほうが楽です。豪華客船と、飛行機を使って、出かけて、ボケ防止に努めましょう。(自分自身の為にも)」。介護は、誰もが、いつかはどこかで抱えなければならない問題です。つらく苦しい思いをしている方が、そうか、そんな考え方もあるのかと、少しでも気が楽になりますように。少しでも毎日の生活に楽しみが見つかりますように。シェリー様、素晴らしいお便り、本当にありがとうございました。

使えるワンポイント英会話

「I'm going out . Should I leave my room key?」

「外出するのにルームキーを預けた方がいいですか?」とたずねるフレーズです。カード式のものならテイクアウトOKですが、ホルダータイプだと持ち出していいのかどうか迷ってしまいます。勝手に判断してトラブルにならないよう、外出の際にこう確認しておくといいでしょう。

他にも、あらゆるシーンで役立つ英会話がそろってます!

マダムイラスト
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ラクチンはオバサンのはじまり

ファッションにある程度の「我慢」はつきもの。メリハリのあるコーディネートを心がけましょう。美しい服は着る人も美しく見せてくれます!

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