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ソウルの3大ホテル泊まり比べ
みなさま、どうですか。あまりに暑くてヤケになっていませんか? そして、この世界的な異常気象(とそれが遠因となった出来事)で、いろいろ大変な目に遭われた方も多いかと思います。せめてマダムのサロンでひとときの憂さを晴らし、ちょっぴりでも元気になっていただければ幸いです。みなさまの心温めるネタになるべく、マダムは本日も頑張ってまいりますわよ?。
行ってきましたソウルwithマイシスター
日本がちょうど猛暑に突入したその日、マダムは顔は全然似てないけど、天才バカボンとまことちゃんで醸成された性格を共有する、マイシスターとともにソウルに旅立ちました。が、問題山積だったマダムママとのハワイ旅と違い、あまりにも仲良し&価値観一緒のシスターゆえ、懸念されていた「んもう、きいっ!」という出来事はゼロ。低血圧で日ごろから低空飛行気味のシスターが、たった1度の焼肉で「牛肉カンベン。キムチもコチュジャンも飽きた」とほざいても、「おねいちゃん、やっぱ無理。ちょっとホテル帰って休みたい」と訴えても、ノープローブレム。ほいほい、んじゃ、イタリアンでも行きますか、おなかすくまで昼寝でもしますか、とエブリリクエストウエルカム。そうなんです。こういう風に遠慮会釈なく意見を言ってもらえたほうが、こちらも気が楽だし、対応もしやすいのです。
唯一の見学場所は貨幣金融博物館!
ですが漢江クルーズや仁寺洞散策、清潭洞でのハイソなディナーなど、あれこれ策を巡らしておりましたのに「移動はイヤ。明洞だけブラブラし過ごしたい」と、まさかの全面却下。そんなシスターが唯一行きたいと主張したのが、旧韓国銀行を利用した貨幣金融博物館。・・・お金、好きなんだネ。2時間がっつり各国金貨を眺めまわし、韓国通貨のできるまでを見学。仕立てがエンタメ風味のせいか、けっこう楽しめるんですの。そして韓国の日本に対する歴史的見解も裏読みできたりする、貴重な知的スポットでもあります。入場は無料、館内にスナックスタンドもありますわよ?。
ところでこの旅はマダムにとって、初ソウルのシスター接待だけでなく、もうひとつ重要な目的がございました。そう! 置き忘れてきたお金の回収!! じゃなくて!! って、まあ、それも大切な任務ではあり、訪問メールに返答してくれたホテルスタッフの丁寧な対応には心から感激しましたが、忘れ物現場であるウエスティン チョースンではなく、ロッテ ホテル ソウルに滞在したことが、その理由。実は、ソウルが誇る三大ホテルの泊まり比べをしたかったのでございます。ちなみに、比較のために宿泊は3軒とも「デラックス」のカテゴリーをチョイスしました(え、スイート? 泊まれるものなら?ですわよ!!)。
高い格調&イケメン率ナンバーワンのシーラ ソウル
マダムが韓国づいてから長らく愛好してきたのがシーラ ソウル。改装後の荘厳とすらいっていいロビーエリアの雰囲気は、足を踏み入れた瞬間から特別感いっぱい。しかーも。ベルマンからポーター、レセプションに至るまで、24時間長身のイケメンスタッフが笑顔で待機しているのでございます。髪はあくまでナチュラルカラー、ヒゲ面ゼロ、オーソドックスなダークカラーのスーツ&シューズをピシッと着こなし、声も物腰もいや優しく。韓流スターの追っかけではないマダムでも、こいつぁウットリです。いわゆる日本のイケメンとの違いは、ずばり「清潔感」。やはりサービスしていただくなら、こういう男子に限りますわねえ。
客室は可もなく不可もない広さ。天井がやや低めなのと、バスルームが全体的にコンパクトなのが残念ですが、セパレートシャワーで使い勝手はまあまあです。滞在中に自由に使える携帯電話(通話料だけ後で清算)も置かれています。このホテルに滞在するなら、朝食は絶対にザ・パークビューがおすすめ。パッケージやツアーによってはクラブフロアのレストランを利用することになりますが、ハッキリ言ってレベルは段違い。特にピークシーズンは、料理が追いつかずブッフェラインはほとんどがカラということも・・・。コーヒーのまずさも驚異的です(これはシーラに限りませんが。なぜあんなに薄い!?)。お金を払っても、朝食はザ・パークビューへ!
シーラ唯一の難点はロケーション
またバーやラウンジの居心地のよさ、ペストリー・ブティックのケーキのおいしさは感動的。敷地内に自然たっぷりのウォーキングコースはあるし、開店と同時に飛び込める免税店は目の前だし、宿泊ゲストにはマジでお得な特典がたくさんあるしと、ポイント超高しのシーラ。ですが、ひとつだけ欠点があるのです。それがロケーション。定期シャトルもあり、最寄りの地下鉄東大入口駅は、ほぼ徒歩圏内。でも行きはよいよい帰りは悲惨。ハードな坂道を上らねばならぬので夏は灼熱地獄、冬は八甲田山なのであります。さらに、深夜に明洞あたりでタクシーを捕まえ帰館しようとしても、約100%の確率で乗車拒否! 乗合か深夜料金で2万ウォンなどと、ものすごいことを言われます。これさえクリアできれば、パーフェクトなんですのよ、奥様!!
西洋的なエレガンスで迫るウエスティン チョースン
伝統的には最高峰に位置するウエスティン チョースンは、明洞と市庁の中間あたり。地下鉄を使うと意外と歩かされるので、日中ならさっとタクシーを使いましょう。このホテルの印象は一言「エレガント」。シーラやロッテに比べはるかに小ぢんまりとしたロビーエリアですが、流れる空気は実にゆったり。インターナショナルチェーンの掟が徹底しているせいか、サービスもそつがありません。やや奥まった場所のせいか興味本位の見学者はおらず、エグゼクティブの利用客が多いこともあって洗練された雰囲気です。そうそう、ここはポーターのユニフォームがステキなんですのよ。特に冬。ファーの付いた上等のコートを着たスタッフなんて、日本のホテルじゃ考えられないでしょう?
客室はモダンなアーバンスタイル。おしゃれな片肘カウチとワッフル地のバスローブが快適です。それと、毎日全種類のカプセルが補充されるネスプレッソのマシンがあるのは、かなり嬉しいざますわね。バスルームもすっきり&ゴージャス。ここにも自由に使える携帯電話がありました。階下ロビーフロアにあるベッキア エ ヌオーヴォのサラダやパニーニはテイクアウトして悔いなし! コーヒーもまともです(うう)から、朝食はここで取るのがおすすめ。難点は、ややサービスが慇懃無礼になりがちなこと。日本語を話すスタッフはいるものの、ちょっと複雑になると大混乱。重要な案件(お金を忘れたとか、ねっ)最初から英語でアプローチしたほうが早いですわよ?。あと、お得な特典はスターウッドの会員でない限り、あまりないことかしらん。とはいえ環境がいいしハクもつくので、ビジネス滞在にはもってこいですわね。
ソウル初心者にはベストのロッテ ホテル ソウル
ロッテ ホテル ソウルは、全面改装が終了し豪華さがぐっとアップ。広?いロビーエリア、ふっかふかのじゅうたん、充実したダイニング施設、デパートへの直結と、初めてのソウル滞在には便利なことこの上なし。明洞界隈で大量の買い物をしても、すぐ荷物を置きに帰れる抜群の立地。真夏や真冬だと、このありがたみは身にしみて実感できるはず。今回は新館に滞在しましたが、客室が広くてびっくり?。クイーンサイズのベッドが2台入り、大型カウチ、デスクにチェストが置かれていても、まだまだスペースはたっぷり。デスクの中にはステーショナリーも装備されています。バスルームだって広い広い! セパレートシャワーブースだけでなく、バスタブにもシャワーが付いているので、2人同時利用も可能。パン食い人であるマダムシスターが特に喜んでいたのが、地下のデリカハンズ。朝食代わりに夜食用にと、毎日通りがかりにパンを何種類も購入しておりましたっけ。
このホテルのマイナスポイントは、大規模ゆえの徹底しないサービスでしょうか。日によっていたりいなかったり、いてもゲストに注意を払わないドアマンや、常時ポーターが待機していないこと。新館と本館のレセプションが分かれているのも、初めての利用者にはガイド不足です。客室内では、バスルームの水量がやや弱いかしらん。決して不便なレベルではないのですが、爽快でもないのですね、これが。またカウチはあるのに、テーブルがない! 部屋で何か食べようと思ったら、ベッドサイドテーブルを移動させなくてはならず・・・。これって意外なほど不便ですのよーう。そしてブッフェレストランの朝食がイマイチ。たぶんランチはラインがフルオープンするのでしょうが、豪華さやインパクトに欠けるんですのよねえ。これならデリカハンズで手軽&手頃に食べたほうが満足度は高いかも。とはいえ、全体の印象にダメージを与えるほどではありません。親子旅行や子連れにも大活躍してくれるホテルですわよ。
今回は高級クラス3軒を取り上げましたが、マダムはオンドル旅館やレジデントタイプ、カジュアルクラスのホテルだって、予算や目的次第ではどんどん利用しちゃいます。庶民派ですもの・・・ふふふ。あなたのお気に入りのソウルのホテルはどこですか? 楽しい思い出や苦々しい思い出がありましたら、マダムに教えてくださいね。それでは、また来月。Ciao!
スカーレット様より「夏のおすすめ旅行先は?」というご質問をいただきました。しかも「子どもがいますので一流ホテルのクーラーと仲良くなるのとマリンスポーツを楽しむのは解決法に入れないで」というキツイ縛り付き。うーんうーん。街歩きが楽しめて、子供も楽しめるとなると・・・ミスターおすすめのクラン・モンタナ(スイス)はいかがでしょう。レマン湖は近いし、手軽なハイキングコースもあるし、夏スキーもできますわよ! アジアではマレーシアのペナンや、キャメロンハイランドあたりもエキサイティングです。ちなみにマダムの夏は、常に帰省してマダムママと脳内トリップでございます?。
「Could I have a receipt?」
「レシートいただけますか?」とお願いするフレーズです。タクシーの料金がなんだかアヤシイ、レストランで何をどれだけ食べたか知りたい、チップは入っているのか等々、レシートがあるだけで支払いのモヤモヤはかなり軽減されます。同行者との精算ももめずにすみそうですね。
仲良しケンカせず
ケンカするほど仲がいいと言いますが、仲がよければおのずと相手の気持ちを察することができるはず。怒る前に、もう一度相手の心情を思いやってみては?