食べなかった朝食は「権利放棄」
ホテルの宿泊費に朝食が含まれているけれど、フライトの関係で朝食の時間がはじまる前に出発しなければいけない時があります。この場合、食べなかった朝食代は「ゲストの都合による権利放棄」と見なされるので、料金は戻 りません。しかしそのまま黙って涙を飲むくらいなら、何でもトライ精神で、まず一言お願いしてみてはいかがでしょうか。
フランスでは、早朝にデリバリーされる焼き立てバケットやクロワッサン以外ならOKとか、出発直前に届いたばかりのバケットをナプキンに包んでくれるような、やさしい心遣いをしてくれるホテルがたくさんあります。アジア ・アメリカではこうした小粋な対応はあまり期待しないほうが無難ですが、ヨーロッパのこぢんまりとした3スター、4スターではゲストの都合に合わせてくれる、嬉しいサービスに出合える可能性が少なくありません。
朝食をこっそり「お持ち帰り」するのは、絶対NG!
では指定された朝食室で食べられないので、ルームサービスに振り替えることはできるのかというと、これはやはり別料金になってしまうのが一般的。実際にはそれぞれ地域性、サービス内容の違いなどが反映され、差額なし、 多少の差額あり、全く別料金、と一律ではありません。しかし、まずは試す価値ありでしょう。
いちばんしてはいけないのが、部屋で食べる用にとブレックファストルームから「お持ち帰り」すること。出がけにリンゴをひとつポケットに、くらいならまあ許されますが、パンやハムなどを勝手にテイクアウトするのは、完 全なマナー違反です。特に黙ってコソコソ、は絶対にバツ。
こんな時こそコミュニケーションです。オーナーやスタッフに、どんなにおいしかったか、満足したかを伝え、そして「明日の朝早いので少しいただいてもいいですか?」ときちんとお願いするのです。この手続きひとつで印象 が180度変わります。反対に、これも、これも持っていったら、じゃこのボックスに入れて持っていきなさい・・・なんて至れり尽せりの嬉しい親切があるかもしれせん。こんなアットホームな触れ合いこそがマイ・ホテルへの第 一歩にもなるのです。