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台湾郊外ぶらり旅~烏来&猫空編
寒い寒いと騒いでいたのに、ゴールデンウイークはもうすぐ。今年はいい感じの飛び石具合で海外遠征組もどっと増え……と思いきや、例年の8割強だとニュースで聞きましたわっ。マジですか!? 背景にあるのは、とどまらない円安、消費税アップ、国内旅行人気上昇、さらに近隣諸国とのモヤモヤ関係や騒乱などなど、なんだかマイナス要素がてんこ盛り。日本は景気がいいなんてドヤ顔してるのは、いったいどこのどなた様なのかしら~。納得いかーん!
北投ではなく通好みの烏来へ
それにしても1ユーロが140円て……。これじゃあ、いくらお休みが取れても大喜びでヨーロッパには飛べません。航空券のサーチャージも相変わらずバカ高いし。が、旅はマダムのエネルギー源。手のひらから湯水のごとく小銭がこぼれ落ちようとも(小銭?)、行きますわよ海外旅行! というわけで久々にチームろくでなしの活動報告。GW渡航先第4位、まだまだブームが去らない台湾ぶらり旅でございます。
台湾といえば温泉。台北からも日帰りで行ける温泉郷がいくつかあり、わたくしは市内から近いというイージーな理由で、二子玉マダムに「北投! 水美温泉会館か三二行館でフロ入って、エステして、ご飯食べて、お大尽行楽がした~い」と提案。
ところが、かつて社員旅行で訪問経験のある彼女、「ええー、どうせ行くなら瀧乃湯か親水公園露天温泉浴地みたいなワイルドなところがいいわ~」と折り合わず、北投はまたの機会に各自でねと尻すぼみに。とはいうものの、やはり温泉浴は捨てがたく、「んー、じゃあ、いっそのこと烏来まで足伸ばす?」「よござんすとも!」。
台北発バスの始発に乗ってラクラク移動
烏来は市内からMRTで新店駅まで行き、そこからバスに乗り換えて約30分。しかし大変人気の行楽地のためバスは常に大混雑、しかもその行程はかなりキツイとのウワサ。いいトシしたチームろくでなしは、ソッコー却下! やや時間はかかりそうですが、台北駅近くから出発するバスをチョイス。街並み見物もできるしね~とちゃっかり座り、約2時間の道行きを楽しんだのでございます。
これが大正解。新店駅前では人々が列を成して待機しており鬼混み! 途中には山越えのぐねぐねロードが続き、車内にげんなりした空気が漂いだした頃、よーうやく終点に到着したのでございます。
道ばたの猫をウリウリしたり、烏来街でやみくもに台湾バナナを房買いしたりしつつ、チームろくでなしは楽しみにしていたトロッコ駅へ。ところがっ。思いもかけず修理中。ガーン。どうする? 歩く? でも~。激しく悩むわたくしたちに、日本人の熟年カップルが声をかけてきました。「よかったら一緒にタクシーで」。
こういうのって嬉しいんですのよね~。お名前も存じ上げぬお二人様、その節はお世話になりました。で、最終的にはロープウェイで雲仙楽園まで行ったんですけどぉ、ここって単なるリゾートの私有地なのでは……? ま、それでも緑の中の遊歩道(ずっと上り、ずっと上り)や小川でたっぷり森林浴を楽しみましたけど。
帰りはタクシーを駆使して夜市にGO
さて、トロッコの線路沿いを歩いて戻って精根尽き果てたチームろくでなしは、温泉で一汗流すことに。地元のおばちゃんしかいない公共浴場に入り、目を閉じて湯に身を任せるわたくし。おや、ミョーに水しぶきが飛んでくるような……。そっと目を開けると、二子玉マダムが中腰で体をくの字にし背中に激しく打たせ湯を! ご本人うっとり、周囲は大・迷・惑! わたくし笑いすぎて死にそうになりましたわっ。
さーて、そろそろ台北に戻る時間よね~とバス停に戻って驚愕! とんでもない人数が待合所でとぐろを巻いているのです。折悪しく雨も降ってきて、またしても思案に暮れる女2人。ここは台南遠征を思い出してタクシーを奮発するか! 客待ちの運転手に聞くと「新店駅まで200元で行くよ~」。乗った!
もう、ゼッタイにお得だと思います。台湾では無理せずタクシーを利用すべしですわね。その後は臨江街夜市に繰り出して、気がつけば飲み屋の女将さんと意気投合。信じられない量のビールと焼酎を流し込み、長い1日を終えたわたくしたちなのでありました。
またしても交通機関でピンチに
翌日は茶畑を眺めながらのんびりお茶タイムをエンジョイすべく、午後から猫空へ。しーかーしー。MRT動物園駅に到着すると、電光掲示板に「強風のためロープウェイは運行中止」のお知らせが。ガーン! またしてもお楽しみの乗り物にフラれた……。駅前にいたタクシー運転手に聞くと、「猫空までは待機時間も含めて往復で700元」というではありませんか。「ぬあ~んだとっ。ボってんじゃねえっ!」。
わたくしたちは鼻息も荒くバス停を探し出し、意地で猫空駅にたどり着きましたわよ。本当はこのバス、降りたい場所を告げればどこでもOKだったようですが、そうとは知らずけっこうな距離を歩きましたわ~。ほうほうのていで入った店は茶芸館というよりおしゃれカフェ風。そこでイモの天ぷらをアテに、まったりとお茶を飲むひととき。とてつもなく間違っている気がしないでもありません。
帰路はラッキーなことにロープウェイが運行再開しておりました。情報が広まっていないのか乗客はほとんどなく、わたくしたちはお目当てのガラス張りのゴンドラをゲット! でもねえ、外はすでに真っ暗でガラスもひっかきキズでガジガジ。何にも見えない山の中をのんのんと進むロープウェイは、ある意味スリル満点だったのでございます。
ところでですね、再び動物園駅でオマワリさんに教えてもらったんですけど、猫空へのタクシーはチャーターで700元が基本なんですって。あああ、オジサマごめんなさい。「No!」ってめっちゃ感じ悪く断っちゃったよアタイ……。反省を込めてその夜はビール工場にて、閉店まで台湾ビールを飲みました。
なんだかねえ、最終的には飲んでばかりの台湾滞在ですが、やっぱりいつ行ってもいいんですのよねえ。二子玉マダムもかなりの台湾好きですが、マダムシスターも今年1発目の旅行で台湾を指定してくるほどはまっている様子。1台湾ドルが3.5円と、こちらも円安が進んでいますが、めげずにまた行ってまいりますわね~。ご報告はまた追って。それではみなさま、楽しい連休を。Ciao!
いつも辛口サロンをご愛読いただき、ありがとうございます。みなさまから寄せられるマダムもビックリのエピソードや、旅にまつわる質問・リクエスト・ご意見等々のさまざまなお便りは、マダムにとっての多大なるエネルギー源! そうしたみなさまの声をヒントに生まれたブックレットや、海外ホテル英会話の音声付き電子辞書も大好評とのことで、誠にありがたい限りでございます。これからも、どうぞお気軽にサロンにみなさまのお声を届けてください。わたくし、毎日心からお待ちしておりますわよ~。
「What can I do for you?」
「何かできることはありませんか=お手伝いしましょうか?」という意味のフレーズ。海外ではもちろん、日本でも困っている外国人旅行客を見かけたら、思い切って声をかけてみて。情けは人のためならずです。ちなみにこのフレーズ、キレ気味に言うと「どうせいっちゅうねん!」みたいな意味になりますのでご注意を。
ソンかトクかは人それぞれ
「それソンしてない?」と人に言われても、本人が快適で気持ちよく支払ったのなら問題なし。お金の価値は一元的ではありません。