アメリカン・エキスプレス
ミスターMのおいしい旅の話「次の旅はここへ行け!」
Vol.
114

哀愁のワルシャワで美人探し!?

ミスターMのおいしい旅の話 哀愁のワルシャワで美人探し!?

みなさん、ごぶさたしておりました。昨年秋あたりから外遊スケジュールがどんどん過密化してしまい、「日本にいる時間がほとんどない!」状態に。何とかやりくりしていますが、このコラムがみなさんに届く頃には、またまたヨーロッパを飛び回っているはずです。う?ん、遠くからマダムの悲鳴が聞こえてきそう…(汗&笑)。

ポーランドは空港名からしてロマンティック

この1月、ついに成田からワルシャワ直行便が就航しましたね。これまでは乗り継ぎが必要で、モスクワ、ウィーン、フランクフルトなどが代表的な経由地でした。ま、そうは言ってもアエロフロートは…(笑)とか、曜日によっては同日といっても深夜着だったりと、日本から行くには、ちょっと厄介なデスティネーション。ゆえに直行便は大・歓・迎というわけで、これまで以上に注目を浴びそうなポーランドに、私も一足お先に行ってまいりました。

今回は、残念なことに話題のLOT直行便ではなく、往路はロンドンからワルシャワへ、復路はクラクフからヘルシンキ経由で日本という変則的なルーティングでした。ワルシャワのオケンチェ国際空港は別名フレデリック・ショパン空港、クラクフ空港の正式名称は、ヨハネ・パウロ2世・クラクフ・バリツェ空港。いずれも地元が誇る世界的有名人の名が冠されています。私的には、もうそれだけで感無量。なんともロマンがあるじゃないですか。

ワルシャワ中心部をぐるりと散策

最初に降り立ったワルシャワは、すでに冬本番。午後4時ごろには真っ暗になってしまいます。さ、寒い、そして物悲しい…。街に出た第一印象は「昔のモスクワや旧東ドイツに似ているなあ」。だだっ広い道路、道の脇に建ち並ぶ家々、どでかくて灰色の陰気くさい建物は、おそらくかつての政府関連の施設かなにか。そういう意味では華やかさも楽しさもありません。が、なぜか不思議と雰囲気がいいのです。

その理由を確かめるべく、新世界通りからクラクフ郊外通り、さらに旧王宮界隈から文化科学宮殿方面へ、中心部をぐるりと歩いてみました。旧共産国だけあって、地図で見る以上に区画は広く、しかもこんな時期ですから、のんびり歩いている観光客などほとんどいません(笑)。しかし我が足で実際に歩いてみないことには、イメージがつかめませんからねえ。根性あるのみです。

本屋の多さに知的水準の高さを感じる

特に活況を呈しているとは思えないものの、振興経済エリアとして大開発中なのが、アレナ・ヤナ・パプワ2世通りの西側。外資系ホテルを含めた大型&デザインビルの建築ラッシュ中です。一方で、長屋のような古いタイプの商店がしぶとく生き残っていたりします。驚いたのが本屋が多いこと。キオスクのような売店でも、半分くらいは本で占められていたりするんですな。

ふと、この街に漂う知的な雰囲気は、こういう有り様から生まれているのかもしれないと思いました。実は、日本ほど本屋の多い国はあまりないのです。みなさんも、海外に行った時そう感じたことはありませんか? そんな日本ではおなじみの風景が、ワルシャワにも当たり前のようにあるんですねえ。何ともうれしい気分になりました。

ポーランド美人は3タイプ!

ところでロンドン滞在中、知人にポーランドに行くと告げたところ「オー、美人の国だね!」。どうやらポーランド=美人産出国はヨーロッパでは定説のようで、丸っこくて愛嬌のあるキューピー型、ロシア系のしゅっとした色白金髪タイプ、そして、いかにも旧東ヨーロッパというスラブ系エキゾチック型の3タイプがある模様。

そんな話を聞かされてしまったが最後、道を行く女性の顔を見ては、「この人はキューピータイプだな…」などとついつい分類してしまう私(こういうのは、セクハラじゃありませんよね!? 笑)。しかしですな、ヨーロッパ人の冬支度は防寒最優先のため、とにかく黒くて重装備。いくら美人が歩いてきても、実のところ、よくわからないのでありました…。

来るならベストシーズンの初夏がおすすめ

中央駅周辺にはショッピングセンターやデパートも集まっており、当然のようにH&Mなんかも店を構えております。物価も他のヨーロッパ諸国に比べると低く、同じ品物でも安く手に入るような気がします。しかしハッキリ言って、さほどハイセンスではありません。買物やウインドウショッピングがしたい、という人にはちょいと物足りないでしょうなあ。

やはりワルシャワを訪問するなら、華やぎと明るさに満ちた初夏が最高かと思います。日本では特に人気の高いショパンゆかりのスポットや旧王宮、郊外の宮殿巡りなど、いちばん美しいポーランドに触れられるのもその時期です。もちろん冬期は冬期で、豪華ホテルに滞在してのオペラ三昧なども得難い経験になるでしょう。みなさんも、来るべきベストシーズンに向け、渡航計画を立ててみてはいかがですかな。次回は、引き続きポーランドの古都、クラクフ紀行をお届けします。

花鳥風月

ワルシャワのホテルはどこを選ぶ?

ワルシャワで私が滞在したのは、ラディソン ブリュ ツェントラム ホテル。北欧モダンなデザインでカラースキームも鮮やか。客室は機能性や使い勝手も悪くありません。ですが問題は立地。サスキ公園の西側で、向かいがシナゴーグ。その南に進化博物館や文化科学宮殿、ショッピングモールが控えており、さらにその背後に中央駅。と、一見、大変便利そうなロケーションですよね。

ところが、観光スポットのメインとなる旧市街が微妙に遠い(苦笑)。寒い時期は特に大変です。ワルシャワは意外と中心部に手頃なホテルがないのですな。ベストチョイスは、何と言ってもクラクフ郊外通りのホテル ブリストルでしょう。改装を終えたばかりのラグジュアリークラスでありながら、物価の手頃なワルシャワでは驚きの料金設定。私も次回は、必ずここに腰を据えるつもりでおります。

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