アメリカン・エキスプレス
ミスターMのおいしい旅の話「次の旅はここへ行け!」
Vol.
88

世界に「負けない」日本人に!

ミスターMのおいしい旅の話 世界に「負けない」日本人に!

みなさん、明けましておめでとうございます。憂いごとはいろいろありますが、やはり新年、気持ちを新たに明るく過ごしていきたいものですね。そして日本が国際社会でしっかりとした存在感を持ち、リスペクトされる国になれるよう、私たち一人ひとりも常に考えていこうではありませんか。

日本人はインターナショナルか?

戦後の復興から高度成長の過程において、日本には極端な貧富の差がなく、教育も十分に行き渡る社会ができました。それが世界から「素晴らしい」と賞賛される社会の基盤になっているのですが、なぜか「日本人」は、いまだにインターナショナルたる存在になり得ていない……ような気がするのです。

陸続きで異なる民族や宗教や文化に接している国とは違い、その長い歴史の中でニッポンは、国土を、民族を、またその独自の価値観を死守するために戦う必要があまりない幸運に恵まれてきました。「言わなくてもわかる」「空気を読む」文化は、良くも悪くもその賜でしょう。故に、昨今のようにTPPだFTAだと世界に向けてはっきりと自己主張をしなければならない場面に立たされると、我がニッポンはどうにも右往左往しっぱなし。諸外国の人々と対等に渡り合うことができないのですな。

学校は何も教えてくれない

また、世界標準としてのマナーや振る舞い、さらにはチャリティやボランティアといった社会貢献に関する正しい知識や理解を、私たちはどこかできちんと学んできたでしょうか。学校で教わりましたか? 「まあ一応は」という、何とな~くわかったような気でいるだけではありませんか。実際は何とも中途半端なレベルですし、どこかで日本風にアレンジされるという、とんでもないことになっていたりするんですなあ、これが(苦笑)。

それこそナイフとフォークの使い方からはじまって、現場で対応できる国際教育が、日本ではきちんと行われていないのが実情です。いつかは誰もが必ず直面するのに、です。チャリティやボランティアに関しては、災害と関連して近年徐々にクローズアップされてきましたが、私に言わせれば「遅すぎる」。悠長に機会が来るのを待つなんて歯がゆい限り。こういうことこそ道徳の授業で教えればいいのに、と思いますけどねえ。

付け焼き刃のボロが出るのが海外旅行

そんな中途半端な教育による「付け焼き刃」がボロボロ出てしまうのが、そう、海外旅行なのであります。たとえばヨーロッパの憧れの豪華ホテル。優雅ですし気分も高まります。でも、もしハイクラスのホテルに泊まろうと思うのなら、本当は最低限の英会話くらいはできなくてはなりません。ベラベラしゃべる必要はありませんよ。でも、実は「サンキュー」だけでは足りないのです。ユーモアでもジョークでも、何でもいいんです。必要な時に相手をアプリシエイトできるフレーズがサッと出てくるかどうか。これが肝心なのです。

一番良くないのは黙ること。会話ですからコミュニケーションしないと通じないし、コミュニケートしようとする気持ちが必要です。気の利いた言葉が出てこない時だってあるでしょう。その時は、相手の手を握り、目を見てニッコリ笑って「サンキュー」でもよしとしましょう。なのに日本人は、この基本的なやりとりすら躊躇してしまう人が、まだまだ多いのです。

知らない・教わらないが故の悪循環

もう一つの典型的な例が服装。皆がきちんとした格好をしている場所で、自分だけがカジュアル……それがどういう意味を持つかを考えなければいけません。特にツアーだと団体でいるので気がつかないし、周囲にも目が行きませんが、明らかに雰囲気を壊しているし、その自覚も足りません。外国人の荷物を見てください。大人が入れるくらいの大きいのをいくつも持っていますよね。

たとえ見かけがタンクトップにサンダルでも、あの中にはドレッシーな服がちゃんと入っているのです。時間が来ればきちんと着替えてホテル主催のカクテルパーティに出たり、メインダイニングでディナーを楽しんだりする。だから、あの巨大なスーツケースの中には、何セットもの“勝負服”がひそんでいるというわけです。

すなわちハイクラスとされる場所には、ハイクラスの振る舞いというものがある。TPOの考え方が違うし、リテラシーも違う。これが現実です。こうしたグローバルスタンダードを知らないまま海外に出かけてしまうと、当然のことながら恥をかきますし、相手の対応も変わってしまいます。そして恥をかけば自信がなくなる。だからますます堂々と振る舞えなくなる。う~ん、まさしく負のスパイラルですな。

TPO感覚とリテラシーを磨こう

こういう時に日本人が陥りがちなのが「こっちはゲストだから関係ない。お金払っているんだからいいだろう」という思考。嗚呼、その考え方こそ絶対に捨てるべきですゾ! 反対に言えば「サービスする側にも選ぶ権利がある」のです。ならば選ばれたいし、きちんと遇されたい。そう思うのなら、前号でも申し上げましたが、やはりケーススタディしかありません。

ヨーロッパの歴史あるホテル、ロンドンのサボイ、パリのムーリスやブリストルといったパラスの称号のあるホテルに滞在してみたり、ハワイならカハラのファインダイニングなどに足を運んでみるのもいいでしょう。本当のハイクラスとはどういうものかを、肌身で感じてみる格好の機会になるはずです。

トラブルに見舞われた時も同様です。対応したスタッフを怒ったところでどうしようもないのです。本気で抗議したいなら、責任者を呼んでもらって正々堂々とすればよろしい。自分より弱い立場の者を怒鳴ってどうしますか。そういう時ほど冷静に、真綿で首を絞めるように押していくべき(笑)。自分を客観視することが重要です。かといって弱腰になってはいけないし、ユーモアも忘れないこと。そこから会話が始まり、解決の糸口もいい形で見つかるでしょう。これもまたマナーやリテラシーを磨く絶好のチャンスなのです。

世界中からリスペクトされよう

2020年にオリンピックを控え、これからも世界中の人々がどんどん日本にやってきます。その時に日本は、また日本人は本当に素晴らしいと思ってもらいたい。そして私たち日本人も海外で堂々と振る舞い、厚く遇してもらいたい。そんな世界に「負けない」日本になるためには、一人ひとりが場数を踏み、イタ~い思いをしながらも、国際感覚を身につけていくしかありません。日本人、いや日本という国もまた、諸外国に対してそんな立派な態度が取れたら、きっともっと世界中からリスペクトされるに違いありません。

花鳥風月

高級ホテルが面倒くさいワケ

ヨーロッパの豪華ホテルは本当に優雅だし気分も高まる……と前述しましたが、そうはいっても疲れるんですなあ~(笑)。コーヒーひとつ飲むにもバトラーに連絡しなくちゃならないというのは、本当に面倒くさいですよね。これは、いちいちすべてを人にしてもらう生活に慣れていない「庶民」ならではの感覚ですが、私はそれ以上に待つ時間がもったいなくてたまりません。忙しい時など、「お願いだから自分でやらせてくれ!」と思ってしまうこともしばしば(笑)。

以前お話ししたロンドンのサボイホテルでも、ルームサービスで信じられないくらい美味なアップルコンポートがサーブされていたのですよ。ちょうど食後だった私は、後のお楽しみに取っておいたつもりだったのですが……部屋に戻った時にはすっかりかたづけられておりました(涙)。いや、またバトラーにオーダーすればいいんですけどね。それが面倒くさいじゃありませんか。それこそもったいないし。

従って私の理想とするホテルの「サービス」とは、ランドリーがフリーで、部屋にネスプレッソマシンと上質&充実したミニバーがあること。そしてアテンティブながら適度に放っておいてくれること。つまりgoodな4ツ星のサービスなのであります。どうでしょう、やはりまるっきりの「庶民」ですかナ、ハッハッハ。

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