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ソウルで見つけた超穴場レジデンス耳より情報
韓国人気が衰えません。うかうかしていると週末のフライトは何カ月も先まで満席ですし、日本人が好む有名ホテルのツインルームなんて、料金が出なくても予約が入ってしまう状態。お手頃ホテルにいたっては、「一体いつになったら空室が出るの!?」と文句を言いたくなるほどフルブック。行きたくても行けないでジリジリしている人も多いのではありますまいか。このウォン安はしばらく続きそうですし、韓国ブームはこれまた、まだまだ続くのではないでしょうか。
景気は最悪だが日本人増加で踏ん張りどころ
韓国の景気低迷は通貨問題でさらに深刻度を増し、日本への海外旅行もガックリ減少してしまい、韓国人を当て込んでスキー場やらゴルフ場やらに設備投資を行った自治体も、かなりイタイ思いをしているようですね。
一方で、史上空前のウォン安は日本人旅行客を激増させるという嬉しい効果ももたらしました。まさしく飛ぶように売れていく免税店のブランド品や、原宿や渋谷と見まがうばかりに日本人だらけの明洞。そんな光景が、ニュースでも頻繁にテレビでお目にかかれます。大規模開発の進捗が滞っていたソウル市内は、日本人がジャンジャンお金を落としてくれるこの機会を逃すわけにはいきません。そんな中、新たな観光スポットを誕生させています。
ファッションタウンへと変貌する東大門エリア
その筆頭が東大門周辺。南側にはかつてソウルオリンピックのメインスタジアムだった東大門運動場があり、その間には観光客を集める多数の卸売市場がひしめいていました。しかし、ミリオレをはじめとしたファッションビルが次々に登場し、ついに運動場は閉鎖。2010年には東大門デザインプラザ&パークとして生まれ変わることになりました。市場と競技場の町からファッションタウンへ。この界隈は、ソウルでも最も変貌の激しいエリアかもしれません。
今日でも韓国客には絶大な人気を誇る東大門周辺ですが、ひとつ不足がありました。ソウルの中心、アクセス至便な場所でありながら「これぞ」という宿泊施設がなかったのです。地下鉄で各所へ簡単に移動できるし、タクシーもさほど高額でないとはいえ、もしここに魅力的なホテルがあったらどんないいだろう・・・。私ですらそう感じていたのですから、バイヤーやショッピング命の女性たちの不満はいかほどであったか想像に難くありません。
韓国初の百貨店型ファッションモール「ケレスター」
ところが! ついに、自信を持っておすすめできるホテルが、東大門に現れたのです。2008年にベールを脱いだ高層コンプレックスビル「ケレスター」が、その本拠地。地下鉄東大門駅からは徒歩数分、東大門運動場駅からも東大門方面に出て5分弱とロケーションは申し分なし。チョンデチョンノ大通りから少し奥まったところに建つ地上23階地下6階の堂々たる面構え(?)。ここは韓国初の百貨店型ファッションモールなのだそう。4階までは百貨店エリアで、6~7階は東大門らしいカジュアルな多種ショップがテナント。つまり、ロッテや新世界のような洗練された雰囲気のデパートと、熱気あふれる問屋街が一体化したような、周辺では飛び抜けた個性を持つビルといえるでしょう。
満を持してオープン! イーストゲート タワー ホテル&レジデンス
私がこっそり教えるホテルは、このクレスターの18階から20階を占めるイーストゲート タワー ホテル&レジデンス(Eastgate Tower Hotel & Residence)です。客室数は全162室。カテゴリーはスタンダード、眺めのよいデラックス、4人まで宿泊できるコーナーデラックスとスタンダードファミリースイート、そして贅沢なタワースイートの5種類。全室に32インチのフラットテレビ、ハイスピードインターネット、食器洗い機付きのフルキッチンが標準装備。ホテルとしてはもちろん、小さな子供や高齢者を連れての滞在、留学やビジネスでのロングステイでも利用したい、イチ押しプロパティなのです。
また、ケレスター12階にある24時間オープンのチムジルパン(各種サウナを備えた気軽な健康ランドのようなもの)「ケレスターサウナ」は、イーストゲート タワー ホテル&レジデンスのゲストには割引あるほか、同ビル内にはクリニックや薬局、フィットネスセンター、シネマコンプレックス、レストラン街、全国特産物展示場、雑貨やデリ、ファストフードと、ソウル滞在を快適かつ便利に過ごすのに役立つ施設が充実しているのですよ。到着や帰国が深夜・早朝になっても、ホテルの部屋に荷物を置けば身一つですぐにサウナに直行! 体調を崩しても医者はすぐそばに駐在しているし、無理をして遠くまで食料を買い出しに行く必要もありません。もちろん、買い忘れたお土産だって帰館してからゲットしに行くことも可能ですゾ。
コーヒーショップが素晴らしいコンコルドホテルシンガポール
2008年10月1日にル メリディアンからマネジメントが変更になったコンコルド ホテル シンガポールに、ほとんど全ての改装が終了した後で滞在してきました。といっても到着は夜遅く出発は早朝でしたから、せっかくのスイートも満喫するにはいたらず、気になるブレックファーストもチェックできず。大変心残りではありましたが、そんな短い滞在でも、私をサプライズさせたのがコーヒーショップ「スパイス・カフェ」の存在でありました。待ち合わせで足を運んだものの、足を踏み入れたとき一瞬「間違えたか!?」と戸惑った次第。ガラスや大理石をたっぷり使ったブラック&ホワイトのシックで華麗なインテリア。まるでフランスのブラッスリーを彷彿とさせるその雰囲気は、コーヒーショップというよりブラッスリー。改装にかなり力が入っていることがわかります。
このホテルは、オフオーチャード通りというか、オーチャードの中心エリアから少し入ったところ。静かに滞在するにはよいのですが、移動にはちょっぴり不便です。そのマイナスをはね返し、不便でも足を運んでもらうための工夫がこのデザインなのでしょう。やはりモノトーンを基調にした機能的なゲストルームと、ホテル好きならチェックしたいポイントはたくさんあります。客室で私が最も感動したのがエアコン。湿度の高い屋外から入っても寒すぎず乾燥しすぎず、そして音が驚くほど静か。惜しいのはトイレがシャワー式じゃなかったことかな。いずれにせよコンコルドとしての新たな出発は、どうやら吉と出そうな感じです。