バトラーとは、平たく言えば召使い
イギリス貴族に仕える執事(Butler)のように、あらゆる用件をきいてくれるお客様専属の客室係、それがバトラーです。
その役割は平たく言えば召使いです。例えば、「コーヒーが飲みたい」「手紙を出しておいて」「部屋に花を飾って」「車を呼んで」「荷物のパッキングをして」「買い出しをしてきて」といった日常の手伝いから、「テニスの 相手をして」「ショッピングに同行して」といったコンパニオン的な事柄までの一切を引き受けます。
ですから、きちんとしたバトラーサービスがあるホテルの部屋では、湯沸かし器のようなセルフ器具は設備されていないのが普通です。つまり「ただのお茶一杯からでもバトラーに頼んでください」というのが、ホテル側の提供 するサービスなのです。
「そんなことしたらチップが大変!」。いえいえ、基本的にバトラーには、何か依頼する度にチップを払う必要はまりません。チェックイン時にあらかじめ10~20ドルほど渡しておき、滞在中よくやってくれた時にはチェックア ウト時に相応のサンキューチップを支払うのが一般的です。
通常は、1部屋に1人のバトラー
当然のことながら、このサービスは一般に、エグゼクティブフロアなどカテゴリーのグレードが高い客室ゲストにのみ提供されます。「全室バトラー付き」とうたっている場合は、かなりの高級ホテルといえます。ま、最近では ホテルによっては、1人のバトラーが1つの部屋を担当している場合もありますし、時にはいくつかの部屋を掛け持ちで担当しているような場合もありますけどね。
コンシェルジュとバトラーの違いは?
なお、コンシェルジュとバトラーは混同しがちですが、格式は常識的にはコンシェルジュのほうが上といえます。彼/彼女らは定められた場所に常駐している、つまり「動かない」存在です。反対にバトラーは、あなたの手足と なって「動く」のが仕事。もし双方のいるホテルに滞在したら、まずお願い事はバトラーにするのがいいでしょう。しかるべき内容であれば、バトラーからコンシェルジュに依頼が行きます。注意すべきは、バトラーに頼むべき ことをコンシェルジュに頼んではいけないということです。