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久々に! みなさまからのお便り特集
ボンジョルノみなさま、イタリア帰りのマダムヨーコでございます。今年は例年になく天候が読めず、旅先でもひと苦労しましたわ。そして皮モノが激ステキなイタリア。帰りのスーツケースには靴6足、バッグ3つが増えておりました・・・お、恐ろしいことですわね! 実は災難も満載だったこの旅、詳しいご報告は追ってすることにして、今回は久々に、みなさまからのお便り大特集です。
砂漠の中の小さな海のお話
トップバッターはこの方をおいていません。現時点で通算50通ものお便りをくださっているH.Y様! ラスベガス旅行のお話からはじまり、グルメ、ファッション、エンターテインメント、スポーツ、国際問題からビジネスまでその話題はまさに万華鏡のごとし。ミスターMも熟読している2011年度VIP確定パーソン。ご紹介するのは「砂漠の中の小さな海。何の事って聞かれそうですね」という出だしの、ラスベガスのフォーラムショップ、アトランティスの無料ショーにまつわるエピソード。わたくしの大好きな一編です。
ギリシャ神話の海の神ポセイドンなどの人形が動き、しゃべるというアトランティスのショーは「できた当時はすごいと思いました。冗談で人形の中に人間が入っていると言ったら、娘は中学になるまで信じていたみたいです。その台座の中に小さな海、水槽があるのです。娘が小さいときはその水槽から離れませんでした。サメ、タイ、フグ、カクレクマノミ、イソギンチャク、色んな海の生き物が回遊しています」「時間は流れ、多くの店が変わりましたが、小さな海は変わりません。今はその前にチーズケーキファクトリーができ、そのパテオで食事をしながら水槽を見て、あんなことがあったねと話しています。思い出話が出てくるのは、歳を取った証拠ですね。砂漠の小さな海、小生の家族には思い出の海です。今度は孫を連れてきます」
ラスベガスのお土産に1ドルコインを
H.Y様は他にもユニークな情報をたくさん教えてくださっています。もうほとんど見かけない1ドルコインですが、ラスベガスではまだ少しながら流通しているので、見つけたらお土産に最適。ロストバゲッジを防ぐためには、スーツケースに貼られているバーコードタグをきちんと確認しましょう。特に汚れにくい加工のケースははがれやすいので注意! また台湾にはまっているマダムに、かの鼎泰豊の一代目の味を懐かしみ、「南京路のそごうのフードコートの中の店が昔の庶民の味に近く感じます。お試しを」との貴重なアドバイスも。コーヒーとロブスターとホットドッグが大好きなH.Y様。51号からのお便り再開、ミスターとともに心よりお待ちしております。
シャネルを着てメトロに乗る行為は・・・
続きましては、この方もマダムの憧れジェントルマン神坂俊一郎様でございます。「海外に行って思ったのは、日本人はTPOをわきまえない人が多いことです」と手厳しいご指摘。現地の人に聞いたところ「シャネルを着てメトロに乗る行為は、ウェディングドレスで山手線に乗るようなもので、それ以上にカモです、襲ってくださいと言っているようなもの。シャネルを着るような人は、ハイヤー、百歩譲ってタクシーを利用すべき」ですし、海外の「ふつうのぼろっちい競馬場でもフォーマルのドレスコードを設けているところがほとんど」「たとえドレスコードが無くても、その場の格に応じた服装を心がけるべきで、ルイ・ヴィトン本店に、ジャージー姿でベビーカーを押しながら入っていくのは、日本人しかいません」。
まさしくその通りでございますのよ?。どこでもカジュアルで通すのをクールと勘違いしているのは日本人だけで、神坂様のおっしゃるとおり国外ではTPOに合わせた使い分けはマストです。特に男性。ハッキリ言って見た目であなたの格は判断されていますわよ。そしてダメ押し。「ファッションはともかくマナーも大切で、女性の座る席が無ければ、さっと譲る、これ、大切です」。みなさま、旅先では、くれぐれもご自覚なさいませ。
旅先で「日本人はおしゃれね」と言われたい!
「いつも楽しくこそーっと拝見させていただいている」というのは、はじめましてのshala様。辛抱たまらずにメールくださったワケとは、「ほんとにひどすぎるんです、(日本人の)旅のファッションが!」。うはは、怒ってるぅ?。「せめてホテルのチェックインのときだけでも、もう少しなんとかならんのかっ。ここはスーパー銭湯の受付とちゃいますよ」。たとえが秀逸じゃありませんか。「私は旅先だからこそ、少しおしゃれしていたいと思います。店員さんに、身に着けているものを褒められるととてもうれしいですし、話もはずんで楽しいですもの。日本人はおしゃれねって世界中の旅先で言われたいですね」。本当に! お互いに地味派手に頑張りましょう、shala様。
もうお一方、日本人の旅ファッションについてマダムの意見にご賛同くださったのは、お懐かしやのしま様。「母は最近隣の家のおば様と行った旅行(いわゆるシティ系ですな)でぼやいてました。例のフルメタルジャケットよろしく、おじさん帽(アゴひもゴム付)、リュック+ポシェット+コロコロ、ジャンバー、スニーカーのいでたち。朝も夜も同じスタイル。連れのいでたちを気にするならば旅は一人で行くもの、と再度確信したそうです」。しま様のお母様は「着物で仕立てたドレス、スパンコールのドレスに白いスーツ」をスーツケースに詰めて、地中海クルーズに挑んだお方。お便りいただいた時点では、ブラジルへの一人旅も計画中という強者です。実感こもっていますわね。身辺慌ただしかったしま様、いまは落ち着かれたでしょうか。そして新たな旅に、どうぞ楽しくお出かけになっておられますように!
ホテルでツインベッドの部屋に泊まりたい
ルパン様から、ホテル予約の段階でツインベッド確約をしてほしいという切実な訴えがありました。ルパン様はそのためにホテルチェーンのメンバーズになられらたほどですが、キャンセルチャージが厳しく、また不都合にも遭遇したそうで・・・。これは難しい問題なんですのよねえ。海外ホテルではツインベッドの割合が本当に少ないのです。カップルや夫婦は基本的にひとつのベッドに寝るという習慣、スペースの節約など理由はさまざまですが、それゆえ予約段階でリクエストはするけど確約はできないというところがほとんどではないでしょうか。ルパン様のように特定ホテルのメンバーズになって確約するという手もありますが、せっかくの海外旅行、いろいろなホテルにも泊まってみたいですわよね。
少しでも希望通りの部屋に滞在するため、チェックイン時に忘れずにアレンジされた部屋がツインベッドかどうか確認してみてください。もしくは入室後にダブルだとわかったら、すぐに変えて欲しい旨を伝えるのです。実に対処療法的ではありますが、この手間を惜しんではいけませんわよ。できたら、なぜツインでなければならないか力説すること。空いていれば必ず部屋を変えてくれるはずです。どうしても無理といわれたら、せめて掛け布団を2組用意してもらい、ダブルベッドをツイン仕様にしてもらいましょう。ついでに「ツインが空いたら移動させて」と伝えておくのも有効です。これで多少なりともホテル予約のストレスが和らぐといいのですが・・・。
海外ホテルのチップ事情
「欧州でのチップ事情を詳しくお願いしたい」というお便りはSaegusa様から。マダムも先月イタリアに行きラグジュアリークラスのホテルに泊まりましたが、どの都市も帰館するとピローチップはそのまま手つかずで置いてあり、「Grazie」のメモを添えて初めて回収されていました。唯一渡したのは、ベルボーイ(2ユーロ)とリストランテ(合計の10~15%)くらいです。タクシーは端数を切り上げる程度でOK。あとはご自分がどの程度お世話になったかの判断で案配すればよろしいかと思います。
ご懸念の「ちょっと良いホテルだと部屋の説明に女性が来てくれます。その女性にもチップは必要でしょうか?」ですが、この方はセールス担当と思われますのでチップは不要です。またレセプションでレストランの予約をしてもらった場合のチップは、やはり不要かと思います。もし高級ホテルでコンシェルジェに予約困難なレストランを予約してもらったら、いくらか手渡すといいでしょう。
ツインベッド、チップと、慣れてきたつもりでもまだまだ海外ホテルでは困惑することが多いもの。わたくしだって、悩むこと多々ありなのでございます。先のルパン様とSaegusa様の疑問については、改めてホテルスペシャリストのミスターMに詳しくご解説いただけるようお願いしておきますわね。「おいしい話」のほうも、お忘れなくお目通しください。みなさまのお便り、マダムにとってはかけがえのない元気の源です。これからも辛口サロンをどうぞよろしく。それではまた来月、Ciao!
わたくしとミスターMのコラムをまとめた冊子、「ラグジュアリーホテルって本当に快適ですか?~ミスターMとマダムヨーコのHappyホテルライフのすすめ~」は、お読みくださいましたでしょうか。これまで両コラムでお届けしてきた内容がギュッと詰まった一冊ですので、ご興味のある方は、ぜひぜひご応募くださいませ。
「I´d like to have a twin-beded room.」
「ツインベッドの部屋に泊まりたいのですが」とリクエストするときのフレーズです。「二人で」という意味で「double room」というと、ダブルベッドの部屋と取られますので気をつけてください。
知っているけど何度でも
慣れてくるとついつい怠りがちになる基本事項。時代も常識も変わっていくのが世の常なので、自分の知識もそれに合わせて更新していくべし!