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一人でのお食事は~ファインダイニング編
みなさま、ごきげんよう。年に数回、いえもしかしたら飛行機に乗らない年があったとしても、旅をこよなく愛する人なら立派なトラヴェジェンヌ。そんなあなたのチアリーダー・マダムヨーコでございます。みなさま、世界各地でおいしいものを食べ歩いているミスターMのメルマガ、ご覧になっておられます?こと食事に関しては、彼の守備範囲の広さに圧倒されるばかり。悔しいけれど男性の方が、はるかに旅先での食事自由度が高いような気がいたします。でも「いいなぁ」と指をくわえていてはオンナがすたる。そこで2回に分けて、女性でもバッチリ楽しめる一人旅での食事の楽しみ方を紹介いたします。
アジア圏は問題なし。どこでも気軽に行っちゃって!
時間とお金をやりくりしてやっと手に入れた貴重なバカンス。せめて1度くらいはすてきなレストランでディナーを楽しみたい、でも一人で行くには気が引ける・・そーうなんですのよねぇ。しかし、あきらめてはいけません!もし旅先がアジア圏なら、案ずるより産むが易し。たいがいのところは喜んで一人のためのテーブルを用意してくれますわよ。というのも、アジアではまだまだ単独もしくは同性グループでの社会活動がごく自然に受け入れられているため、一人でも気軽に入れる飲食店や、そうしたゲストへの対応が充実しているのです。日本でもそうですが、一人でレストランに入っても、特にサービスが悪いということはあまりありませんでしょ?
ですから「一人なんてミジメ」などと思わずに、堂々とファインダイニングに出かけてみましょう。予約もホテルのコンシェルジュに頼めばなおよし。「一人だけどどうしても行ってみたいの」と、ちょっぴり甘えてみせるのもテクニックのうち。もちろんそれなりのドレスアップも欠かせませんわね。そして必要なのが気合いです。席に案内され、オーダーをし、料理がサーブされる、その全ての場で、できる限りコミュニケーションを取ろうとすること。これを忘れてはなりません。アテンドのしがいのあるゲストになればなるほど、サービスも居心地もグンとよくなってくるのです。
5星ホテルのレストランで女王様になる
一人でファインダイニングを制覇する格好のトレーニングになるのが、ホテルのメインレストランです。マダムはアジア圏で高級ホテルに滞在する際は、できるだけメインレストランに足を運ぶようにしているのですが、ある時ディナータイムにたった一人のゲストだったことがあります。内心「う、シャレになりませんわ!」。でも考えようによってはソムリエもギャルソンも、全員マダムのパートナーってことなのよねぇと、即、腹をくくりました。
じっくりおすすめのメニューを聞き、試飲したワインの状態が悪かったので笑顔で突き返し(それも2回)、3時間にわたってそれはそれは贅沢なひとときを堪能しました。飲みきれなかったワインは(もちろんボトルで オーダーでございましてよ!)、あとでお部屋にプチフール付きで届けられ・・・もう、蝶よ花よでございます。一度こういう経験をすると度胸がつきます。次回から二の足を踏まずに、いろいろなレストランにチャレンジできるようになると思いますわよ。
で、問題はカップル社会のヨーロッパ!
単身者に優しいアジアに比べて、かなり苦労をするのがヨーロッパ圏。ディナータイムの開始は遅いわ、値段は高いわ、きちんと食べるにはボリュームがありすぎるわと問題山積。マダムもドアを開ける勇気が出てこず、マッチ売りの少女のように街中を何時間もうろついたこともありましたっけ。しかも女性一人というと、断られるケースも多々あり。もしくは隅っこの冴えないテーブルをあてがわれたりと、ロマンティックな気分は山の彼方に?。男性、特にオジサマは割とすんなり受け入れられるのですが、女性はよほど貫禄がないと「一人でファインダイニング」は難しいのが現状です。
そこで発想を転換。豪華な食事はランチで、でございます。予約マストとはいえ、雰囲気は比較的カジュアルですし回転も速いですから、あまり緊張せずにすみます。不便な場所にあっても、日中なら移動も安心ですしね。そして夜はカフェやホテルのバーなど、でゆっくりくつろぐというのはいかがでしょう。軽めの食事も用意されていますし、こういう飲食店なら一人でいてもサマになりますわよね。素晴らしきディナーは、素晴らしきパートナーがエスコートしてくれる時まで、楽しみにとっておけばよいのです・・・よいのです・・・(エコー)。
気持ちよく過ごせるレストランの見つけ方
では、数多あるレストランの中で、どんなところが「失敗した」とならずにすむのかというと、意外や意外、ガイドブックに掲載されているお店はポイントが高いんですのよ。取材をされているということは、日本人客に来てほしいという姿勢の表明でもありますし、それゆえ日本人ゲストへの対応も悪くありません。日本語のメニューを用意しているところもありますし。ハナから「どうせ観光客相手でしょ」と敬遠なさることなかれ。なんにせよ勝手のわからない土地。足を運びやすいに超したことはありませんものね。
ガイドブックを指針とする際に1点だけ気をつけてほしいのが、お店の規模です。有名大型レストランは団体ツアーで利用されるケースが多いですから、メニューも大人数に対応できる無難なコースがメインになり、一人客への目配りも行き届きにくくなりがちです。それに、やっぱり賑やかすぎるのもツライところ。気持ちよい時間を過ごしたいなら、テーブル席30以下の比較的小規模なレストランを選んでみてくださいね。
もう一人旅での食事は怖くない!
一人旅の食事事情については、たくさんの方から「どーすりゃいいんだ?!」とアドバイスを求める声をいただいておりますが、こうして考えてみると、一人旅でも充分にワンダフルなお食事ができるような気がしませんこと?ファインダイニングさえ攻略できれば、あとは自由自在ですわね。折しも、アップルワールドでは女性の一人旅を応援するコンテンツを掲載中です。おすすめのホテルも、ファインダイング挑戦にぴったりなハイクラスぞろいですわよ。気後れせずに、ぜひ、ぜひチャレンジしてみてください。次回は、よりお手頃な一人旅の食事の楽しみ方のヒントを紹介いたします。それではみなさま、Ciao!
旅のパッキングアイデア集への反響がまだまだ続いております。携帯用魔法瓶の効用をお知らせくださったのは玉川様。海外のミネラルウオーターにも種類がありますから、水あたりが心配な方は持参の飲み慣れた水をここに詰め替えたり、一度沸騰させたお湯をそのまま、または冷まして利用すると安心とのこと。丈夫な胃腸を持つマダムには思いもよらなかった発想ですわ!元気印のリンリン様は、現地調達して使い切れなかったコスメやバス用品をキレイに拭いてひとまとめにし、「よかったら」とメイドさん宛のメモを添えてホテルの部屋に置いてくるのだそう。これはいいアイデアですね!さすがリンリン様。
そしてニューヨーク出発直前というれな様。「貧乏旅行もゴージャス旅行も、どっちでも楽しめる単細胞人間でよかったと思います」。いいえ!それこそトラヴェジェンヌの本懐でしてよ。どうぞ、今回もよい旅を。添乗看護のお仕事をなさっている大谷様、その温かな心でこれからも旅人の健康をお守りくださいませ。フィンランドのホテルのプールで「水泳パンツのはずの部分が素肌の色をしている」男性を目撃してしまった近視のママ様。得難い経験をなされましたわねぇ?(←羨ましいのか?)。空港での長時間トランジットに悩むガーデニア様、空港によっては外に出ることも可能です。チェックしてみてくださいね。空港での過ごし方はいずれ紹介いたしますのでお楽しみに!
「「Lovely!」&「Super!」」
会話の中で「もちろん!」「その通り!」と答えるときに「Yes」「Of course」の代わりに使えるチャーミングなフレーズです。「Lovely!」はイギリス英語圏、「Super!」はドイツ語圏の国でよく使われるようです。最初に聞いたときはちょっとドキッとしましたが、なじんでくると何ともクールな言い回しだと感心しました。ただし、比較的くだけた表現ですので、シリアスな場で乱発するのは控えた方がいいかも・・・。
ドアの向こうに新しい世界が待っている
旅は一期一会と心得て悩んで機会を逃さずに、何事にも思い切ってチャレンジ。その経験こそが、あなたの人生をより輝かせてくれるでしょう。