スタンダード、エース、フリーハンド等々、ハイクラスからユースホステルまで、今、ニューヨークで話題のホテルを次々に手がけているローマン&ウィリアムスの「作品」のひとつがここ。インテリアのみならず新築ビルの設計から携わったことも話題になりました。
イメージしたのは1950年代の探偵小説やフィルムノワールの世界。メタル&ウッドのレトロでミステリアスなインテリアや市松模様のタイルなどは、まさにマンハッタンのど真ん中に出現した異空間。こんなホテルに泊まるならダブルのダークスーツや、ボディコンシャスのドレスをまとい、ギャング映画の主人公を気取って過ごしてみたくなりそう。クラシックなダイナー風のレストランやルーフトップバーも必見です。
巨額の費用を投じてリノベーションされたロウズ リージェンシー。ハイブランドのブティックを思わせるファサードを見ただけで、このホテルがプレゼンテーションする世界観が如実にうかがえます。大理石やレザーなど、自然素材をふんだんに使いながら立ち上る、シャープでスペーシーなニュアンス。ベースにしているアースカラーも鉱石や深海をモチーフにするなど、その独特の世界観を補完しています。
一方、ゆったりとした客室は意外とオーソドックスなインテリア。原色が一切ないグレイッシュな色調は、マチュアなカップルの滞在にふさわしく、ロマンティックなバスルームも魅力的です。ダイニングやスパの洗練度もピカイチ。たっぷり館内デートを楽しんでみてはいかがですか。
スターシェフ、デイヴィッド・バークのレストランが出店したことで、一躍ホットスポットとなったアーチャー ホテル。その「ファブリック」はオールデイダイニングということもあり終日大賑わいです。そもそもこのホテルは、整地からスタートした完璧なブランニューの1軒で、レンガや大時計、重厚な木の家具などをあしらったデザインは、家具や織物問屋界隈として賑わった時代のムードを伝えているかのよう。
客室はコンパクトでシャワーオンリーですが、高い天井と大きな窓が閉塞感を和らげ、気取らず気軽にくつろぐことができます。ゲストとしての特典は、今一番予約が取りにくいレストランやバーの利用に優先権があること! 滞在を決めたらすぐにリクエストしておきましょう。