コンペティターはインペリアル。スペインから来た最先端豪華客船
パレ ハンセン ケンピンスキーが建つのは、Uバーンもしくはトラムのショッテンリンク駅から徒歩数分。周辺はビジネス街で、日本大使館も近く静かで安心して過ごせるエリアです。1873年に開催された万国博覧会の時に来賓用ホテルだったという歴史的建築物を再生したここは、オープンしてまだ日が浅いものの、コンペティターはあのインペリアルという、最先端のウルトララグジュアリーホテルです。
パレの名前の通り宮殿のような館内は、スタイリッシュながらどこか世紀末風のノスタルジックなイメージもあわせ持ち、ゲストを一瞬にして別世界へと誘います。積極的にスタッフを「使おうとする」ゲストにはどんどん手厚く、遠慮しているゲストには慇懃無礼と紙一重に接するという、ウィーンらしいサービススタイルもしっかり踏襲しています。
鮮やかなカラーリングとデコラティブな装飾をスマートに組み合わせた客室は、ケンピンスキーの手腕が最大に発揮される空間。高い天井は中庭向きの部屋の圧迫感を軽減し、大きめに造られたオーダーメイドの家具類が、旅の緊張と疲れを解きほぐしてくれます。室内はバスルームにいたるまで、すべてがデジタルコントロールで、操作はストレスレスかつ非常にスムーズ。かすかに漂うフレグランスもヒーリング効果がありそうです。
ダイニングはバー併設のインターナショナルレストランが1軒のみと意外に地味ですが、その分力を入れているのがルームサービス。据え置きのiPadで24時間ダイレクトにオーダーすることができます。これまでのウィーンのハイクラスホテルとは、方向性の異なる「ゴージャス」を提供するケンピンスキー。リンクの新たなランドマークとして君臨する日は遠くなさそうです。
超一流を集めた館内施設でウィーンの贅沢を心ゆくまで味わう
ヨハン・シュトラウス像や、ウィーン最高峰とされるレストラン「シュタイラーエック」があることでも有名なシュタットパーク界隈は、市内でも高級住宅地に数えられる場所。かつての大邸宅をホテルに改装した物件も多く、ラディソン ブリュ、パレ コーブルク、インターコンチネンタルといった高級ホテルが点在しています。そこに登場したのが、かのリッツ カールトン。しかもリンク沿いという超一等地。エリアのステイタスはさらにアップすることになりました。
客室数が202と大型なのは、19世紀築の宮殿を4つ併合するという壮大なプロジェクトの結果。白壁の壮麗な外観、クリスタルのオブジェがきらめくファサード、そして館内に一歩足を踏み入れた時に感じる空気の違い……。決して絢爛豪華というわけではないのに、クオリティの高さが圧倒的な気品を醸し出している。その緊張感を心地よいと感じられるかどうかで、滞在の満足度がぐっと変わってくるはずです。
角地に建つため、どの部屋からも町並みや中庭などの景観を楽しむことができますが、一度は泊まってみたいのが22室あるスイートや、7階に設けられたクラブフロア。クラブフロアのゲスト専用のラウンジでは、チェックイン・アウトや各種スペシャルサービスの他、アルコール類を含む1日5回のフードプレゼンテーションが楽しめます。
内装はシックなアーバンスタイルで、スモーキーな色使いや重厚感のあるファブリックがエレガンスをプラス。最高級のリネンを惜しみなく使ったシーツの素晴らしさもリッツの誇るところです。こうしたワンランク上の備品が、カテゴリーにかかわらず惜しみなく提供されることもまた、世界中にリッツ・ファンを獲得している大きな理由になっているのです。
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