リニューアルしてもなお漂う、華やかで豪奢な歴史の残り香
カフェロイヤルは、リージェントストリートといえばここと、140年以上もの長きにわたり名を馳せてきた超有名スポット。オスカー・ワイルド、バーナード・ショー、ヴァージニア・ウルフ等の文化人から政財界、ロイヤリティまで数知れないセレブリティを常連客にしてきた伝説のカフェバーでした。
建築家ジョン・ナッシュが陣頭指揮を執り、カフェロイヤルが大改装に入ったのは2008年のこと。国の文化財にも指定されているこの建物が、どんな変身を遂げるのか……さまざまな憶測が飛び交いましたが、ロンドンを代表するラグジュアリーホテルとして2012年に再オープン。新たな歴史を刻んでいくことになりました。
メリアの「ME」は私の「ME」! 永遠の「若者」を虜にするおしゃれ魂
MEはスペインのホテルグループ、メリアのブランド。モダンで最先端のカルチャーを反映した個性派ホテルとして、大都市や人気リゾートを中心にプロパティを増やしている注目の存在です。ロンドンのMEが居を構えるのは、かつてBBCの放送局があったウオータールー橋のたもと。手がけたのは、数々の受賞歴を持つフォスター+パートナーズです。
ベースとなるのは黒、白、グレー、ダークブラウンといったシャープでクールなカラーリング。装飾を極力排し、機器・備品もシンプルなデザインで統一するなど、どこまでもスタイリッシュ一直線。ルームカテゴリーには「オーラ」「ヴァイブ」「モード」等のクセのあるネーミングを施し、アートやカルチャーにこだわるゲストのプライドをくすぐります。
白壁の室内は、日中は外光を取りこんで明るく爽快な空間を提供しますが、夕刻になると表情は一変。明かりはギリギリまで光度を落とした間接照明だけになるため、どこか危険で妖しいムードが漂います。ベッドサイドの集中リモコンは英語が苦手な人でも使いやすいアイコン式。天候や各種情報も収集できる優れモノなので、スマホを忘れても心配いりません。
このホテルに滞在するなら、ロンドンのトレンディピープルが集結するダイニングの探索は外せません。その昔ロンドンで無線電信を実用化し、わずか23歳で時の人となったマルコーニの名を冠したラウンジ、ロンドンのスカイラインを一望する「ラジオ・ルーフトップバー」、新鮮な食材を使った素朴なイタリアンが人気の「クチーナ・アゼリーナ」と、いずれも大人気のナイトスポットです。
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