レスタースクエアはロンドンの流行発信地ソーホーのど真ん中。そこに登場したのが、デザイン系ホテルのトップランナー、Wです。建物はスノーホワイトのすりガラスで、エントランスに鎮座する巨大な「W」のオブジェ、と他都市に比べるとどことな~くおとなしい見た目ですが、鏡と光に彩られた超モダンな館内は、やはりWならでは。
客室はややコンパクトでバスタブもなしとはいうものの、ストレートや垂直のラインを効果的に施した内装や、白を基調とした上品なカラースキーム、さらに鏡張りの引き戸でセパレートされた広々としたバスルームなど、居心地の良さと使い勝手の良さは、時間を過ごして初めて実感できるはず。ダイニングも魅力いっぱいで、洗練された東南アジアの料理が楽しめる「スパイスマーケット」はもちろん、毎晩パーティ状態で盛り上がる「ワイルドバー」は、セレブ遭遇率が抜群に高いスポットとして有名です。
創業1865年、かつてリージェントストリートの社交場として名を馳せた老舗カフェのロイヤルが、多くの人々に惜しまれつつ、その幕を閉じたのは2008年末のこと。そして2012年12月、カフェロイヤルの名はそのままに、5ツ星ホテルとしてよみがえりました。
国の文化財にも指定されている建物は、外観も内部も可能な限り復元されただけでなく、モダンなデザインをプラスされることで、目を見張るような美しい空間に変身。その魅力を引き立てるのが、シンプルの極地ともいえるインテリア。配色、材質、そして配置まで、緻密な計算が行き届き、まるで中世の宮殿のような荘厳さをたたえています。注目は、ダイニングの「ザ・グリル・ルーム」。カフェロイヤルの常連だったオスカー・ワイルドやバーバード・ショーらが足繁く通った1920年代を再現したとかで、まさしく空気はモダーンズ。その気のモボ・モガスタイルで足を運んでみては?
ル ロワイヤル モンソーが、あのフィリップ・スタルクの手で改装される・・・このニュースはパリを激震させました。まだ概要すらわからない頃から賛否両論。いわく気品あふれるクラシックホテルのイメージが台無し、いわくパリにスタルクは不要etc。そして2010年、ヴェールを脱いだ新生モンソーは、その優雅さを失うどころか、想像以上の美しさでお目見えし、シビアなパリの人々にも大絶賛されたのでした。
とりわけ素晴らしいのが、館内を彩る照明器具の数々。どこにいても圧倒されるほどの存在感で、ゲストにスポットを当てています。鏡を効果的にあしらったギミックな客室はもちろん、フレンチ「キュイジーン」、イタリアン「カルパッチョ」、クラランスのスパなど、館内施設も名門にふさわしい名声と実力を備えています。魂をふるわせるようなスタルク式フレンチエレガンス、そのオーラに存分に包まれてみてください。
1930年代アールデコスタイルの建物を改装したマンダリン オリエンタル パリ。2011年のオープン以来、厳しいホテル選択眼を持つ旅人の、パリにおけるファーストチョイスとしての地位を不動のものにしています。デザインには各界の著名人が参加しており、随所でその「作品」を鑑賞できるなど、ギャラリーホテルとしての側面も高く、館内をゆっくり散策するゲストも少なくありません。
中庭やスパなどのパブリックスペースのイメージは、どことなくレトロフューチャー風。一方、客室は東洋のZENテイストをミックスした、ノーブルで穏やかなしつらえが特徴です。またパリ進出にあたり、最も力を入れたのが美食の都にふさわしいダイニング。スターシェフ、ティエリー・マルクスを擁する「シュール・ムジュール」は、すでに予約困難の人気グランメゾンに。独特の美学でゲストを幻惑するマンダリン旋風は、まだまだ吹き荒れそうです。
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