ミスターMのおいしい旅の話「次の旅はここへ行け!」
Vol.
57

ホテルで望み通りの部屋を手に入れよう!

ミスターMのおいしい旅の話 ホテルで望み通りの部屋を手に入れよう!

日本人にとって海外旅行が人生の特別イベントでなくなってから、はや数十年。では海外が身近になったぶん旅行技術も向上したのかというと・・・残念ながら100%イエスとは言い切れないのですなあ。特にホテルはいまだ「泊まるだけ」的使い方が大半で、これは実にモッタイナイ! そこで、本当に快適で印象深いホテル滞在をするためのミスター式ノウハウを、改めて紹介してまいります。題して「海外のホテルでやってみよう!」。第1回目はお気に入りの客室を手に入れる方法です。

予約は「希望を伝えただけ」と心得るべし

じっくり選んでこれだ、と心に決めた海外ホテル。予約の手続きであれこれ細かくリクエストを伝えたのだから、これでもう安心。希望通りの部屋は自分のためにバッチリ用意されているはず・・・いえいえ、それは思い込みというものですゾ! 予約の段階では、単にあなたの希望をホテル側に「伝えた」ことにしかならないのです。

どうもここらへんがトラブルの第一歩なのですが、日本の常識としては「言った」「聞いた」=「了解した」ととらえがちですが、海外ではそうではありません。客室の割り当てはホテル側の事情や都合で左右されますから、実際には希望と違う部屋が用意されていることも、ままあるのです。ですから現地に行って約束が違うとか希望通りでないとゴネても、もはやどうしようもありません。しかし、ここであきらめてはいけません。自分の泊まりたい部屋を手に入れるチャンスはあるのです。それがチェックインです。

チェックイン時に具体的な希望を言おう

レセプション手続きを行い、すでに用意してあった部屋のキーをもらう。こんな相手任せのチェックインでは、自分のリクエスト通りの部屋がアレンジされているのかどうかはわかりませんよね。ですからたとえ予約をしてあったとしても、チェックインの際には改めて「禁煙フロアの禁煙室」「広めの部屋」「バスタブ付きの部屋」「眺めの良い部屋」「エレベータから遠い静かな部屋」「2ベッドではなく1ベッド部屋」「WIFI完備の部屋」というように、希望を具体的に述べることが大切なのです。もし条件にかなわない客室が用意されていたら、スタッフがすぐさま変更してくれる可能性が高いし、そうでない場合は、その旨の確認があるはずです。

ただしスタンダードで予約したのにスイートにしてくれとか、オーシャンビューにしろとかいうわがままはダメですよ。このようなアップグレードを要求するには、まずはあなた自身がフリークエントビジターであり、さらにフロントスタッフに好感を持たれる思慮深さと、品格ある語学力が必要です。ホテル側への配慮やきちんとした知識もないまま、何でも言うのはタダと厚顔無恥な要求をすると・・・墓穴を掘ることになりますゾ! くれぐれも御自戒なさいますように。

いくつか部屋を見せてもらおう

ちょっと長めの滞在や雰囲気が大切なリゾートホテルなどでは、部屋を決定する前に「候補の部屋を(いくつか)見せてもらえますか?」とお願いするのもいいでしょう。こうした要求に喜んで応じてくれるのは、星の数に関係なく、フロントスタッフらにゲストをハッピーにしようという姿勢があるホテルやリゾートに限られます。ゲストにとってはさらに理想の部屋を手に入れる選択肢が増えるだけでなく、ホテルそのものを見極めるいいチャンスになるかと思います。この場合のポイントは、ホテルに早めに到着しておくこと。すなわち、まだ多くのゲストが到着していない時間帯にチェックインすることが肝心です。ピーク時にこんなお願いをするのは、ただの迷惑行為ですから控えましょう。

アンパック前に室内点検しよう

さあ、ついに入室です。「うーん、こんなものかな」「予想していたよりいいじゃないか」「大満足!」等、初見での観察が終わったら、バゲージをアンパックする前に、まずして欲しいのが機器・設備のチェックです。高級ホテルではスタッフが案内を兼ねて点検してくれますが、それでもすべての作動を確認してくれるわけではありません。ベッドサイドの電気がつかない、ドライヤーが動かない、室内金庫がロックされたままで使えないといったトラブルを発見したら、すぐにポーターに言うか電話で連絡を。手続きや修理のために待たされたり拘束されるのは困りものですから、時間がかかりそうなら「外出するから帰館までに直しておいてくれ」と頼んでおくといいですね。

荷ほどき後でも部屋は変えてもらえる!

それでも、エンジニアが来てすぐに解決するようなトラブルならまだマシ。部屋そのものに問題がある場合は本当にやっかいです。トイレが流れない、シャワーのお湯が出ない、エレベータの作動音がうるさい、ベッドがペッコリとへたっている、窓のすぐ外が工事中・・といった居心地よく過ごすための条件が満たされない場合、部屋を変えて欲しいと頼むのは決して図々しいお願いではありません。こうした不具合は、就寝時や翌日など、時間が経つほどハッキリしてくるケースもあります。「今さら申し出るのも」とちょっと気が引けるかもしれません。しかし、たとえアンパックした後でも、快適に過ごせないんじゃ滞在価値は半減です。どうしても我慢できなかったら、ぜひスタッフに相談してみてください。もう一度パッキングするのはちょっと面倒ですけどネ(笑)。

海外ホテルで自分の気に入った部屋を手に入れるためにして欲しいアクションは、とても簡単なことばかりだと思いませんか? アレンジされた部屋を黙って受け入れて不満をため込むその前に、笑顔でコミュニケーションしてみてください。「おいしい旅の話」では今後も滞在を快適にする、さまざまな「海外のホテルでやってみよう!」を紹介していきます。どうぞお楽しみに!

花鳥風月

花鳥風月 世界は不況でもドバイは建築ラッシュ中

長かった9.11テロへの報復が完了した報を聞いたのはドバイ滞在中。アメリカではお祭り騒ぎだったようですが、アルカイダ拠点のイエメンが近いUAEでは欧米人が多いためか、警戒体制が非常に強化されていました。今懸念されているのはその報復ですから、旅行業界のため息は相変わらずといったところですね。ああ、本当の平和はいつ来るのでしょうか。

ところで完成した世界初のアルマーニ・ホテルをチェックしに、ブルジュ・カリファ122階に出かけてみました。インテリアはやはりシック&クール、ホンモノの大人仕様でしたねえ。今回は私が滞在したのはJALタワー ドバイ・・・え? NIKKOじゃなくてJALって名前は何か変じゃない? で現地の知人に聞いてみたところ、NIKKOはアラビア語でトンでもなくお品のある意味(いわゆる4レターワード相当)だそうな・・そりゃ使えないですよねえ(笑)。5スターですが、肩が凝らない日本式サービスが導入されたよいホテル、おすすめです。まだまだ建設ラッシュ進行中のドバイは、パームの外側に次々に大型ホテルが登場しているのですが、日本のような災害は想定していないのでしょうか。いや、万が一なんてないのだろうか・・・そんな無用な心配をしながら、相変わらずの人気ブルジュ・アル・アラブ最上階のレストランから、着々と建設が進むパームをしみじみと眺めてしまいました。

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