あなたもありませか?こんなこと…
旅行者のすそ野が広がり誰もが旅行慣れしてくる。大変喜ばしいことですが、時としてそれが「不遜な横柄さ」につながってしまうケースをよく目にします。例えば海外ホテル滞在中に、知らず知らずのうちにこんなふうに思ったことはないでしょうか。
「高いお金を支払っているんだから、要求しなければ損だ」
「言ったもの勝ちだから、とにかくいろいろ要求してみれば、何かいいことがあるはずだ」
「相手の落ち度によって大変不快な思いをした。いったいどうしてくれるんだ!」
「英語で厳しい抗議ができないと思って、なめているのか!」
「とにかく、お前が悪い!」etc.
これらはもちろん、日本人に限ってのことではありません。人のふり見てなんとやら・・・です。
ホテルで愛されるゲストとは
「A good traveler」とは、奥ゆかしく、慎ましやかで、寛容であり、そして受けるサービス、ホスピタリティには「当たり前」という態度ではなく、常に感謝の気持ちを忘れない人のことです。
ホテルで愛されるグッドゲスト(上顧客)は、必ずこの条件を満たしています。旅とは非日常的な快適を求め、楽しい時間を求める行動です。イライラすることの多い都会的日常とは違い、何事も大らかに寛容に。どんなサービスでも、どんなミスをも受けとめて、不満・抗議は最小限に穏やかに。そんなふるまいが、サービス提供者を静かに戒め、楽しい時間が中断することを防ぐのです。
また、サービス提供者にもお客を選ぶ権利があることを忘れずに。ホスピタリティは「与えられるべきもの」というゲスト本位の一方通行的なものではありません。奉仕したくなる、与えたくなるようなゲストになることこそが、最も建設的な考え方。ですからA good travelerの神髄とは、ここではチップがいるのか?いくら支払うべきか?どう渡したらよいのか?といったような小手先のノウハウだけをマスターすればいいわけではないのです。
ホスピタリティ産業に身を委ねる多くの人達は、そんな物質的なことよりも、もっと心が満たされる、つまり素敵なゲストとサービスを通じて心の通う会話をすることを何よりも望んでいます。そんなハッピーな異文化コミニューケションが取れるようになること。それが A good traveler =旅の達人なのです。