ドゥオーモを中心とした放射状に各種観光スポットが点在するミラノは、週末ともなればまっすぐ歩くのにも苦労するほどの人気都市。その中心とも言える場所に位置するのがパークハイアット ミラノです。ヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアを西に抜けるトンマーゾ・グロッシ通りにひっそりと、しかし威厳をたたえて構えられたエントランス。ロビーのガラス張りからは明るい陽射しが降り注ぎ、緊張したゲストの気分をふっと和らげてくれます。クラシカルだけれどモダンで、豪華だけれど厳めしさや先鋭性だけではないという不思議な居心地のよさを造り上げたのは、エドワード・タートル。パリのパーク ハイアットやいくつかのアマンリゾーツも手がけているアメリカ人建築家です。
タートルの目指した空間は、ホテルというよりもタウンハウスに近いかもしれません。シンプルながら一目で高級感を感じさせてくれる家具や調度品、目にも心にも優しいダークウッドやナチュラル系のカラーリング。そしてすべてのゲストが嬉しい悲鳴を上げるのが、最低でも38平米もの面積を確保しているという贅沢なバスルームです。どこもかしこもピカピカに磨き上げられたガラスと大理石、ゆったりとしたダブルシンクとオリジナルのアメニティ類。外光が入らない部屋でも効果的に張りめぐらされた鏡が照明をとらえ、美しく明るい空間ができあがっています。
観光はもちろん食事やエンターテインメントにも事欠かないミラノでは、有名店の予約はマスト。でも事前に忙しくて手配できなかったり、もっと詳しい情報が欲しいのであればホテルに24時間待機しているクレドールコンシェルジェに相談を。スカラ座の入手困難なチケットやサンタ・マリア・デッラ・グラツィエ教会の「最後の晩餐」見学など、現地で思い立ってしまった「どうしても!」を鮮やかに解決してくれる頼もしき存在です。最高のロケーションに建つ最高のホテル。パーク ハイアット ホテルに滞在する優越感と特別感は、一生忘れられないものになりそうです。
ブレラ絵画館の裏手、ミラノ中心部とは思えないほどひっそりとした雰囲気が漂う一角に建つのが、バリに続いて2軒目となるブルガリのホテルです。一見シンプルな白壁に見えますが、建物は18世紀のヴィラを改装したもので、当時のままのファサードを活かした優雅なデザイン。内装を手がけたのはオフィス家具のデザインで新風を巻き起こしたアントーニオ・チッテーリオ。シックな中にシャープな機能性を融合させた独特のテイストで、ブルガリの求める世界観を見事に具現化しています。
チークやオーク材の温もりと重厚さが際立つ客室は全58。ホワイト、ダークブラウン、ベージュ、グレイといった単色のみで構成されるスタイリッシュなインテリアで、グラマラスというよりはノーブル。家具や調度品のみならず、小さな電気製品までも「ふさわしさ」を追求された、全く隙のない空間です。バスアメニティはもちろんブルガリ。バスルームも中央にストーン製のバスタブをどんと置き、鏡を高い位置にしつらえるなど通常のホテルにはないユニークなスタイルです。このオリジナリティはスパやフィットネスエリアでも徹底しており、その内装は劇的。単なるリラックスだけでなく心身のトータルケアまでふまえたトリートメントプログラムを組んでもらうことができます。
客室数が少ないメリットは、それぞれのゲストによりパーソナルなサービスを提供できること。最高級のホテルだからこそできる贅沢は際限がないといっても過言ではありません。ブルガリでは観光スポットや湖水地方へのプライベートトリップひとつにしても計画からリムジン、プライベートジェットといった移動手段の相談や手配をはじめ、ショッピングのパートナーや代行、フィットネスとエステのパーソナルトレーナーやエステティシャンまで、リクエストがあればどんな事柄でも対応してくれます。贅沢なホテルで贅沢に過ごすには「自分では動かない」が鉄則。これぞ非日常の体験です。
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