BTSチョンノンシー駅およびBRTサトーン駅を最寄りとするWバンコクは、2012年12月のオープン。界隈はオフィスビルが建ち並ぶビジネスディストリクトでしたが、近年はインターナショナル系高級ホテルやレジデンスが次々参入。それに影響されてか、ハイクラスのレストランやしゃれたカフェも登場してきました。今や、アフターワークに立ち寄りたいエリアナンバーワンとして注目を浴びています。
そのムード造りの立役者がこのホテル。世界各地でヒップなデザインホテルを展開しているWの中でも、規模・コンセプトとも群を抜くビッグスケールの1軒です。コンクリートのゲートをくぐると噴水を囲んでロータリーが設けられ、左手にハイテックなデザインの本館ビル、正面にコロニアルスタイルのヴィラが配置されています。夕刻になるとビルの壁面には「W」のロゴが浮かび上がり、まるで誘蛾灯のごとく、バンコクのカッティングエッジな人々を引き寄せています。
館内はとにかく全ての空間の大きさに驚かされること必至。ロビー、ラウンジ、そして客室もまたリゾート並みの開放感あふれる造り。決してデコラティブではないのですが、ネオンカラーを駆使したライティングが近未来テイストを演出しており、その中にいるとゲストはなぜかドキドキワクワク。不思議なグループ感に包まれていくのです。
客室はシャープで機能的。やはりスペーシーなイメージの家具に、ムエタイをモチーフにした小物のミスマッチがユニークです。ミニバーやスナックボックスには、小腹が空いた時やアルコールのお供に嬉しいアレコレがたっぷり。バスアメニティはニューヨークの有名スパ「ブリス」のWオリジナル仕様。柑橘系のさわやかなフレグランスで暑さをふきとばしたら、さて今日は屋上のプールでのんびり過ごしましょうか、それとも「ウーバー」でブランチにしましょうか。悩むのもまた楽しい時間がゆっくりと過ぎていきます。
バンコクでは、相変わらず大型シティホテルやブティック系ビジネスホテルのオープンラッシュが続いています。そのメインステージとなっているのがスクンビットやプラトゥーナームといった繁華街ですが、一方で、思いもかけない場所に、思いもかけないようなホテルが誕生していることをご存じですか? ビクトリーモニュメントから西に一直線に伸びるラーチャウィティー通りが、チャオプラヤー川にかかる手前にも、そんな1軒があります。
ホテルの名はサイアム。川面を望む12万平米超という広大な敷地の中に、わずか39の客室。伝統的なタイ様式とアールデコを融合させた、ノーブルかつ優雅なデザインは、サムイ島のフォーシーズンズやバリのセントレジスを手がけた「リゾートの巨匠」ビル・ベンスリーによるもの。独特のカラースキーム、目覚まし時計一つにいたるまで吟味された内装、なのにどこか懐かしい……。これまでもタイスタイルへのこだわりを盛り込んだホテルは多々ありましたが、サイアムの独創性は、圧倒的な存在感を放っています。
客室はスイートから、プライベートプール付きのヴィラまで全6カテゴリー。いずれもスタイリッシュなオリエンタルイメージに彩られ、まるでタイムスリップしたような気分になります。ここのシンボルとも言えるのが、アユタヤから運河を渡って運ばれてきた木造の伝統的なタイハウス。かつてタイのセレブリティとして、世界中のロイヤリティと親交のあった著名女性の住まいだったものだそうです。
在りし日のロイヤリティの生活を追体験したいなら、同じく木造のタイハウスを利用しているチョーンタイレストランへどうぞ。ここではオールドスタイルのドリンク類をはじめ、農場から直送の食材を使った「本当の」タイ料理を味わうことができます。さあ、都会の中の隔絶された空間へエスケープ。もうどこにも出かけずに、比類なき時間を過ごしてください。
ネオンパープルにきらめくエントランスのライティング、ハーフミラーの自動ドアにはW……ではなく、深紅のMのロゴ。BTSスラサック駅の真向かいに2013年4月にオープンしたばかりなのが、モード サトーン ホテル。マネジメントは、デザインホテルの先輩サイアム@サイアム。ここは仕事にも遊びにもこだわりたいゲストのための、「バンコク初のファッショナブルライフスタイル」ホテルです。
客室は全5カテゴリー。シックなアーバンスタイルを演出しているのが、ビジネススチューディオ、ワンベッドルームスイート、プレジデンシャルスイートといった、ビジネスユースを意識したカテゴリー。デラックスモードとエグゼクティブモードは、さらにデザインが各3パターン用意されており、モノトーンのスタイリッシュなものから、ネオンカラーとビタミンカラーを思い切りよく使った、ヒップでポップなイメージのものまで多彩。ルームキーをもらう前に、ぜひ見学をリクエストしてください。
客室数201と比較的大きめの規模ということもあり、館内施設も充実しています。もはや、バンコクのナイトライフのファーストステップとしてマストとも言うべきルーフトップバーも、もちろんバッチリ。38階のテラスから眺めるスカイラインは、ゴージャスな夜をさらに盛り上げてくれそうです。また10階にもヒップなバーとオールデイダイニング、5階はコンテンポラリータイクイジーン、1階はフレンチテイストのビストロカフェがあります。
慌ただしい日常からのハイダウェイとして利用して欲しいのが、ウオーターベッドが置かれた屋上のインフィニティプール。プールサイドバーも大人のイメージです。日中は外出してしまうゲストが多いため、意外な穴場でもあるのです。また、スパも白一色の実にエレガントな空間。ドアをくぐるだけで別世界へのトリップがかないますよ!
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