ミスターMのおいしい旅の話「次の旅はここへ行け!」
Vol.
62

快適3★ホテルの上手な見つけ方

ミスターMのおいしい旅の話 快適3★ホテルの上手な見つけ方

以前掲載した「私が3★ホテルをすすめるワケ」は、フリークエントトラベラーのみなさんに大きな反響を呼んだようで、「もっと詳しく3★選びのポイントについて教えてほしい」というリクエストをいただきました。というわけで、内容が重複するところもありますが、もう一度3★ホテルの魅力とその見極め方についてお話しいたします。

3★+から限りなく4★に近いクラスから選ぶ

3★ クラスのホテルを選ぶ理由、そのほとんどが「予算」だと思います。なにしろ4★以上は高い。室料だけではありません。すべての付加価値が上がるのでチップもランドリー料もミニバーだって高い高い! ですから財布や気持ちを含め、いろいろな意味で余裕がないと快適には過ごせませんし、スタッフからも相応のサービスを受けることができません。まあ4★クラスならそこまで堅苦しくはないでしょうけれど、予算アップはマストです。

これが3★になると逆に、あるはずのサービスがないということも起こりえる。これを心得ておかないと、クラス以上のサービスを期待して憤慨することになりかねません。よってホテル選びで的を定めるのは4★に限りなく近い3★+クラスです。このグループは最も選択肢が多く値段もリーズナブル。ドンピシャ3★に比べると、4★に近い分、施設・サービスともに「当たり」の確率も高くなる・・・ような気がします。

ロケーションに合わせて予算に幅を持たせる

では★と予算だけでホテルを選べば失敗はないかというと、当然ながらそう簡単ではないのですなあ。たとえばロサンゼルスとニューヨークのホテルでは、同じ 3★でも驚くような料金の差がありますね。予算を優先すればホテルのランクを落とさざるを得ないわけですが、当然のことながら快適さも・・・。ことほどさように国や都市によっては、1万円の持つ価値が全然違ってくるわけです。そのことを念頭に置かないといいホテルは選べません。滞在場所によって予算の幅に柔軟性を持つこと。物価の高いところでは、たとえ3★ホテルでも、物価に見合った料金を投ずるフレキシブルさが肝心なのです。また場所によっては、★は快適さのみならずセキュリティ度、安心感にもつながる場合もあるので、たとえ3★であっても慎重に選ぶべし、です。

これは反対にいうと、ある都市では3★が予算ギリギリだけど、他の都市では同じ予算で5★に泊まれる場合もあるということ! そんな時にかたくなに 3★にこだわる必要はないでしょう。予定していた3★の金額で5★に泊まれるのですから、どんどん利用してみてください。高級ホテル慣れするいい経験にもなるはずです。

3★+チェックの重要ポイント:その1「朝食」

チェックポイントのひとつは朝食です。「3★? どうせそれなりの食事でしょ」と思うのは早合点。2★?3★クラスには、ホテル自体はショボイけれど朝食は大満足! という穴場物件が結構ひそんでいるのです。かくいう私もフレンチアルプスに長年定宿にしている3★がありますが、ここ、とにかく朝食のクロワッサンが絶品なのですよ! 毎回、それだけのために泊まっていると言うと過言ですが(笑)、それほどの価値ありの朝食なのです。面白いのは、こんなに素晴らしい上顧客だというのに、スタッフの態度が全くフレンドリーにならないこと(苦笑)。ま、それも含めてこれがフランス流か、なんて気に入ってるわけですがね。もしあなたが文字通り目の覚めるような朝食に巡り合えたとしたら、その3★は要チェック。リピートする価値のある1軒といえるでしょう。

3★+チェックの重要ポイント:その2「WIFI環境」

近年ではインターネット環境の有無もホテル選びの重要なポイントになってきました。ビジネスステイにかかわらず、スマートフォン、タブレットやモバイルパソコンはもはや旅の常用アイテム。なのにたいがいの4★以上はアクセス有料なんですなあ。そして金額もバカにならない。その点でも3★ホテルはWIFI無料を売りにしているところが圧倒的に多いので、大助かりです。ただしすべてがハイスピードとは限らないのでご注意を。また部屋によって感度差があってアクセスできたりできなかったりするので、どうしても必要な人は部屋に入ったらまずアクセス状況を調べ、接続できなかったらすぐ部屋を変えてもらうようにしましょう。

個性的な3★にときめこう

以上がミスター流快適3★、すなわち3★+探しのコツですが、最近は一般的な★の評価に当てはまらないホテルが増えているのにお気づきですか。いわゆるブティックホテル、デザイナーホテルと呼ばれるもので、客室数が20あたりから多くても100程度。ホテルによっては「自称」の★数すらない、つけないといった頑固なポリシーを持つところもあります。この手のホテルは、目安として付帯されている★数よりワンランクレベルが上と見なしていいかと思います。

ブティックホテルやデザイナーホテルは、一般的なホテルにあるようなサービス施設は省かれているため往々にしてレイティングは低くなりがちです。しかしハード面への初期投資が重要視されているのでデザイン指数が非常に高く、それが他にない個性と魅力に直結しているのです。こうしたホテルに泊まって「あれもない、これもない」とぼやくのはヤボなこと。常識外れのデザインにアゼン(笑)ということもありうるでしょうが、それを理解した上で楽しめれば、また別の意味で快適さを満喫することができるはず。ゆえにブティック&デザイナーホテルの3★は超おすすめ! デザインやトレンドに興味がある人なら、迷わず選ぶべきホテルということになります。

クチコミの見極め方と利用術

自分好みの3★を探す。その最大の情報源となるのがインターネットです。特に滞在ゲストの生の声が反映されているクチコミは、貴重な判断基準となりますね。よくチェックしてみてください。最も利用客が多い3★?4★のホテルの評価には、ひどくばらつきがあることがわかるでしょう。これは各ゲストの視点による忌憚のない意見ではありますが、実のところ同じホテルでも客室のカテゴリーや位置によって、その評価は大きく左右されるのです。

ですから大量の情報の中で注目すべきは、滞在した客室の番号が具体的に記載されているクチコミ。これはカテゴリー以上に大きな参考要因になります。もしクチコミで眺めが絶賛されていたら同じ客室を指定して泊まることも可能ですし、マイナス面が気になるなら避けることもできます。みなさんもクチコミを投書するときは、客室カテゴリーとともにルームナンバーもぜひ明記してください。有用性が断然違います。ちなみに私も定宿3★では、当然ながら部屋番号まで指定します。そして評判の良いホテルが見つかったら、後はチェックイン勝負。いくつも部屋を見せてもらい一番のお気に入りに泊まる。これが達人技初級編です。

かつては「大型ホテルに泊まれば問題なし」というのが海外旅行の常識でしたが、小規模で個性的なものが増え、世代も常識も多様化しつつある昨今、これまでのワクには収まりきらないユニークなホテルが次々に登場しています。事前によく調べ、想像力を働かせて選んでください。もし、お気に入りの 3★に出合えたら旅の楽しさ、予算を投ずる価値、滞在時の快適性、そのすべてがぐっと上がることでしょう。

マイフェイバリットホテル

マイフェイバリットホテル これぞ理想の3★+ホテル

きっと満足間違いなしのホテルを1軒、こっそりお教えしましょう。これぞ3★+、それがツェルマットのアルファです。外観はスイスシャレー風、客室は清潔でコンパクト。機器・設備も必要最低限ではありますが、他にはない魅力的なアドバンテージが! その秘密は隣に建つ4★のメトロポール&スパ。アルファはこのホテルと同オーナーによる経営のため、分け隔てのないサービスを含めてふんだんに4★の恩恵を受けることができるというわけです。

朝食は、メトロポールの解放感とぬくもり溢れるレストランからマッターホルンを眺めつつ楽しむことができるし、イタリア人シェフ渾身のディナーも感動モノです。優待利用料を払えばスパやプールの使用も可能。アルファではペット同伴も可。客室もマッターホルンビューから4人まで泊まれる部屋、共同バスの書斎風シングルまで、驚きの価格で幅広いニーズに対応しています。このお得感からかリピーターが多く、一度泊まったらファンになること請け合い。ぜひあなた自身で確かめてみてください。

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