かつてランサン王国として平定された後、長らくフランス統治下にありながらも独自の文化を守り、敬虔に暮らしてきたラオスの人々。世界遺産ルアンパバンはこの国を象徴する町であり、その荘厳かつ美しい景観は、「アジア人の心のふるさと」とも。旅慣れた人でさえ何度見ても「泣かされる」のだとか……。
Kiridara Luang Prabang
(キリダラ ルアン パバン)
2011年のオープン時に大きな話題となったラグジュアリーホテル。わずか24室のブティックタイプですが、三角屋根が連なる独特の外観は、まるでドラゴンが伏しているかのよう。基本的には伝統的な建築様式ですが、プールを取り囲むように段差を設けた客室の配置は、館内に入ると視覚的にも体感的にも素晴らしいインパクトを生むことがわかるでしょう。背景に山々、南北に寺院、周辺は豊かな自然というロケーションも素晴らしく、ここで過ごす時間が特別なものになることは間違いありません。
客室はダークカラーの木材を多用したつややかで美しい内装。低めのベッドや家具が落ち着きを醸し出し、さりげなく採り入れられたエスニックなアイテムも気品を損なうことはありません。客室の快適さはもちろんですが、ここのおすすめは、何と言ってもレストラン「アウトデッキ」。その名の通り舞台は屋上で、1日中素晴らしい景観を眺めながら食事やカクテルを楽しむことができるのです。またロケーションの素晴らしさではスパも見逃せません。フットマッサージから一人ひとりの施術にたっぷり時間をかけたホリスティックなトリートメントまで、多彩なメニューでゲストの心身を癒してくれます。
The Luang Say Residence
(ルアン サイ レジデンス)
オープンしてわずか1年後に全面改装が行われたルアン サイ レジデンス。あのスモールラグジュアリーホテルに加盟していることから、その実力を確かめるべく世界各地からホテルフリークが訪れますが、決して期待を裏切ることはありません。広い敷地の中に点在する建物は、いずれも赤い三角屋根と白壁の伝統的なフレンチコロニアル様式。かつてのフランス人住居を模した瀟洒なデザインで、アールデコ風のロビーエリアや暖炉が切られたラウンジなど、独特の重厚感が印象的です。
全24の客室はすべてスイート仕様。素足に心地よい磨き込まれたフローリング、高い天井から吊された蚊遣り、デコラティブなオットマン等の調度品と最新式の機器・備品が調和し、ゴージャスな空間をつくりあげています。広々としたテラスからの景観も見事ですから、ここで朝食をセッティングしてもらうのもおすすめです。周辺は閑静なエリアですが、観光したいなら無料運行のシャトルで町中まで移動可能。レンタサイクルも無料ですので、観光スポットまでのんびりサイクリングするのも楽しいかもしれません。
Hotel De La Paix, Luang Prabang
(ホテル ドゥ ラ ペ ルアン パバン)
世界的な建築関係の賞を獲得した経歴を持つホテル ドゥ ラ ペは、タイの高級リゾートを多数手がけてきたデュアングリット・ブンナグによるもの。伝統とモダンを融合させたデザインは多々ありますが、ここが表現しているのはその世界観をさらにひとひねりし、訪れる人に驚きと興奮を与えてくれる非日常空間です。エントランスこそ伝統的なラオスの門構えですが、館内はスタイリッシュなフレンチコロニアルスタイル。洗練と郷愁が混在する、どこか懐かしい、でも見たことのないデザイン……ちょっと想像がつきませんよね。
客室はすべてスイートで、プライベートガーデン付き。ハイカテゴリーではさらにプールも付帯しています。広々とした室内はガラスやステンレススティールといったシャープな素材と、木やブリキのアンティーク調の家具や調度品が無理なく共存し、時間が経つうちに自宅にいるような心地よさがじわじわと。レインシャワーを備えた大きなバスルームも目を見張る素晴らしさです。カップルでのトリートメントが可能なスパや、ロマンティックなレストランも魅力的。特別な旅にしたい時には選んで悔いのない唯一無二のホテルです。
Maison Souvannaphoum Hotel
(メゾン スワンナプーム ホテル)
アジア各地で人気のスパを展開している「アンサナ・リゾート&スパ」グループがマネジメントするメゾン スワンナプームは、かつて国王の姫君の住居として使われていた建物を利用したもの。外観、館内ともキーカラーとなっているのが優美さと愛らしさを感じさせる赤と白。近代的に改装された今日でもかつての面影をほのかに感じさせてくれます。客室はガーデンウイングとレジデンスウイングに配されており、決して華美ではありませんが、温もりと清潔感にあふれた心地よい内装。生花や花の写真を飾るなど、明るく優しいムードをたたえています。
このホテルに滞在するなら、ぜひとも足を運びたいのがスパ。ラオスの民家をイメージしたスパヴィラで受けられるメニューは多彩かつハイクオリティ。事実、ここのスパの登場がルアンパバンのスパブームに火をつけたのだそうです。それだけに競争率は高く、外来ゲストも多数。早めにスパの予約もしておいた方が賢明です。町の中心部までは数分で、主要観光スポットの徒歩散策も可能。のんびり街歩きを楽しんでもよし、ホテルにこもりきりで気ままに過ごすのもよし。自分だけのルアンパバンの思い出を、このホテルでつくってみませんか。
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