スイスアルプスを横断する唯一の絶景ルートを走る列車で、291の橋を渡り、91のトンネルを抜けて快走する約8時間の鉄道の旅が楽しめます。この中でも、特に「絶景」として名高いのが、サンモリッツからクールの間。車窓からは、かの有名なランドバッサー橋が望めます。クールを過ぎるとライン川と並走し、のどかな牧草地帯が広がります。終点ツェルマットが近づいてきたら、窓の外に注目！　マッターホルンが目に飛び込んでくる感動の瞬間を楽しめます。

氷河急行は1等パノラマ車両と2等パノラマ車両があります。1等パノラマ車両を2人で利用するなら、「テーブル付き1人がけの向かい合わせシート」の指定がおすすめ。2等パノラマ車両の場合は「テーブル付き四人がけシートの窓側2席」を指定すれば、素晴らしいパノラマがバッチリ。季節を問わず満席が多い列車なので、2等パノラマ車両の窓側が満席ということもありますが、そんな時にあきらめて通路側で我慢しないこと！　今年から新登場した1等アップグレード乗車券を使用すれば、氷河急行だけ「1等パノラマ車両のテーブル付き1人がけシートの向かい合わせ」を確保することができますよ！

氷河急行にと人気を二分する、絶景バス＆絶景列車の路線です。氷河急行がスイスアルプスを横断するのに対し、ベルニナ急行はスイスアルプスを縦断します。南スイスの高級リゾート地ルガーノから運行しているベルニナバスで、山郷の情景を感じながら地点ティラーノへ。ここから列車に乗り換えます。出発して間もなく現れるのが、かの有名なループ橋。列車は次第に高度を上げ、ついに森林限界を超えるとスイスアルプスの氷河が登場します。美しい湖や氷河など風光明美な車窓を楽しめる路線です。

ベル二ナ急行は1等パノラマ車両と2等パノラマ車両があります。1等パノラマ車両を2人で利用する時は、「テーブル付き1人がけの向かい合わせシート」の指定がおすすめ。2等パノラマ車両の場合は「テーブル付き四人がけシートの窓側2席」を確保しましょう。氷河急行同様、ベルニナ急行も季節を問わず満席が多い人気列車。もし2等パノラマ車両の窓側が満席だったら、今年から新登場した１等アップグレード乗車券を。これでベルニナ急行は「1等パノラマ車両のテーブル付き1人がけの向かい合わせシート」を確保することができます。

ベルニナ急行がバス＆列車の組み合わせなら、ウィリアムテル急行は湖上船＆パノラマ列車のコンビ。ルツェルン湖を湖上船で遊覧しながら、リギ山でランチを楽しみ、フリューレンの船着場に到着。船着場すぐ近くにある鉄道駅からパノラマ列車に乗り換え、ベリンゾーナまでスイスアルプスを縦断する路線です。スイスパスホルダーはルツェルンの船着場でチケットを提示し、湖上船レストランの食事券とパンフレットをもらいます。

ウィリアムテル急行には、スタンダードパノラマとプレミアムパノラマの2種類があります。スタンダードパノラマは、湖上船レストランでの日替わりランチ付きで、列車は窓の大きなパノラマ車両。一方プレミアムパノラマは、湖上船レストランでの贅沢なコース料理が楽しめる上、列車は近年新登場した新車パノラマ車両と、これまた贅沢です。ウィリアムテル急行は、南下ルートと北上ルートもありますが、　全車両が1等扱い。これまでスイスパス2等では乗車不可でしたが、2012年から新登場した１等アップグレード乗車券を使用することで、2等のスイスパスホルダーも利用できるようになりました。

空港からのアクセスがよく、初心者でも利用しやすいゴールデンパス・パノラマ急行は、スイス有数のリゾート地ルツェルンと、同じく洗練された高級リゾート地モントルーを結ぶ路線です。とりわけルツェルンから、スイスの大人気エリアであるベルナー地区の麓町インターラーケンまでを結ぶツェントラル線は、ピラトゥス山やブリエンツ湖の車窓を楽しめる開放感たっぷりの列車です。種類は1等パノラマ車両、1等通常車両、2等通常車両と食堂車の4種類。氷河急行が食堂車の連結がなくなってしまったので、この食堂車は貴重です。事前に日本から予約（食事代は現地払い）もできるので、ぜひ車窓を眺めながらのおいしいひとときを、食堂車で過ごしてみてください。

ゴールデンパス・パノラマ急行のパノラマ車両は1等にのみ連結されているため、これまでは2等のスイスパスの利用はできませんでしたが、2012年から新登場した１等アップグレード乗車券を使用することで、2等のスイスパスホルダーもパノラマ車を楽しめるようになりました。