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ラスベガスから車で約6時間。見渡す限りの砂漠の中に果てしなく続く道……観光客に絶大な人気を誇るグランドキャニオン国立公園のサウスリムまでは、日本では絶対に体験不可能な、実にワイルドなドライブを体験することになるでしょう。到着後は、ガイドブックなどでも目にする最もポピュラーな景色、初代国立公園局長の名前を取ってつけられた「マーサー・ポイント」や、グランドキャニオン最古の建物で、1885年に建てられた「ブライト・エンジェル・ロッジ」の展望台めぐりを。建物の裏側がすぐに崖。1600メートル下を流れるコロラド川をはじめ、大自然の雄大な景色を堪能できます。帰りのドライブでは、セリグマンに立ち寄りたいもの。アメリカのマザーロードと呼ばれるルート66の名残りがある町で、まるで1960年代で時が止まったかのよう。不思議な懐かしさを感じます。

日帰りでは物足りないという人は、グランドキャニオンで宿泊してみませんか。夏から秋にかけてはベストシーズン。気候もよく、夜になれば100万ドルの星空が、あなたを待っています。東京では晴天の夜に見える星は500程度だそうですが、グランドキャニオンはその約10倍、5000もの星が見えるのだとか。特に空気の澄んでいる日に、標高2150メートルから眺める星空の素晴らしさは……ぜひ、その目で確かめてください。

まるで神の存在を裏付けるかのような、1000メートルにも及ぶ垂直に切立った赤い岩盤。ザイオン国立公園は、ラスベガスから車で約2時間半。モルモン教で有名なユタ州に位置します。人気のビューポイントは、テンプルアンドタワー、ザイオン・ロッジ、ウィーピング・ロック、テンプル・オブ・シナワバなどで、ツアーに参加すれば、これらの見どころに効率よく立ち寄ることができます。また碁盤の目のように縦横に模様が入った標高2033メートルの岩山「チェッカーボード・メサ」は、自然が創り上げた雄大な芸術品。日本では見られない大自然の驚異を、存分に見学してください。

一方、涙の岩と呼ばれるウィーピング・ロックでは、往復約30分（約800メートル）のトレイル散策や、テンプル・オブ・シナワバから出発するリバーサイド・ウオークトレイル（往復約1時間、約3.2km）への参加も人気です。いずれのトレイルも初心者向きなので、特別な技術や装備は必要なく、子供から年配者まで無理なく楽しめます。ところで、ザイオンにも紅葉があるのをご存じですか。毎年11月頃に黄色や赤色に染まる木々は絶景です。このシーズンに合わせ訪れるのもいいですね。