オランダの国土はそのほとんどが開拓されたもの。本来の姿は湿地や干潟だったのです。そのため排水施設が最重要課題となり、有名な風車がその役割を担っていたのでした。現在は動力ポンプが主流となり、風車はお役御免に。とはいえ、オランダの原風景として風車は世界中から愛され続けています。
ロッテルダム南東に位置するキンデルダイク-エルスハウト地区も、古い歴史を持つ干拓地で、この地でも13世紀から排水施設は頭の痛い問題でした。当初は運河建設が目論まれたものの解決には至らず、最終的に採用されたのが風車による水面の維持。さらに排出された水は再利用が可能と、風車の有益性は高く評価されたのでした。
この地では1740年代に19の風車が建造され、現在でも当時のままの姿を見ることができます。1997年には世界遺産にも登録されました。また偏西風を利用するため、19機すべてが西に向かって建つその独特の光景は、自然のパワーを見事に活かした風水スポットとしても知られています。
7~8月の土曜日は実際に風車が回され、内部を見学することもできます(ただし3月中旬~10月のみ)。また9月の第2週は、風車がイルミネーションで彩られるイベントも行われています。目に楽しく、心身にエネルギーを与えてくれるオランダの風車。これは足をのばす価値がありそうです。
キンデルダイク-エルスハウトの風車網の最寄りはロッテルダム。中央駅からロッテルダム・ロンバルダイン駅に移動しバスで約35分。ロッテルダムはオランダ第2の都市で、近代的な建物や17世紀の面影漂うデルスハーフェン、ユーロマストなど、都市の持つパワーを感じさせてくれるスポットがたくさんあります。
ガーデニングで名高いカナダのヴィクトリア郊外に、22万平方メートルもの広大な花園が広がっています。2004年にはカナダ国家史跡に指定されたこのガーデン、そもそもはブッチャート氏が所有していた石炭採石場の跡地だったもの。夫人であるジェニーが寂しい土地に彩りをと、わずかな花を植えたことがはじまりです。
その造園熱は次第に本格的になり、夫妻は素材を求めるため大がかりな海外旅行を行い、その成果はメインとなるサンクン・ガーデンとして結実。さらに日本庭園、バラ庭園、イタリア庭園、地中海庭園と次々に拡大していき、それに従って世界中から絶え間なく見学者が訪れるようになったのです。
訪問者の心を癒やすのは美しい花々だけではありません。夫妻はここを「ベンヴェヌート」(イタリア語で「ようこそ」の意)と名付け、1人1人への手厚いもてなしを徹底。今日では年間100万人を超えるゲストが、天国のように美しい庭園の中で、忘れられないひとときを過ごしているのです。
ハイシーズンは3~10月。しかし冬期でも室内庭園さながらのレストランや、邸宅内で同園の歴史を知る展示の見学が楽しめます。特にクリスマスシーズンは素晴らしいデコレーションが施され、各種イベントも開催。1年中花と緑に囲まれて、心癒やされエネルギーチャージもできる美しきパワースポットです。
ブッチャートガーデンは、最寄りのヴィクトリアから車で約40分。ローカルバスが1時間に1本、フェリーターミナルからのシャトルバスも運行しています。ヴィクトリアでは高級住宅街のロックランドをはじめ、ビーコンヒルパークやガバメントハウスなど、いたるところで素晴らしい庭園を見ることができます。
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