客室はエレガントなヨーロッピアンスタイルです
美しいチャペルはカップルの理想のウエディング会場
格調高いメインダイニング「ロワール」
ツインルームにもセミダブルのゆったりベッドが
幾多の困難を乗り超えて
かつて女子大があったことに由来する「女子小路」は、名古屋指折りの大繁華街。この場所に東急ホテルが進出を決めたのは、日本の景気がまだまだ元気がよかった頃のこと。オープンすれば名古屋最大級の豪華ホテルが誕生するという、実に壮大なプロジェクトでした。なにしろパーキングの収容台数だけでも300というのですから、その規模やいかに。好景気という時代背景も手伝って、当時は大きな話題を呼んだのだそうです。
しかし、その道のりは決して平坦ではありませんでした。まずは「繁華街で大型ホテルなんて無理だろう」という多くの声。そして周辺同業者の懸念と危惧。不安要素は数え切れないほどでしたが、それでも「必ず成功する」という信念のもと、段階的なオープンという折衷案を提案する粘り腰で計画は着々と進み、1987年、ついに念願のオープンの日を迎えるにいたったのです。
国内外のVIPを迎える名古屋の「顔」
オープン翌年は名古屋でデザイン博が開催され、東急ホテルは各界からのゲストから高い評価を受けます。これが追い風となって、注目度と人気はますます右肩上がりに。最終的には自他共に認める名古屋のフラッグシップホテルへと成長し、大企業の重要イベントなどを一手に引き受ける名古屋の「顔」として、大きな役割を果たすことになったのです。
また海外の国賓を歓待する場としても、頻繁に利用されるようになります。かのルチアーノ・パバロッティやプラシド・ドミンゴをはじめ、ここを名古屋滞在の拠点としたVIPは数知れず。さらに、名古屋在の企業を訪れる外国人の長期滞在ホテルとしても定評があり、こうしたゲストの快適な滞在を助けるため、ロシア語をはじめ外国語が堪能なスタッフを常に待機させるようになりました。
オープン以来ナンバーワンに君臨し続ける
東急ホテルの成功は、次々と有名インターナショナル系ホテルを名古屋に誘致する呼び水となりました。しかし、どれほどの強敵が現れようとも、東急ホテルの地位が脅かされることはありませんでした。その最大の理由は、いついかなる場合にも遺漏なく提供される質の高いサービス。そして客室数と宴会場のバランスよさもまたホテルとしての高い利便性に結びついているため、他を圧倒するコストパフォーマンスを見せているのです。どんなに時代が変わっても、東急ホテルは名古屋一のグランドホテル。そのポジションはオープン以来少しも揺るぐことはないのです。
ホスピタリティ精神に満ちたスタッフがお出迎え
ラウンジにはコンシェルジェが常駐しています
最高のソムリエによる厳選ワインをお楽しみあれ
「ロワール」の鉄板焼個室は外国人ゲストにも人気
憧れはゲストリレーション
「ベルマンの憧れはゲストリレーションになること。そのために彼らはTOEIC900点を目指して勉強をしているんです」と聞き、このホテルのサービスレベルがなぜ高いのかがわかりました。ゲストと極めてパーソナルに対応するセクションであるゲストリレーションに、優秀な人材が集中しているのです。
とりわけ強い印象を与えるのがウズベキスタン出身のスタッフ。愛知万博を機にハウスキーパーとして入社した彼は、語学力を生かしゲストリレーションへとステップアップしました。英語、日本語、ロシア語が堪能なため、外国人リピーターを獲得する大きな戦力となっています。また来日公演を行うアーティストの利用も少なくありません。そんな時こそ彼の出番。日本でロシア語が通じるとわかったときのゲストの安心感はどれほどのものかしれません。他にも外国人ゲストから「ジャパニーズマザー」と呼ばれている女性スタッフもいます。滞在中にしっかりと結ばれたスタッフとゲストの心の絆は、再訪という形でさらに深く強くなっていくのでしょう。
優秀な人材がリピーターを生む
名古屋東急ホテルでは、1階にエグゼクティブフロアの専用ラウンジが設けられています。こうした施設はエグゼクティブフロアに設置されるのが一般的ですから、ちょっと特殊なレイアウトといえるでしょう。その理由も、優秀なゲストリレーションのスタッフの能力を遺憾なく発揮させるため。要望に応じて専用ラウンジに出向く手間を省き、必要とされるときにすぐに対応するためには…と考えた結果、こうした造りにしたのだそうです。
エシュヴァン(騎士) と ミシュランシェフ
名古屋東急ホテルの優秀な人材は、ゲストリレーション関係だけではありません。レストランには、2008年にはフランス・シャンパーニュ地方のブージー村から「Echevins(エシュヴァン=騎士)」の称号を授与されたソムリエがいます。これはシャンパーニュに対する功績をたたえられもので、日本人では第一号なのだとか。しかもこのソムリエは2003年の「サンテミリオン・ワインの騎士」、2007年「プイィ・シェイロワール・ワインの騎士」に続く、実に3回目の授与。まさしく快挙と言えるものです。そういえば日本版ミシュランで星を獲得したセルリアンタワー東急ホテルの料理長も、ここ名古屋東急ホテルの出身なのだそう。ホテルのバックアップでフランスに勉強に行く機会を与えられ、その技術を磨いたというのです。優秀な人材を集め、また彼らの育成にも助力を惜しまない名古屋東急ホテル。その根底には「人こそホテルの財産である」という揺るぎない信念があるのです。
豪華なエントランスはホテルの象徴
迅速なサービスで定評のあるフロントオフィス
ゆったりとしたベッドの寝心地はいかが?
滞在を楽しく快適にする各種施設がそろいます
ゲストへのサービスが最優先
名古屋東急ホテルは、まずその広大なロータリーで訪れる者を圧倒します。ロビーラウンジは4階までの吹き抜け。ヨーロピアンスタイルの荘厳なデコレーションと鎮座する金のシャチホコが、なんだか妙にマッチしているのが印象的です。ふと振り返るとゲストを見送りに多数のスタッフが集まっていました。手を振りながら、お辞儀をしながら、それぞれが心をこめて感謝の意を表しています。最近ではめったにお目にかかれなくなった光景が、ここではまだ当然のように繰り広げられているのです。
ゲストへのサービスを最優先する姿勢は、レセプションの配置にも現れています。このホテルでは、ゲストに対する4人のスタッフの背後に3つのブースが置かれ、本来ならオフィススペースで仕事をするはずのスタッフが、ここで各人の作業を行っています。この態勢なら、もしレセプションが混み合って人手不足になったとしても、時間をロスすることなくすぐにフォローに回ることが可能。ゲストを待たせることもありません。なるほど、と感心するシステムです。
「ホテル」本来の精神が息づく
支配人が言うには「このホテルで最も人気のある部署はゲストリレーションなんです」。この言葉こそ、名古屋東急ホテルの神髄を現すものかもしれません。本来ホテル業務の花形は、ゲストと最も多く接する機会を持つゲストリレーションだったはず。しかし、いつの頃からか「対人サービスは苦手」という理由で、ホテルマンでありながらバックヤード勤務を望む風潮が一般的になってきました。しかし、ここでは、ホテルがホテルらしくあるための本来の精神がしっかりと息づいているのです。
快適な客室と充実した施設
500室を超える客室は、いずれのカテゴリーもゆったりとした快適なスペースが用意されています。ベッドは抜群の寝心地で人気の高いシモンズ製。いちばんコンパクトなベッドでも幅120センチ。またエグゼクティブルームではテンピュ―ルのマットが使用されているため、ハードな1日を過ごすビジネスマンに特に好評です。こうした贅沢な部屋に加え、豪華なディナーからカジュアルなランチまで楽しめる各種レストラン、温水プールを完備したジムなど館内施設も充実。すべてにおいて名古屋を代表するグランドホテルと言っても過言ではありませんが、何よりも素晴らしいのは、しっかりと受け継がれているホテル本来の精神。スタッフと言葉を交わせば、その類いまれなホスピタリティを実感することができるはずです。