心斎橋駅のま上に白くそびえる建物がホテル日航大阪
大阪で最も便利な待ち合わせ場所として人気のラウンジ
クイーンサイズベッドの入ったシングル・ルーム
部屋から見下ろす心斎橋周辺の夜景
1970年代の大阪を代表した三大ホテル
1970年代の大阪。この地に三つの大型ホテルがありました。大阪ロイヤルホテル、プラザホテル、そしてホテル日航大阪です。この三つのホテルが大阪のホテルの歴史を支えてきたと言っても過言ではありません。現在、プラザホテルはホテルとしての役割を終え、大阪ロイヤルホテルはリーガロイヤルホテル大阪と名前を変え大阪を代表するホテルとして君臨しています。そして、ホテル日航大阪が今後どのように変わっていくか、このホテルを愛してきた人々にとって大きな関心事なのです。
多くの人が言います、「大阪の中心はミナミだ」と。「なぜならミナミは大阪の昔ならではの商店街がのこっている場所だから」。そして、その中心である心斎橋駅の真上にたつ32階建ての高層ビルがホテル日航大阪です。抜群のロケーションと10階からはじまる見晴らしのよい部屋、種類豊富なレストランやバー、そして、きれいな宴会場などが長きに渡って多くのファンの心をとらえてきたのです。
エアラインクルーに利用されたシングル・ルーム
建てられた当初、ホテルは日本航空のクルー(乗務員)の宿泊ホテルとしても利用されていました。なんと270もの部屋が、クルーの泊まる部屋として造られたのです。クルーの部屋に贅沢は必要ありません。シングルベッドがひとつ入った機能的な部屋の広さは19平米ほど。しかし、そうした部屋があるからと言って、“豪華でない”と決めつけるのは性急です。どのホテルにもそれそれの歴史があります。欧米の超豪華ホテルと言われるものでも、“その昔はメイドに使われていたので6畳一間”などという部屋がたくさんあったりします。実は、このクルーに利用されていた部屋がビジネスマンの間でとても人気があるのです。広さこそないですが、クイーンサイズの大きなベッド、そして、無駄を省いたシンプルな造り。これこそが“大阪のベストロケーションにある最もリーズナブルなホテル”といわれる理由なのです。
古さを感じさせない造りと素材
古さを全く感じさせない斬新な形のビル。白い大理石で囲まれた清潔感あふれるロビー。眺めのよい部屋。セミ・クイーンサイズ・ベッドを入れて快適性を保つシングル・ルーム。掛け布団のような感触を与える厚みのあるブランケット。婚礼をはじめ、たくさんの宴会でいつもにぎわう最上階の宴会場。待ち合わせの人々で混みあう1階のカフェ、そして和食とフレンチのレストラン。駅の真上という絶好のロケーションとあわさって、ホテル日航大阪は多くの人々にとってなくてはならない存在となったのです。
展望バー、「スカイクルーザー」
カフェレストラン、「セリーナ」
「ロビーラウンジ」
鉄板焼、「銀杏」
景気の波に負けない種類豊富なレストラン
ホテルは景気によって、さまざまな形で運営を変えて行きます。バブル期に計画されたホテルは広い部屋と多くのレストランを持っていました。しかし、バブルが終わり10数年を経た今、新しく建てられる多くのホテルはアメリカ型となり、極力レストランの数を減らしています。いわゆる商業ビルの中に、オフィスとレストランを入れて、上層部だけをホテルにする建物が流行となってきています。そうすれば、ホテルが経営するレストランがたとえ1つだけだとしても、ゲストは食に不満を抱くことはありません。一方、過去に建てられたホテルはたくさんのレストランを揃えているので、現在の不景気の波を受け、多くはレストランを閉店し、その再利用に頭を抱えているというのが現状です。そんな中、このホテル日航大阪は例外的な経営をしているホテルと言えます。
合計9つのレストラン、バー、ラウンジ
1階にはティー・ラウンジの「ファウンテン」。駅の真上にあるガラス張りのラウンジですから、誰にでもすぐわかり、これほど便利な待ち合わせ場所はありません。2階にも「ロビー・ラウンジ」とメインバーの「夜間飛行」があります。部屋に戻る前に1杯飲む習慣をお持ちのゲストのために、バーはかかせません。さらに、同階に、カフェレストランの「セリーナ」とフレンチレストランの「レ・セレブリテ」があります。3階には、鉄板焼の「銀杏」、寿司の「千羽」、会席料理の「弁慶」、中華の「桃李」。そして最上階にある展望バーの「スカイクルーザー」と、なんと6つのレストランと2つのバーと2つのティー・ラウンジ。あわせて10店舗を揃えているのです。今日の景気の状況においても、この数の店舗を運営できるというのは異例なことです。それは、とりもなおさず大阪の最もにぎわう駅の真上にあるという最高の立地条件と、味を追及する弛まぬ努力が可能にしていることなのです。
予約をとるのが難しい宴会場
さらに、7階にはチャペル。そして、4階と32階には大小さまざまなパーティを行うための部屋を用意しています。ことに32階の「ジェットストリーム」の人気は高く、予約をとるのが難しい宴会場です。
抜群の立地条件と十分すぎるほどの施設を備えているホテル日航大阪。だから多くの人々にとって、なくてはならない存在となっているのです。
雰囲気抜群の夜のラウンジ
人気のあるシンプルな造りの部屋
不動の人気を誇るフレンチレストラン、レ・セレブリテ
140センチの幅があるシングル・ルームのベッド
誰でもが知っている便利な場所にあるホテル
「今回はどこにお泊りですか?」と聞かれて、“ホテル日航大阪”と応えると、「そこ周辺ならいいお店がたくさんあるから、ロビーで待ち合わせをしましょう」という返事が戻ってきました。このホテルにして正解だったと思いました。前回、駅から10分以上も歩かなければならないホテルに泊まったら、「JR大阪駅の○○で待ち合わせましょう」といわれてタクシー代がかさんだうえに、帰りに雨がふり出して戻るのに苦い経験をしました。人と待ち合わせをする機会が多いときには、誰でもが知っている便利な場所にあるホテルに泊まるにかぎります。
コンシェルジェを兼ねるフロント・スタッフ
大阪がホーム・グラウンドではないとはいえ、誘ったのはこちら。相手に主導権を渡すわけにはいいきません。早めにロビーにおりてコンシェルジェでレストラン情報を集めることにしました。しかし、コンシェルジェが見つかりませんので、フロント・スタッフに尋ねることにしました。「コンシェルジェはどこにありますか?」すると、「私たちがコンシェルジェを兼任しております。なんなりとお尋ねください。」と言います。はたしてフロント・スタッフがレストランの情報などもっているのだろうかと疑いを抱いたのですが、話しを聞いて驚きました。たくさんの情報を持っていて、私の要望に最適なレストランを紹介してくれました。以前はコンシェルジェ・デスクがあったそうですが、不景気の波に押されて今は閉じてしまったということです。人は減らしてもサービス・レベルは落とさない。強い意志を持って絶えずフロント・スタッフは情報を収集しているのです。
リーズナブルな料金
19平米のシングル・ルームは決して広いとは言えません。しかし、ロケーションは地下鉄駅の真上という抜群の利便性を持ちます。ホテル内には、鉄板焼、すしカウンター、和食、中華、最上階のバー、ロビーのバー、そしてカフェがあり、人をもてなすには最高の条件を揃えています。最初、他のホテルと料金を比較したときは割高感があるように思ったのです。しかし、条件が抜群にいいので、このホテルに決めました。正直、部屋への期待度は低かったのですが、入ってみてほっとしました。なにより嬉しかったのはベッド幅が140センチのクイーン・サイズということでした。レイアウトもシンプルで、見た目がすっきりとして広く感じられます。ロケーション、種類豊富なレストラン、そして、大きなベッドときれいな見晴らし。これだけ揃っていれば、誰でもこの値段に満足するに違いありません。