ビジネスタイプのエグゼクティブルーム
1970年代のホテルと周辺。左は京急線、右は国鉄川崎駅
デラックスダブルルーム
エグゼクティブルームは2種あり、写真はリラックスタイプ
エグゼクティブのニーズに応える
オンタイムは24時間仕事に集中する、オフタイムは明日に備えて心身ともに寛いで休息する…。グローバルに活動するエグゼクティブビジネスパースンの日常は、オンとオフの上手な切り替えで支えられています。さて、そんなエグゼクティブの日々をホテルは十全にサポートできていたでしょうか?その問いに明確な答えを出したのが、川崎日航ホテルです。
川崎を代表するシティホテル
2009年に創業45周年を迎えた川崎日航ホテルは、“日航ホテル”グループの上質なホテルとして、旅行者に安心して利用されるだけでなく、地元の人たちにも親しまれて結婚式やレセプションも盛んに行われる、川崎を代表するシティホテルです。しかし、その地位に安住することなく、さらに存在感を高めるべく、着々と改装を進めました。羽田空港から京浜急行直行で15分の京急川崎駅から徒歩5分。JR川崎駅からは徒歩1分。東京、横浜の両方向への移動にも便利。この立地は観光客のみならず、世界を飛び回るビジネスパースンにとって、極めて魅力的です。「川崎と立川を結ぶ南武線沿線は、日本のシリコンバレーと言われるほどに、コンピュータはじめ先端産業の研究所や工場が集まっています。その関係で、日本企業のエグゼクティブはもちろんのこと、海外企業のCEO(最高経営責任者)クラスのお客様も多く、仕事にも休息にも十分に満足していただくことを考えて、エグゼクティブルームをご用意しました」と言うのは、セールス・マーケティング部の宮崎学さんです。
ONとOFFのツータイプ
欧米との時差がある日本では、深夜にeメールで相手とやり取りしながら仕事をすることが日常化しています。出張中のホテル滞在とはいえ、世界は待ってくれません。そんな24時間ONタイムを可能にするのが、エグゼクティブルームの“ビジネスタイプ”。高速LAN回線はもちろん、ビジネスデスクにプリンター、印刷用紙・ホッチキス・クリップ・クリアファイルなどが入ったビジネスキットも用意され、個人オフィスの機能を備えています。
もうひとつの“リラックスタイプ”は、ハードワークを終えたエグゼクティブが、心ゆくまで戦士の休息をとるための部屋。うれしいのはオットマン付きのワイドサイズコーナーソファ。32インチのDVDプレーヤー付きテレビで寛ぐことができます。また自分のi-Podを接続して、スピーカーで好きな音楽を楽しむこともできます。
ONかOFFか。ビジネスパースンがその日の自分のモードで選ぶことができます。
洋酒棚が美しいバーカウンター
落ち着いて語らえるラウンジ
神社で“和ウェディング”
宴会もおまかせ
『夜間飛行』という名の…
いい雰囲気のバーがあるだけで、ホテルの格は上がります。7階の『夜間飛行』は、落ち着いた居心地のいいバー&ラウンジ。バーとラウンジは緩やかなパーテーションで区切られていて、バーカウンターでひとりグラスを傾けても、騒がしさに邪魔されることはありません。女性一人でも安心してお酒を楽しめる雰囲気です。また広いスペースにゆったりと席が設けられているラウンジでは、語り合いながらお酒と料理を楽しむことができます。仲間がご一緒なら、カラオケ設備付きのパーティルーム『アポロン』でひと騒ぎするのはどうでしょう。
このバーでは、お酒の文化を伝えることにも熱心です。毎月一回カクテル教室を開き、「マティーニの魅力」「黄金比のカクテル」など、毎回テーマを変えて熟練バーテンダーが美味しいお酒の作り方を指導しています。ちなみにお店の名前の『夜間飛行』は、飛行士でもあるフランスの作家、サン・テグジュペリの小説のタイトルから取ったもの。カウンターの片隅で、ブランデーベースのカクテル『夜間飛行』を飲みながら、小説を読むのも悪くありません。
カフェレストラン『ナトゥーラ』
10階のカフェレストラン『ナトゥーラ』は、朝食のみならず、ランチもディナーもビュッフェスタイル。季節の野菜や果物の特長を上手に生かした料理は、ありきたりのビュッフェ料理ではない、創意や工夫を感じます。またディナーでは、目の前でサーロインステーキを焼く鉄板焼きサービスもあります。
100年愛されるホテルに
もうすぐオープン50周年を迎える川崎日航ホテル。しかし、その歴史の上に安住することなく、未来を志向しています。
電車で15分の羽田空港は、2010年には第4滑走路が使用開始される予定で、今後はさらに国際的なハブ空港の機能を高めることが期待されます。エグゼクティブルームをつくり、ビジネスユースの充実を図ったのも、さらなる国際化をにらんでのことです。
また旅行者だけでなく、地域にとって重要な存在であることも、シティホテルにとっては大切なこと。実績のあるウェディングでは、このところ注目を浴びている日本スタイルを取り入れ、近隣の神社で式を挙げてホテルで披露宴を行う“和ウェディング”が人気です。このプランを提案したのも、現状にとどまらず、意欲的に時代の流れをとりいれる姿勢のひとつです。
宮崎さんは言います。「歴史が長くなるほど、ホテルに求められるのは時代に即した柔軟性です。常にベストのホスピタリティで、旅行客にも、地域の人たちにも100年愛されるホテルを目指します」
夜景も美しい高層のホテル
モダンなロビースペース
40平米と広いエグゼクティブツインルーム
ベッドはシモンズ
高層階の快楽
客室があるのは高層の15階から20階。眺望は素晴らしく、天気がよければ富士山や房総半島を遠望できます。またすぐそばには、音楽の街・川崎のシンボル「ミューザ川崎シンフォニーホール」が優美な姿で立っています。2004年にオープンしたミューザは、東京交響楽団のフランチャイズホールで、同オーケストラをはじめ内外のアーティストによる、多彩なコンサートが行われています。そして海外から招かれた指揮者が常宿にしているのが、このホテルの40平米と広いエグゼクティブツインルーム。高層階からの素晴らしい景観は、遠来のマエストロにも喜ばれています。
また、駅に隣接しているため、眼下にはJRの東海道線、京浜東北線、南武線の線路が並走しています。窓からいろいろな電車が楽しめるため、線路を見下ろせる部屋は、鉄道ファンの“鉄ちゃん”や“鉄子”に人気です。
高層階の中庭スペース
視線を内側に向けてみましょう。このビルの15階より上部のホテル客室階がある部分はロの字型に設計されていて、内側は吹き抜けになっています。つまり高層階に中庭があるのです。この中庭スペースは、毎年11月中旬からクリスマス、お正月を挟んで、2月のバレンタインデーまでウインターイルミネーションで彩られます。これもまた外の眺望とは一味違った高層階からの美しい眺めです。
ベッドは寝心地が良いシモンズ製
際立つ特徴を持つがゆえ、ビジネスユースのエグゼクティブルームに注目しましたが、そこは根強い固定ファンがいる伝統の日航系ホテルのこと、通常利用のお客様への気配りに怠りはありません。落ち着いた造りの部屋とプライバシーを確保する厚い壁、そして教育が行き届いたホテルマン、ホテルウーマンたちの的確な対応など、川崎日航ホテルにも、永年にわたって世界に通用するホテルを目指してノウハウを蓄えてきた、日航系ホテルならでは文化を感じます。
各部屋の床には毛足が長めのカーペットが敷かれ、壁には気持ちを落ち着かせる絵画がさりげなく飾られています。テレビは液晶26インチで、壁に沿ったデスクスペースも広め。A4型パソコンを置き、資料を広げるスペースには十分です。またベッドはすべてシモンズ製。こんなところにも、“日航グループホテル”のこだわりが垣間見える気がします。