BCS賞に輝く建物は人目を奪う美しさ
パイプオルガンは一切電子音を使わない本物
シモンズ製のベッドの寝心地は快適です
華やかな大宴会場もあります
世界のVIPに利用されてきたホテル
ホテル日航福岡は、アジア太平洋博覧会(通称よかとピア)が福岡で開かれた1989年にオープンしました。博多駅から徒歩3分、地下道を使えば雨の日でも濡れずにホテルに入れます。福岡の素晴らしいところは、空港からわずか2駅で博多駅まで行けること。そこから数分でロビーに到着できる・・・福岡において、これほど便利な立地はないといえるでしょう。
20年前、よかとピアに来た世界各国のVIPを迎えて以来、このホテルはたくさんの国賓級のゲストに利用されてきました。1993年には福岡ドームがオープンした際に開かれたコンサートに参加したマドンナ、ホイットニーヒューストン、サイモン&ガーファンクルなどが宿泊しました。また、同年には世界を代表するエンターテイナー、フランク・シナトラも滞在。もちろん各国大統領にも利用されています。
BCS賞を受賞した美麗な建築
1991年、ホテル日航福岡はBCS賞(建築業協会賞)を受賞します。これは「優秀な建築物を造りだすには、デザインだけでなく施工技術も重要であり、建築主、設計者、施工者の三者による理解と協力が必要である」と主張した初代理事長の竹中藤右衛門氏の発案により設立されたもの。日本の建築資産の創造を図り、文化の進展と地球環境保護に寄与することを目的に、毎年、国内の優秀な建築作品の表彰を行っています。
シルバーに輝く石の芸術
ホテル日航福岡の外観を見るとわかるように、これほど美麗な建物はなかなかありません。コの字形の三辺に囲まれて中庭がありますが、そこには京都の竜安寺の庭にある石の配置を完璧にコピーした、ステンレスで造られた石が置かれています。庭を向いている客室に入ったゲストは、シルバーに輝く石の芸術を心ゆくまで鑑賞することができるでしょう。
自然農野菜を使った調理で有名なセレブリテ
話題となるメニューで人々を楽しませる「弁慶」
「夜間飛行」はムードを求める人々でいつも満杯
素材を活かした味で大人気の鉄板焼「銀杏」
不況でも衰えないレストランの人気
支配人が胸を張ります。「不況のご時世ですが、当ホテルのレストランはいつも通り営業を続けております」。景気後退のあおりでレストランの数を減らすことを強いられているホテルが多数ある中で、ホテル日航福岡は、カクテルラウンジ、バー、和食、中華、鉄板焼、カフェレストラン、フレンチレストランと多くのレストランがありながら、いずれも堅調なビジネスを保っているというのですから驚きです。秘密はホテル日航福岡が誇る豪腕の総料理長にあり。これに異論を唱える人はいないはずです。
ホテルのオープン以来20年にわたり、料理長は一貫した料理人気質を守ってきました。「料理は畑から始まる」という信念のもと、時間があればオートバイにまたがり、福岡だけにとどまらず近隣県の農家めぐりをして自身が納得できる食材を探し続けてきたのです。その結果複数の農園主と意気投合、強力なサポートを受けるようになりました。久留米市北野町にある農園では、長年の夢であった「カフェレストラン・セリーナ」専用の農園まで得ることができました。朝収穫された野菜がその日のランチやデイナーで食べられるようになったのです。また、テーマレストラン「レ・セレブリテ」では、糸島郡で自然農法に取り組む農園と契約し、そこで収穫した野菜を出しています。こうした新鮮で安全な野菜がレストランの味を支えているのです。
「食」を通じて親子の交流を
またホテル日航福岡では、春と秋の2回「親子で楽しむ農園」を開催。核家族化が進み、夫婦共働きが当たり前になっている昨今、家族そろって食事をする機会が減ってきています。家庭内コミュニケーションの減少が子供たちに及ぼす影響は、見過ごすことのできないもの。そこで家族で食事をとることの大切さを再認識してもらおうと、総料理長が発案。親と子供が一緒にホテルが契約している農園に行き、野菜の観察から収穫を体験し、とれたての食材で作った料理を味わってもらうイベントをスタートしたのです。親子間のコミュニケーションや「食」への関心を高めたいという、総料理長の篤い思いから始まったこの企画は、2009年の秋で17回目を迎えています。
総料理長なくして語れない
この総料理長は2000年の九州沖縄サミットで、蔵相ランチを手がけたことでも知られています。近頃ではテレビ西日本の料理コーナーに出演するほどの有名シェフになりました。彼の20年間のたゆまぬ努力により、ホテル日航福岡のレストランはゲストだけでなくリピーター、そして福岡の人々にとっても、なくてはならない存在となったのです。
光量を変えるロビーは人の目に優しい配慮
いたるところに優しい配慮が施されている客室
こんなシックな和室もあります
チャペルにある西日本最大級のパイプオルガン
目に優しい明かり環境を作る
博多駅から地下道を通り、ホテル日航福岡のエントランス脇の階段を上がります。大きなガラスドアの向こうは、大理石のフロアとシャンデリアが輝く広いロビー。きらびやかな素材にしては柔らかな光だなと感じる人もいるでしょう。マネージャーがその理由を教えてくれました。「当ホテルのロビーは1日に13回光量を変え、目に優しい明かり環境を作るようにしているのです」。
細部まで快適性を求め癒しと安らぎを
荷物を部屋まで届けてくれるフルサービスのベルマンに付き添われて到着する客室は、タッチキー式のドア。軽く触れるだけでロックが解除されるので、入退室がとてもスムーズです。室内もロビーさながらにゆっくりと光量が上がっていく照明システム。他にも、さまざまな部分に機能性や快適性を高める工夫がしてあります。セーフティックスはノートサイズのパソコンなら難なく入る大きさ。そして、パソコンを保管中に充電できるようコンセントもついています。デスクは大きく、パソコンを2台並べても、作業スペースが十分に確保できます。さらに2つのコンセントと高速インターネットコネクターが完備。イスはハイテク技術を駆使したデザインで、長時間座っていても疲れが少ないものを置いてあります。これらがビジネスユース用の快適な仕事環境を作り上げているのです。
時計は置時計で、必要な場所に自由に移動させることができます。シンプルなものですから、目覚ましをセットするにも面倒がありません。ズボンプレッサーは、出張族にはとてもありがたい備品です。長い靴べらは屈むことなく使える優れもの。また、空調は湿度もコントロールできるタイプで、客室内の湿度を常に50%に自動調整。ベッドは有名なシモンズ製で寝心地がよく、一番小さなものでも幅が120センチもあります。そして、寝ている間に携帯電話を枕元で充電できるように、ベッドボードにコンセントまであるのです。
目指すイメージはカサブランカ
ホテル館内を歩いていると、いたるところにカサブランカの花のオブジェを見かけます。オフジェとして見ないと気がつかないものですが、スタッフはいつもそれを意識しています。なぜなら、カサブランカの花言葉は「優雅」「高貴」。ホテル建設のときから、ホテル日航福岡はこの花をイメージとして目指してきたのです。