25階に位置するアトリウム
モニク・ル・ウエラー氏の天然素材のオブジェ
ロビーのスタッフは豊富な知識でゲストに対応
東京タワーと富士山を同時に見ることも
ロビーは都心最大級のアトリウム
超高層ビルが立ち並び、国内外の情報発信拠点であるメディアシティ・汐留。丸みを帯びた三角形のランドマーク「汐留メディアタワー」の中に、パークホテル東京はあります。25階に位置するアトリウムは、34階まで全館10層の吹き抜け構造。ガラスルーフから差し込む自然光と丁寧に剪定された植物、重厚な質感を感じられる革張りのソファは、フランスに拠点を置く「DE SIGNE」社の気鋭のデザイナー、フレデリック・トマ氏によるもの。ロビーには、フレンチスタイルのコンテンポラリーで快適な空間が広がっています。
首都圏初の「デザインホテルズ」メンバー
パークホテル東京の母体は第二次世界大戦後まもなくの1949年、当時の貿易庁(通産省の前身、現在の経済産業省)による初の国営ホテルとして開業した芝パークホテル。西洋式のホテルが少ない時代から多くの外国人ゲストが宿泊し、時代の先端を行くホテルとして定評がありました。2003年に開業したパークホテル東京では、デザイン性はもちろんですが、“文化とアート”についても意識しています。フレデリック・トマ氏による空間設計に加え、アトリウムや客室ひとつひとつの壁などに、アジア・アフリカ・ヨーロッパで活躍する世界的アーティストのモニク・ル・ウエラー氏の天然素材のオブジェを起用しています。
「清潔」+「自然・健康」+「おもてなし」=「温かさ」
パークホテル東京のロゴは、ルームランプに見立て、青は清潔を、緑は自然と健康を、赤はおもてなしを表しています。ロビーのスタッフは、日本語・英語をベースにイタリア語、韓国語にも対応。全員がゲストに合った高さと素材の枕を提供するピローフィッターでもあります。「枕が変わると眠れない」というゲストにも1㎝単位で高さが変えられるだけでなく、素材も20種類以上の組み合わせを用意する徹底ぶり。そして、一番重要視しているのが、ゲストとのコミュニケーション。「場所柄ビジネスであったり観光であったり、目的はそれぞれ別々で客層は幅広いのですが、ゲストは何かを求めてホテルにお越しいただいていると思います。できる限りコミュニケーションをとって、私どもに何かお手伝いができることはないかとおうかがいするように、スタッフ一同心がけています」と話すのは、パークホテル東京宿泊予約グループの一之宮正臣さん。ホテルを利用した目的、ゲストの特徴、誕生日などを把握し、次回のために顧客カルテを作ることもあるそうです。
サービスする側から歩み寄って、ゲストを知り、コミュニケーションを積極的に図ることで伝わる、おもてなしの温かさ。パークホテル東京は、天空にある都会のオアシスなのかもしれません。
スタイリッシュな店内で極上フレンチを
旬の素材の味わいを引き出した繊細な料理
口にするのが惜しいほど見目麗しい京懐石
朝食ブッフェには約30種類もの料理が並びます
都心の夜景と共に味わう王道フレンチ
パークホテル東京といえば、「レストラン タテル ヨシノ汐留のあるホテル」と思い浮かぶ食通も多いはず。2006年にミシュランガイドフランス版で一つ星を獲得した「ステラ・マリス」のオーナーシェフである吉野建シェフのフレンチ・レストラン。毎月パリと東京を往復しながら、本場さながらの味を東京でも提供。「レストラン タテル ヨシノ」もミシュランガイド東京版でも一つ星を獲得。素材の味わいを引き出す料理、オリジナルのパンや旬のフルーツを使ったデザートを提供しています。都心を一望できる大きなウインドーガラス、モダンアートの掛かった白い壁が特徴的な店内には、クリスタルグラスに陶器の置物が置かれています。併設するバー「バル ア ヴァン タテルヨシノ」ではカクテルコーディネーターの鈴木隆行バーテンダーが、オリジナルカクテルを用意。女性のおひとりさまから夜景を楽しむカップル、レストランの利用後に訪れるゲストまで利用の仕方は人それぞれ。小皿料理と良質なカクテル、そして夜景が味わえます。
目に鮮やかで、身体にやさしい和食
新橋、汐留の高層ビル群の見える大きな窓を背景にしているので、テーブル席から景観を見ながら食事が楽しめます。店内は白い壁と黒いテーブル、木目調のインテリアでかなりシックな印象。高田賀章料理長が追求するのは、季節感、味わいに加えて健康をテーマにした日本料理。約400年の伝統を持つ京都の生産農家から直接取り寄せた旬の野菜を使用しています。朝食は、一汁三菜を基本にした「朝定食」や「粥定食」、昼食は松花堂弁当やミニ会席がおすすめ。ディナーは、先附、八寸、煮物碗、造り、焼物、焚合せ、油物、酢の物、食事、水菓子、甘味まで11品の京懐石。こだわりの焼酎は、50種類以上取りそろえています。女性同士のランチや夫婦や家族の記念日、お祝いの日に利用されることも多いそうですが、セミ個室もあるので、ビジネスの接待や会食の場として用いられることも。靴を脱がずに気楽に本格的な京懐石が味わえるところも、外国人のゲストには魅力的なのかもしれません。
バラエティに富んだ朝食ブッフェ
また、「ザ・ラウンジ」のバラエティに富んだ朝食ブッフェも人気。定番メニューの他にマリネやパスタなど30種類におよぶ料理が並びます。旬のフルーツを使ったシェフオリジナルのジャムも好評です。天井から注ぐ陽光を浴びながら食べる料理は絶品です。
部屋から東京タワーを眺めるという贅沢な演出も
やわらかな照明のバスルーム(スイートルーム)
記念日にはシャンパン付きのプランがオススメ
アロマテラピーサロンの受付は22時まで
ビューポイントは「恋の伝説」の舞台にも
パークホテル東京は、建物の作り自体が独特で、三角柱に設計されています。各部屋は、東京タワービューやシティビューなど3タイプ。東京タワーの見える客室に案内されたときに、担当スタッフが「東京タワーのライトダウン伝説をご存じでしょうか?」と切り出しました。「東京タワーのライトアップは、午前0時ちょうどに消灯されますが、その瞬間を一緒に見つめたカップルは永遠の幸せを手に入れる、というものです。その伝説を証明するために、東京タワーが眺められるお部屋をご予約される方もいらっしゃるんですよ」。クリスマスやイベントなどでライトの色を変える東京タワー。ホテルの一室で寛ぎながら、ゆったりとした気分で眺められるのも大きな魅力です。
アメニティにも「健康と自然」を
各部屋には、シモンズのポケットコイル式ベッドに、ロフテー社の枕を用意。大きな窓にゆとりある天井、テーブルや鏡などのインテリアには丸型が使われており、柔らかく温かな印象を受けます。シャンプー、コンディショナー、ボディローションなどのアメニティには自然植物を原料としたスキンケアブランド「THANN(タン)」を採用。さらに天然の麻を利用したボディウオッシュやオートミールソープなど、環境と身体に配慮した製品を用意しています。ミニバーには、「ディーン&デルーカ」のミネラルウオーターに有機野菜や果物のジュース、オートナチュラルエナジードリンク「ファイアフライ」、「パイパー・エドシック」のシャンパンを用意するなど、こだわりが感じられる品揃えになっています。
ゲストを引き寄せるリピート力
パークホテル東京のゲストは、欧米系のミドルクラス、女性、カップルがほとんど。平日は主にビジネス目的での滞在が多いのが特徴。24時間インターネットを使用でき、コピー機やFAXのあるビジネスセンターに、ミーティングのできるプライべートサロンなどもあります。さらにホテル内には22時まで受け付けているアロマテラピーサロン「アンスティテュ ド フィト・アロマテラピー」や、英国最古の伝統的フラワースクール&フラワーショップ「コンスタンス・スプライ」も入っています。またスイートルームやアトリウムではブランドイメージが合ったメーカーやアーティストとコラボ企画が開催されることも。デザイン性がひときわ優れたホテルならではの試み。そのチャレンジ精神が多くのゲストたちの心を引きつけているのでしょう。