Vol.4 ラノ ララクのモアイたち
ラノ ララクは岩でできた小高い丘で、この岩を切り出してモアイは造られたらしい。その製造目的は未だに謎で、学者によって説が異なる。「偶像だ」という人もいれば、「国王や酋長を記念するため造られた」という人もいる。
昔見たテレビでは「宇宙人の手によるものかもしれない」とワクワクするようなことをいっていた。理由は何であれ、ここでモアイが造られていたのは明らかで、横たわったまま岩からまだ切り離されていない未完成ののモアイも何体かあった。何が起こったか知らないがある日突然作業が停止してしまい、現在まで放置されたままなのだった。 |
 |
 ラノ ララクのモアイたち |
 なかなかの“男前” |
 |
「う〜む・・・。」 高さ3メ−トルほどのモアイを間近で見上げ、意味のない唸りをあげた。よく見るとここのモアイは皆男前である。海岸線に並んでいるモアイと違って顔の輪郭といいあごのしゃくれ具合といい、デザイン的にモダンな感じがする。
最初にこの島を訪れたヨ−ロッパ人の中には、モアイを「お粗末な作品」と罵倒した者もいたらしいが、僕はそうは思わない。彫刻の技術のことはよくわからないが、デザインに関しては他に類を見ない、オリジナリティ−にあふれたものだと思うのだ。
考古学者顔でえらそうにモアイを見た後、再び自転車にまたがって気合を入れなおした。なんとしてでも村までたどり着かなくてはならない。持参した水も残り少ないので、なるべく体力を消耗しないようにゆっくり、ゆっくり進んだ。 が、5分もたたないうちに再び足が震え始めた。ヨロヨロとよろめきながらカメのようなスピ−ドで走っていると、後方から車が近づいてくるのを感じた。
サッと抜き去っていくのかと思ったが、しばらくマラソンの伴走車のように僕の後ろにぴたりとついてくる。そしておもむろに僕の隣にきて、親指で後ろを指差し、「乗れ。」とひとこといった。 |
|