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アウトバーンツーリング 2006/5/4-5/8 Tomo-h


ミュンヘン駅


マリエンプラッツ(ミュンヘン)


フラウエン教会(ミュンヘン)


9号線アウトバーン


9号線アウトバーン


ベルリン中心部


ベルリンの壁


チェックポイント・チャーリー (ベルリン)


ドレスデン城


ツヴィンガー宮殿(ドレスデン)


クロイツ教会(ドレスデン)


93号線アウトバーン付近


93号線アウトバーン付近


レーゲンズブルグ


ドナウ川(レーゲンズブルグ)


ミュンヘンのホテル


アルプスの眺め
ミュンヘン、ドレスデン、他 > ドイツ 投稿日:2008/1/21
イタリアのベネチアから夜行列車に乗って、ドイツのミュンヘンへ向かいました。僕のヨーロッパ旅行、3番目の国です。殆ど乗客がいない車内で座席をベッド代わりに眠り、早朝のミュンヘンに到着。ミュンヘン駅に到着する頃には、通勤サラリーマンで列車は満員状態になっていました。列車を降りて広い駅構内に出ると、コーヒースタンドでパンとコーヒーを買い、慌ただしい朝の通勤風景を眺めながら朝食をとりました。

外に出ると暖かな日差しが街に降り注いでいました。ミュンヘンは都会なんですが、のどかな感じもしますね。偶然見つけたエコノミーホテルにチェックイン。部屋は狭いけど、清掃も行き届いており、小さなカウンターで受付するおじいさんもおばあさんもとても親切でした。荷物を置いて、僕は街のネットカフェへ。そこで近辺にあるはずのレンタルバイク店を検索します。

僕のドイツでの大きな目的は、バイクでアウトバーンを走ることです。地下鉄で20〜30分ほど行った閑静な郊外に、バイク店はありました。大きな一軒家を事務所にしてるといった感じです。店員も懇切丁寧です。皆英語ペラペラで、外国人客は慣れてるようですね。僕はホンダの650CCのアメリカンタイプをレンタルしました。出発は明日なので、その日は一日ミュンヘンを散策して過ごしました。

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翌朝ホテルをチェックアウトし、レンタルバイク店へ。バイクを引き取り、昼前にはミュンヘンを出発しました。アウトバーンに入り、9号線をひたすら北上します。都市部は日本と変わらない普通の高速道路で、交通量も意外と多いですね。郊外に出ると、道路は緑の大平原を突っ切って遥か彼方へと真っ直ぐ続いています。走る車のスピードも一気に速くなりました。650CCとは言え、バイクでは猛スピードで直進する高性能のドイツ車にはかないません。後ろから追突されそうで、車線変更もなかなかできません。アウトバーンって、アメリカのフリーウェイのようにのんびり走るっていうのが難しいんですね。なぜドイツ車が優れているのか、よくわかりました。

でも、緑が香る晴れた日の郊外を走るのは本当に気分がいいです。レストエリアで他のドライバーに道を尋ねたりすると、とても親切に教えてくれます。ホテルでもバイク店でもそうでしたが、ドイツ人はすごく親切で、どういうわけか皆英語が達者です。他のヨーロッパ人とは違う洗練された民族だって感じがします。非常に好感がもてますね。その日はひたすら真っ直ぐ9号線を北上しました。夕焼け空を眺めながらコーヒーで体を温めて最後の休憩を取り、僕は今夜の目的地ベルリンへと走りました。

夜の到着だったからでしょうか。ベルリンに入ると、僕は不思議な不気味さを感じました。ここは元東ドイツ領ですね。東西冷戦の敗者で経済的にも西ドイツにたち遅れた活気のない郊外の街並みを見て、共産主義の暗い時代を実感したような、そんな感じを受けましたね。ベルリン中心部に行くと、街にはやや活気があり、現在のドイツの首都だということはかろうじて感じられます。もう夜中近くだったので、安いホテルを探すのはあきらめて、その晩はドミトリーに泊まることにしました。一日中バイクで走っていたので、とても疲れました。

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翌朝は6時半頃に起きました。僕は身支度を済ませると、駅前のファーストフード店で軽い朝食をとりました。テーブルにシティガイドの小さな冊子があったので、それを持って店を出ます。ガイドを見ながら地下鉄で「チェックポイントチャーリー」へ行ってみました。ここはかつて西ベルリンと東ベルリンの境界線で、検問所となっていたところです。今は観光スポットとなっていて、検問所の係員も、観光客と一緒に写真を撮るのが仕事みたいですが。早朝の今は、誰もいません。当時の緊張感も全く感じられません。

僕はさらに地下鉄で街から離れ、ベルリンの壁を見ることができる場所まで行きました。じかに壁を見るのは初めてですが、意外と低いんですね。当時は東から西へと逃げるため壁をよじ登ろうとした人々が、次々に射殺されたのでしょう。イデオロギーによって分断されてしまった同じ民族の悲惨さがわずかながら感じ取れます。第二次大戦でドイツの同盟国だった同じ敗戦国の日本も、こんな風になる可能性はあったんでしょうね。身の毛がよだちます。

そして最後にユダヤ人博物館を見学しました。強制収容所で処刑を待つ一般市民のユダヤ人が家族に宛てた手紙が展示され、その内容が英文で記されています。死を目前にした絶望的な環境にいるはずなのに、彼らの家族への言葉は意外と淡々としていました。相手の健康を気遣う言葉が普通に書かれているといった感じです。家族に心配をかけまいとしていたのか、本当に不安がなかったのかは分かりませんが、彼らが戦争とはまるで無縁の庶民であったことは明らかです。そんな人々がガス室で大量に処刑されていたんですね。戦争の恐ろしさと悲惨さが、この街にいると実感できます。ベルリンは人間のかつての愚行を現代人に知らしめる、格好の場所だと思いましたね。

さて、僕は昼ごろ荷物をまとめてドミトリーをチェックアウトし、いろいろと勉強させてもらったベルリンをあとにしました。再びアウトバーンは緑の平原に続き、大都会の淀んだ重たい空気は、緑の森の香りに変わります。僕の頭の中も一気に空っぽになり、五月の甘い風を全身に浴びながら、恍惚のツーリングに身をまかせます。本当に気持ちがいいですね。ひたすら真っ直ぐ走ります。相変わらず追い越し車線では、BMWやメルセデスが200キロ以上の猛スピードで爆走して行きます。

夕方近く、ドレスデンに到着しました。かの有名なツヴィンガー宮殿は圧巻でしたね。教会や城も、第二次大戦の爆撃で粉々になったと聞きますが、きちんと復元されて、19世紀のドイツを実感できるほどの景観を保っています。しかし、元東ドイツ領だったこの街は、やっぱり野暮ったい感じがします。中心部では建設工事があちこちで行われていて、せっかくの街の雰囲気を壊しています。発展途上国みたいですね。それから安ホテルがありません。しかたないので、僕はその日は奮発して1泊1万円以上するホテルに泊まりました。まあ、昨日はドミトリーの硬い二段ベッドだったので、今夜はふかふかのダブルベッドに寝るのもいいでしょう。

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ベッドのおかげでよく眠れました。長距離ツーリングで凝った体もほぐれた感じがします。僕はホテルをチェックアウトすると、早々にドレスデンを出発しました。72号線から93号線に乗り換え、アウトバーンをひたすら南へ走ります。緑の草原が広がる何もない場所が続きます。車も殆ど走っていません。大平原とアウトバーンは僕の貸し切り状態です。ときおり周囲の森から甘い香りがするんですが、香水か石鹸のようないい匂いなんですね。いったい何の匂いなんでしょうね。僕はアウトバーンを降りて、草原の小道を走りました。バイクを停めて、しばし休憩。バイクのシートに寄りかかって、見渡す限りの緑を眺めながら、疲れた体を休めます。草原に吹く風が優しくて涼しいですね。

僕は93号線をそのまま走り続け、レーゲンズブルグという街にやってきました。元西ドイツ側に戻ってきたようで、街並みは古くて小さいけど、ドレスデンよりも活気があるような感じがしました。街はドナウ川に沿って位置しており、水辺の通りは遊歩道になっていました。ドナウ川のゆるやかな流れを眺めながらしばらく休憩し、僕は再びバイクに跨ると、ミュンヘンへ向けて走り出しました。ミュンヘンに到着したのは夜9時頃でした。最初の日に泊まったエコノミーホテルに行ってみました。入口にBMWのバイクがあったので、その隣に僕のバイクを停めて、ホテルの中に入ります。

受付にいたのは初日の人とは別の老人で、入口のBMWは彼のバイクだそうです。見たところ70代半ばという感じですが、あんな大型バイクに乗ってるなんて、タフなおじいさんですね。僕もライダーだと知り、老人は大喜び。で、日本人だと知ると跳び上がって感激し、「戦友よ!」と言って握手してきました。年配のドイツ人には、今だに日本人に対してこのような好印象があるんですね。戦争友達と思うのはやめて欲しいですけど。でも、日本人のバイク乗りだったおかげで、今夜の宿代は特別に安くしてもらいました。

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翌朝は眠たかったけども気力を振り絞って6時半に飛び起きました。今日の昼にバイクを返却しなければなりません。午前中いっぱいできるだけツーリングを楽しみたいと思いました。僕は大急ぎで服を着て、バイクでミュンヘンの街を出ました。さすがにこの時間、ラッシュで市街地は大渋滞。どうにか都市部を抜け出して、95号線アウトバーンに入りました。南へと走ります。

朝なので風が冷たいです。ひたすら走ると見えてきました、アルプス山脈が。オーストリア国境付近まで行くと、もっとすごい山脈の景色が見えるんでしょうが、そこまで行く時間はありません。僕は適当な場所でアウトバーンを降り、ある小さな村でバイクを停めました。空を見上げるとアルプスがそびえたつ、とても良いロケーションです。小さな店でパンを買い、アルプスを眺めながら遅い朝食をとります。そろそろバイクを返す時間が迫ってきました。僕は来た道を引き返し、昼ごろミュンヘンのレンタルバイク店に到着。制限距離を大幅に越えたので、超過料金がかなりかかりました。

でも、4日間晴天の素晴らしいツーリングが楽しめたので、全く惜しいとは思いませんでした。総距離1500kmを走りましたが、まだまだ足りませんでしたね。僕はカードで支払いを済ませ、請求書が届く日など全く考えることなく、軽やかな気分でホテルへと戻りました。僕は預かってもらっていた荷物を引き取り、ホテルのスタッフにお礼を言って、次の目的地であるロンドンへと飛ぶために、地下鉄でミュンヘン国際空港へと向かいました。
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