かつて魔都と呼ばれていた街、上海。昔は小さな漁村にすぎなかったそこが現在のような大都市に発展したのは、アヘン戦争での敗戦がきっかけでした。南京条約による開港の後、ヨーロッパを中心とした国々に占領され、やがて租界が形成されました。各国の租界地が広がるとともに、上海は東アジアの金融・経済の中心地となっていきます。欧米の華やかな生活様式と中国の伝統文化が混在し、美しくも妖しい雰囲気の漂う租界地の町並み。まさに「魔都」という名にふさわしい1930年代の上海は、当時の建築家にとって夢の実現の場所でした。欧米からやってきた企業家たちは、上海を舞台に自分たちの資産を肥やし、その力や欲望のシンボルとしてさまざまな建築物を造らせたのです。時の流れとともに破壊されるものがある一方、その美しさゆえに今日まで愛され続けてきた建築の中には、往時の特徴を残しつつホテルに生まれ変わったものもあります。今回は、上海でしか味わえないクラシックな雰囲気を堪能できるホテルの中から3軒をピックアップし、紹介します。
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