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Vol.12 2006/09/20 蒸気機関車の話
こんにちは。上海の石井です。
上海特派員便り、今回は中国でも大変数が減ってしまった蒸気機関車の話です。
今から4〜5年前までは、内モンゴル、甘粛、黒龍江などでは、大きな蒸気機関車が中国国鉄の本線を長大な貨物列車を牽引して走っておりました。石炭資源が豊富な中国でさえも、動力近代化の波は押し寄せ、石炭を焚いて走る蒸気機関車はだんだんと数を減らし、昨年の12月、内モンゴルの集通鉄道を最後に、本線を走る蒸気機関車は引退してしまいました。
蒸気機関車は中国でも絶滅したのかというと、そうではありません。炭鉱や製鉄所、発電所やセメント工場など、石炭が用意しやすい場所ではまだまだ蒸気機関車が使われております。河南省の平頂山、遼寧省の調兵山などでは炭鉱に勤務する人や周囲に住んでいる人のために蒸気機関車牽引の旅客列車も残っております。
中国の中でも経済発展の目覚しい上海、このあたりには蒸気機関車がとっくに淘汰されてしまったと思われがちですが、そんな上海でも、北部の宝山第五製鉄所には2両の“上游”という蒸気機関車が現役で活躍しております。この機関車は曜日に関係なく1日に何回か工場の外に出てきます。
“上游”は小型の機関車ですが、中国の蒸気機関車で一番大きな機関車“前進”は、その大きさゆえ活躍の場所がほとんどなくなっております。その中でも上海に近い山東省に“前進”がいまだに活躍している場所があると聞き、日本からのお客様と一緒に訪問してきました。
日本からのお客様は夜の飛行機で上海に到着、そのまま上海駅に向かい、夜23:50発の夜行列車で山東省に向かいました。途中江蘇省の徐州というところで列車を降り、バスで以前“前進”が活躍していた路線を見に行きましたが、すでに淘汰されておりました。そこで車をチャーターし、山東省に入って別の以前“前進”が活躍していた路線を見に行きました。踏切の係員に聞いたところ、近くの駅においてあるとのこと。そこまでいったところ、5輌の“前進”が停められていました。近くに行くと運転台に「06年6月30日停止運用」の札がかかっておりました。残念。少しばかり訪問する時間が遅かったようです。がっかりしながらこの日は鄒城というところで宿泊しました。次の日、7月末に友人が訪問して“前進”の存在を確認した場所に行きました。こちらは今でも現役で活躍しておりました。朝8時には全部で5輌いる“前進”が機関区に集結して発車を待ちます。そのうち一輌また一輌と発車していきました。
21世紀の今、保存車両ではなく、現役で蒸気機関車が走っている中国ってすごいですね。
(写真提供:吉田勇人氏)
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